『西日本鉄道百年史』発行 一足早くちょこっとご紹介

 昨年創業百周年を迎えた西日本鉄道(細かくいえばその母体の一つとなった九州電気軌道の創業から百年です)では、それを記念して『西日本鉄道百年史』を発行しました。
 西鉄による公式の案内は以下のリンク先をご参照ください(リンク先はpdfです)。

 「西日本鉄道百年史」の発行について

 で、これは今月から一般にも7000円で頒布の予約を受け付けているそうです。ネットから申し込む場合は以下のリンク先のフォームから申し込めばいいようです。

 西鉄創立100周年記念 「西日本鉄道百年史」頒布のご案内

 申込は3月6日まで受け付けている由ですが、「※在庫がなくなり次第、頒布を終了させていただきますので、あらかじめご了承願います。」ということなので、ご興味のある方はお早めにどうぞ。今のところは受け付けているようです。西日本鉄道といえば大手私鉄の中では小規模ですが、バス会社としては日本最大の企業でありますから、鉄道趣味者のみならずバスマニアの皆さんも是非購入を検討されては如何でしょう。受付終了後、3月上旬に配送の予定だそうです。
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外見 A4版814ページでかなりの大きさ

 さて、3年前、小生は当時発行された『阪神電気鉄道百年史』を購入しましたので、今回も早速申し込んだ・・・かというとそうではなく、上の写真のように実はもう既に手許に一冊あるのです。図書館で借りてきた? いや、まだ大学図書館にも地域の図書館(横浜市)にも、国会図書館(借り出せないけど)にも配架はされていないようです。送ってはいるだろうと思いますが。
 どういうことかといいますと、3年前に阪神の社史を買うぞー!と当ブログで宣言した時、「院生仲間で某私鉄の社史編纂の作業の一部をお手伝い」していて、そのバイト代で阪神の社史を買うのだとか書いておりますが、それがこの西鉄百年史だったわけで、そのご縁で一冊頂戴した次第です。小生もバイトしたことをあらかた忘れておりましたので、思いがけずバイト代の他にこのようなご厚意にあずかり、まことに嬉しく有難いこと。ので、少しでも多くの人に本書の存在を知っていただこうと、このブログでも微力ながら宣伝させていただきます。
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箱から出したところ

 A4サイズと大きめの本体を収める箱は、およそ4センチ半くらい厚みがあり、かなりの迫力です。写真では分かりにくいですが、表紙には"Nishi-Nippon Railroad" と布の装丁に刻み込んであります。"Raiway" ではないんですね。
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百年史対決 ライオンズ対タイガース?

 並べてみました。B5の『阪神百年史』より、A4の西鉄の方が一回り大きいですが、ページを数えると前者が900ページ余なのに対し後者は800ページ余と、見た目よりは差が少なくなっています。更に興味深いのは、重さを体重計で測ったところ、阪神が約2キロだったのに対し西鉄は約2.4キロと、見た目には容積の少なそうな西鉄の方が重くなっております。
 これは恐らく、西鉄の方が良い紙を使っているためではないかと思います。即ち、西鉄の社史が(恐らく)フルカラー故に、こうなっているのでしょう。以下に見本程度に中身を紹介します(社史の写真を載せている報道もありますが、あまり綺麗さがよく現れていない感がありますので)。
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フルカラーのお陰で見やすい鉄軌道路線の沿革図

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写真、表、グラフがフルカラーでふんだんに盛り込まれた紙面
(この写真のみクリックすると拡大表示します)

 と、たいへん見やすい構成になっています。写真や図表を数多く活用していることは、資料的にも読み物としても、実に有用なことと思います。

 形式的なことばかりで中身について書いていませんね。実はこのところ諸事に追われて、なかなか読む暇が取れないのです。おまけにこのサイズと重さでは、出かけるついでに携行して電車の中で読む、というわけにもなかなか行きませんで・・・
 というわけで、読んだ感想は後日とさせていただきますが、それだけで終わるのも何なので、以下に目次の概要を挙げることで内容紹介に代えさせていただきます。
歴史編
第1章 鉄軌道の創業(1900~1919)
第2章 都市交通の発展(1920~1937)
第3章 西日本鉄道の成立(1938~1949)
第4章 復興から成長への経営発展(1950~1963)
第5章 運輸事業の停滞と経営効率化(1964~1975)
第6章 経営の再編成と多角化(1976~1985)
第7章 天神ソラリア計画と21世紀の経営基盤づくり(1986~1997)
第8章 規制緩和とグループ経営(1998~2006)

現況・未来編
第1章 100年の歴史を貫くもの~未来へ継承される西日本鉄道の革新的DNA~
第2章 西日本鉄道の現況~100年目の到達点と課題~
第3章 第2の世紀へ~西日本鉄道が目指すもの~

資料編
 感想はまた後日書ければと思いますが(せめて自分の関心のある戦前だけでも)、西日本鉄道の成立以降次第に鉄軌道の地位が低下していく様相が目次からも伺えて・・・まだ収益最大の部門は自動車事業のようですが、バスを分社化していったものでだいぶ減少してしまい、この調子では間もなく航空貨物と不動産に抜かされそうです。つまり現状、この三部門は同じくらいの収益規模で、鉄道が一番収益少ないんですね。こういったことが分かるのも資料編が充実しているからで、数字ばかりのページもすべてカラー印刷の凝りようです。
 最後に、執筆陣を奥付から引用紹介しておきます。
監修
 老川慶喜 橘川武郎
執筆
 高嶋修一 歴史編1~3章
 老川慶喜 歴史編4~5章
 橘川武郎 歴史編6~8章、現況・未来編1章・2章1節・3章
 神﨑公一郎 歴史編6~8章、現況・未来編2章2節
 福原信彬 歴史編6~7章
 宮崎仁士 歴史編6~8章、現況・未来編2章2節
 田中滋幸 歴史編6~8章
編集協力
 高橋伸夫 鈴木文彦 塚本雅啓
 総じて、このボリュームとクオリティで7000円というのは、たいへんお値打ち価格と思いますので、品切れになる前に関心のある方は申し込まれるべきと思います。ダイジェスト版もあるそうですが、ここはケチるところではないでしょう(もっともダイジェスト版は見ていないのですが)。
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by bokukoui | 2009-01-26 23:42 | 鉄道(歴史方面) | Trackback | Comments(4)

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Commented by 無名 at 2009-01-27 16:23 x
バスとハイタクの分社化はどこの会社でも頭痛の種になっているとか。
助成金のために路線増加をしたくとも、分社化しているため資金投入ができず(運転士の数と車両の数に一定の要件があるはずです。会計上、本社から人件費と車両に投下する余裕があれば初めから分社化しないでしょう。)排ガス規制と運転免許改正(中型導入、これにより20代の若者は資金的に大型二種の取得が難しくなったでしょう。将来的に前代未聞の運転士不足が発生すると思われます。)により募集も難しく、養成はさらに困難となったようです。
Commented by 憑かれた大学隠棲 at 2009-01-28 09:17 x
短尺ポンチョだと中型免許でいけますので、末端区間はそういうのになっちゃうかもしれませんね。地球には優しいですが。場合によっては送迎用ハイエースや、それどころか有象無象ミニバンで事足りるかも。
分社化やコミュニティバスに切り替えるときにそうなるかも・・・
Commented by 無名 at 2009-01-30 10:53 x
コミュニティーバスは正しくその方向です。
未熟練の新採用運転士とアルバイト(時給1000円ぐらいです。)が運転しています。(多摩西部では。)
Commented by bokukoui at 2009-01-31 23:56
>無名さま
社史を一瞥しただけですが、西鉄も組織改編にはいろいろと試行錯誤しているようです。もっとも西鉄のようにグループの規模がそれなりにあって、その中でやりくりできるところはまだいいでしょうが、より経営基盤の弱い小規模な地方交通企業はますます大変でしょう。
しかし、このご時世やはり、大型二種は狙い目なわけですね。

>憑かれた大学隠棲氏
実際その方向のようですね。社史の口絵に筑豊を走るマイクロバスによる路線バスが出ていますが、やがてハイエースになる日が・・・
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