「散宿所」についての覚書~電気事業史の忘れられた言葉について

 今月に入ってブログの更新が進んでいないのは、例によって書き手の心身の問題のほかに、機器のこのところの酷い不調もあった(ネットになかなかつながらない)のですが、そんなに引き籠ってばかりいても進展がないと、関西へ史料調査に出かけていたのも一因であります。関西では主として、戦前の電気事業について昔の雑誌などを調べておりました。
 そんな中で、昔の電気関係の資料を見ているとしばしば目に付く「散宿所」という言葉について、ふと思いついてツイートしました。
 散宿所とはこのように、今なら電力会社の営業所とでもいう時、戦前で使われている言葉です。ちなみに電器屋が昔はなかったというのは、もちろん全くなかったわけではないのですが、一昔前によくあった街の電器屋さんのようなのがまだ少なかったということです。都市部ではともかく、郊外では少なかったようで、この調査で出会った池田市の郷土史の本によると、戦後はいっぱい出来た電器屋も、昭和10年ごろの池田(当時は池田町)には一軒もなかったそうです。ちなみに池田には阪急宝塚線が通り、その総帥・小林一三の家がありました。郊外住宅地としては戦前からかなり発展していた地域です。
 さて、小生のこんな呟きに、ありがたいことにご自分で調べて教えてくださった方が二人もおられました。以下にそのツイートを引用します。
 まことにありがとうございます。n=1(@manga_koji)さんとダービー(@darbyz80)さんに、ここで重ねて御礼申し上げます。
 というわけで、なるほど法令に「散宿所」が記されているのか、と小生は、帰宅後手元の資料を調べてみました。以下ツイッターで既に流しましたが、再度まとめて書いておきます。

(続きは以下に)
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# by bokukoui | 2016-09-28 23:56 | 歴史雑談 | Trackback | Comments(2)

今日の東急デハ5001号の状況(73)

※観察した日から記事のアップまで日数が経っています。すみません。
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渋谷駅頭の東急デハ5001号の側面をハチ公銅像方向から望む 黒い落書きの痕跡が明らか
(この画像はクリックすると拡大表示します。以下も大部分は同様)

 先日のことですが、ネットで以下のニュースを知り驚きました。

 渋谷駅前「青ガエル」に落書き 相次ぐ破損「悲しい」

 渋谷駅頭のデハ5001号を長年(もう十年近くになるのですね・・・)追っかけてきた小生のこれまでの経験では、経年による風化のほか、正面の窓ガラスに引っかき傷がつけられたり、ワイパーが悪戯されたので外されたり、正面の行先表示板(レプリカ)が盗まれたらしく新しくなったり、ライトアップの照明が割られたり、ガムやシールがつけられたりといったトラブルは承知しておりました。しかし、ここまで大々的な落書きはいままでなく、衝撃を受けるとともに、これが全国ニュースとなっていたことにいささかの感慨を覚えました。
 そこでこの情報を得た数日後、所用で渋谷を通りかかったので、合間の時間に急いで撮影をしてきました。


(続きは以下に)
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# by bokukoui | 2016-09-03 12:00 | [特設]東急デハ5001号問題 | Trackback | Comments(0)

烏蛇さんのトラックバックにお応えして(『日本会議の研究』感想おまけ2)

 先月当ブログに掲載した記事「『日本会議の研究』を読んで、オタクとミソジニーについて考える」は、当ブログとしては大きな反響をいただきまして、さてこそ目に付いたよくある反応に対しては「ミソジニーとオタクに関する補遺(『日本会議の研究』感想おまけ)」という補足記事を書きました。しかし、先の記事にトラックバックという今日では廃れかけているようにも思われる機能を使い、わざわざブログの記事を起こしてくださった方には、いまだそのご指摘にお答えしておりませんので、だいぶ時間が経ってしまっておりますが、改めて卑見を述べさせていただきます。でもまあ、こういったややこしい話題の意見交換は、ネットだからといってツイッターなんかで即時やりあうよりも、昔ながらに月刊誌くらいのペースでやったほうが、冷静になれていいんじゃないかと思います(笑)。
 今回は、先の記事に「『萌え』文化はミソジニーの発露なのか」と題してご意見を寄せてくださった烏蛇さんにお答えしつつ、先の記事の内容の更なる敷衍を行ってみようと思います。なお、憑かれた大学隠棲氏の記事に関しましては、小生が一ノ瀬俊也『戦艦大和講義』を読み終えるまでお待ちいただくということで、ご寛恕ください。


(続きは以下に)
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# by bokukoui | 2016-08-26 04:09 | 思い付き | Trackback | Comments(2)

大正時代のプリンセスメーカー~「七歳の女房」はどう報じられたか

 今日まで有明ではコミケットが開催されていましたが、小生もすっかり同人からは遠ざかっております(このブログは本来、メイド系同人サークルの広報用として始まったのですが・・・)。もっともこの夏は某サークルに電波な原稿を寄せたりもしましたが・・・。
 さて、少し前に事情あって部屋の押入を漁って探し物をしていたら、十年以上前に出した同人誌が発掘されました。2001年10月に、小生がMaIDERiA出版局名義で作成した同人誌『大正でも暮らし』です。制服系イベントに参加しようということになって、売物を増やそうと、図書館や蔵書から適当に大正時代を中心とした女学生・女給・女中などの小ネタを集めるなどして、小生が突貫作業ででっち上げたコピー誌でした。しかし、でっち上げの割にはそこそこ評判が良かったように当時の小生たちには思われ、その後の同人への深入りの一歩となった一冊でもありました。その後も確か、何年間かはコピーして増産し続け、累計で百数十冊くらいは売ったでしょうか?
 で、懐かしさのあまりつい読み返してしまったのですが、裏表紙のネタにした新聞記事が今読んでもなかなか興味深いので、お蔵入りは忍びないと、ブログのネタとして復活させてみる次第です。
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1921(大正10)年1月5日付『東京毎日新聞』より引用


(新聞記事の書き起こしは以下に)
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# by bokukoui | 2016-08-14 22:55 | 歴史雑談 | Trackback | Comments(0)

ミソジニーとオタクに関する補遺(『日本会議の研究』感想おまけ)

 本記事は、当ブログの前記事「『日本会議の研究』を読んで、ミソジニーとオタクについて考える」の補足に当たりますので、そちらを読んでからお読みください。

 先の記事は、『日本会議の研究』著者の菅野完氏の目にも留まったようで、当ブログとしては大変多くの方にお読みいただきました。それだけに反響も該記事のコメント欄にとどまらず、ツイッターはてなブックマークにも相当件数の声が見受けられました。まことにありがたいこととは思いますが、いささか前記事が説明不足であったかと思わせられるようなところもあり、本記事を補足として執筆する次第です。

(続きは以下に)
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# by bokukoui | 2016-07-23 22:31 | 思い付き | Trackback | Comments(5)

『日本会議の研究』を読んで、ミソジニーとオタクについて考える

 最近はようやく心身の沈滞から脱しつつあるのか、少しは本を読めるようになってきました。そこでもっぱら、積読の本を崩していたのですが、その中で珍しく、最近出た話題の本を読んでみました。それが菅野完『日本会議の研究』(扶桑社文庫)です。
 日本会議といえば、安倍政権を支える保守系市民団体として、最近メディアでも注目されるようになってきました。以前からも、例えば歴史教科書問題などで、小生の見解からすれば反動きわまりない攻撃をしかけてくる連中として、何となく存在は知っていましたが、その正体はよく分からないものでした。同書はその成り立ちと主要人物の活動について、詳細に調査した書物であり、一気に読んでしまいました。

(続きは以下に)
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# by bokukoui | 2016-07-09 12:18 | 書物 | Trackback(2) | Comments(19)

鉄道の話題備忘

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送電線の下を走る東急田園都市線(江田~市が尾) 車輌は東京地下鉄08系

 この記事は本来、一つ前の「今日の東急デハ5001号の状況(72) 」の完成を告知するために用意していたものです。撮影日付けの記事から完成まで間が開いたので、その告知のため・・・と思っていたのですが、前記事の完成が遅れに遅れた結果、この記事も日付を当初の予定にあわせて多少操作してあります(苦笑)。
 今年3月に博士論文を出して以来、反動で(薬を変えたこともあって)ぼんやりした日が続き、ブログの更新もツイッターも思うに任せぬ日々が続きました。この記事ではその間、触れようと思ってメモしたまま積み残した、ネットで発見した記事を備忘としてまとめておこうと思います。
 なおトップの写真は、「電車の線路が送電線と兼用されている例」として博士論文に掲載したものです。指導教官には「この写真要るの?」と不評でしたが、審査された別の先生は面白がっておられました。

(続きは以下に)
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# by bokukoui | 2016-06-30 23:59 | 鉄道(その他) | Trackback | Comments(0)

今日の東急デハ5001号の状況(72)

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渋谷駅頭の東急デハ5001号の側面をハチ公銅像方向から望む

 例によって更新の間が開いてしまいましたが、とりあえずこの企画で更新を再開したいと思います。博士論文を出した以上は多少は余裕ができるはずだったのですが、精神的にはすっかり気が抜けて、ようやく最近になって少し動けるようになってきたような感じです。
 というわけで、撮影日から更新日まで随分かかっている本記事ですが、なるべくかいつまんでデハ5001号の模様をお伝えしたいと思います。なお写真は、基本的にクリックすると拡大表示します。それでは、先例に従って、前から車体の様子を順番に見て行きましょう。

(続きは以下に)
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# by bokukoui | 2016-05-26 23:59 | [特設]東急デハ5001号問題 | Trackback | Comments(2)

家庭向け電力自由化雑感~『ウチの会社電気売るんだってよ』感想など

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「東急でんき」の宣伝を車体に掲げた東急バス
東急グループ共通でポイントが有利に溜まるらしい

 4月になって新年度が始まりました。で、この新年度からのトピックといえば、やはり家庭向け電力の全面自由化であろうと思います。小生は東急電鉄沿線に現在居住しておりますが、東急は現在のところ電鉄系としては唯一家庭向け電力供給に取り組んでおり、電車やバスの車体にラッピングして宣伝しているほか、主要駅のコンコースに臨時ブースを設けて勧誘しているのが目に付きます。
 そんな折柄にふさわしい本の存在を知りまして、いつも戦前の電力業の話ばかりしているのも芸がないかと思いまして、購入一読してみました。関西電力の子会社(電力管理のシステムを構築・運用している会社とのこと)が出版したという本です。

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関電システムソリューションズ(株)ビジネスコンサルティング部編
『ウチの会社電気売るんだってよ 電力小売ビジネスを始めるための10のポイント
日本電気協会新聞部
※画像はクリックすると拡大表示します

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# by bokukoui | 2016-04-08 21:38 | 時事漫言 | Trackback | Comments(0)

【告知】革命的非モテ同盟 ホワイトデー粉砕デモ2016 in 渋谷のお知らせ

※追記:生憎の風雨にもかかわらず、イベントは敢行されました。

 いろいろ慌しいのですが、とりあえず告知しておきます。
【2016年3月14日開催】ホワイトデー粉砕デモ2016 in 渋谷

ホワイトデーの問題の一つに職場での正規雇用・非正規雇用格差の存在にも関わらず、同一の返礼を強要する点にあり、このような慣習がいまだ蔓延している状況は社会問題とも言えます。ホワイトデーは断固粉砕すべき存在であります。

モテない人の明るい未来を築き上げるべく、非モテ同志の連帯を呼び掛けてきた革命的非モテ同盟が、ホワイトデー粉砕と恋愛資本主義反対を訴えるデモを開催いたします。

【集合場所】
渋谷・みやしたこうえんの北側 (※神宮通公園ではありません)

【日時】
2016年3月14日(月)
18:00メディア取材開始
18:30開場 19:00頃行進開始
(デモ行進は30分~1時間程度を予定しております)

ホワイトデー粉砕を掲げたデモ隊が渋谷の街を行進します。
参加無料。事前申込み不要。
上記の日時に集合場所に直接お集まりください。
(以下省略・詳細は公式サイトへ)
 今回も夜デモです。月曜日なのでどうなるか未知数ですが、一人でも多くの人が参加してくれればと思います。
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# by bokukoui | 2016-03-10 22:37 | 出来事 | Trackback | Comments(0)