今日の東急デハ5001号の状況(60) 地域・東急関係の情報もあり

 まるまる二月も間が空いてしまいましたが、そして記事の掲載も大幅に遅れましたが(大幅なバックデートをしての掲載です)、当ブログ定番の報告です。間が空いた代わりといっては何ですが、今回はデハ5001を巡る現在の状況についても報告があります。



 まずは例によって全景を。日曜日の夕刻で、人手が多く撮るのも一苦労です。
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 それでは、例によって前の方から細部を見ていきましょう。
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 定番のドア周りです。運転台寄りのドアについては、幸いそれほど変化はないようです。

 今回は、ドア周りのいつも撮影・掲載している側と反対側も見てみました。
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 こちらも多少の錆による盛り上がりが見られます。

 ついで、こちらはいつも定番で観察している戸袋窓周辺ですが、今月は戸袋窓の下の車体にごく小さな塗料の剥がれが見つかったくらいで、戸袋窓自体にはさほどの変化を見いだせませんでしたので、写真は一枚だけ掲げておきます。
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 相変わらず錆が流れ出しています。
 窓周りについてはもう何点か写真を掲げておきます。
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 これは運転台から3枚目の窓周辺です。
 もう一点。
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 これは同じく運転台から3枚目と4枚目の窓の間ですが、何やら白い汚れが付いています。

 傷の多い車体の裾側を見てみましょう。
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 これは、運転台から3枚目の窓の下あたりの車体です。何かこすったような感じで、細かい傷がまとまって付いており、今までにあまり見た覚えのないタイプの傷です。どういう経緯で出来たのでしょう?

 一方、従来良くあったタイプの傷も増えているようです。以下に運転台から4枚目の窓のあたりの様子を掲げます。
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 主立った傷に赤でマーキングをしておきましたが、一つ大きめのが増えているようです。矢印で指しているのがそれですが、拡大してみるとこんな感じです。
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 これは今までにも附近に似たようなのがあります。これ以上増えないで欲しいものですが。

 車端部寄りのドア周りに移ります。まずは定番のドア周り写真を。
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 この部分はほとんど変わりがないようです。

 さて、今回はドアについてこれまでご紹介してこなかった状態、つまりドアを閉じた状態について、何点かご紹介したいと思います。
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 これがドアを閉じたところですが、なぜ今回このような状態で撮影が出来たかといいますと、こうなっていたからなのでした。
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 以前にもお伝えしたように、現在のデハ5001号には夏季用にエアコンが2台設置されていますが、あまり効きが良くないので、現場の方の判断でこのような扱いをしているそうです。なお、開けた状態の写真は許可を得て開けて撮影しました。
 内側から見るとこんな感じです。
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 筆の手書き文字が、なんとも手作り感を醸し出しています。

 このドアの、傷がいくつか見られる裾のあたりを掲げます。この写真はクリックすると拡大表示します。
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 特に目立つ傷を以下に掲げます。これもクリックすると拡大表示します。
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 うーん・・・これは酷いですね。考えてみればドアを閉めている時間の方が長いわけです。今まではもっぱら車内観察の便からドアが開いている時間帯に見に来ていましたが、今後はドアを閉じた状態も見る必要があると痛感しました。

 次いで、車端部寄りのドア周辺を見ます。ここは元から痛みの激しいところでしたが、今回については前回調査と比べてさほどの変化はなかったように思われます。とりあえず、車端部寄りのドアの戸袋窓の様子を掲げておきます。
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 ことのついでに一つ、妻面との境界あたりの様子を。
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 不逞の輩がガムをつけておりましたので、除去しておきました。

 車内の様子はこんな感じです。
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 展示のメインは相変わらず観光写真の入選作展示です・・・来年度のコンテストまで同じじゃないかという気がしています。それ以外の細かいところでは、ポスターや地図などが多少増えたり差し替わったりしていましたが、これはもっぱら現場で保守を担当されている渋谷区サービス公社の方の手になるもののようです。

 で、今回現場で管理をされている方からいろいろとお話を伺うことが出来ましたので、以下にその摘要を記しておきます。もっとも、以下の文章の文責はあくまでも墨東公安委員会のものであり、渋谷区などの見解を代表するものではありませんから、その旨ご承知下さい。

 お話を伺ったところでは、この「青ガエル」ことデハ5001号を訪れる人は、月に3万人くらいにもなっているそうで、若い人だけでなく昔を懐かしむ人も多いとか(元5000系の運転士だった方が来られたこともあった由)。しかしながら、活用の方途は全くといって良い程決まっていないようです。
 来訪者の中には5000系について問い合わせをされる方も少なくなく、そこでパンフレットでも置いてはどうかと現場の方々は思われ(今あるのはビラくらいなので)、そこで東急本社に陳情に行ったのだそうです。ところが東急は全くやる気がなく、「東急旧5000系“アオガエル”電車型目覚まし時計」なるものの見本をくれただけだったそうです。グッズの宣伝以外やる気がないようで、現在のデハ5001号の維持などにもお金を出してはいないとのこと。
 一方、地元の商店街は何もしていないとのことです。当ブログでの5001号調査の過去の記録を探っても、商店街関係で5001号を使った話は、「渋谷芸術祭」なんかを別にすれば、2006年12月まで遡らないと見つかりませんでしたので、さもありなんというところです。
 で、地元と渋谷区とかとの間の協議会があるのだそうですが、それは機能していないらしいです。これまたよくありそうなパターンですが・・・

 ところで、この5001号の周りには、セコムの看板が立てられているのですが、セコムはこの5001号の維持に出資しているらしいです。
 警備繋がりでいえば、そもそもこのデハ5001の設置の状況まで振り返った際、「民間交番」なる使途が想定されていたその当事者たるガーディアン・エンジェルスですが、彼らは時折渋谷で活動を行っており、少し前にはハチ公前広場の一角(いつも政治団体が演説している、その車を停める前のあたり)にテントを張って何やら活動していたのは小生も目撃しておりました。で、なんでもその際、そのテントでやっていた受付を、デハ5001号でやりたいとGAは当初申し入れてきたそうです。しかしそれは渋谷区に断られ、テントでやったのだとか。
 ・・・あれ、結局何のためにデハ5001号を設置したんでしょうか?

 肝心の区ですが、区当局もやはり活用については最近あまり熱意がないようで、そもそもデハ5001設置の元凶である桑原区長も、最近あまり熱意を見せていない模様です。
 「勢いでハコモノ作ってみたけどそのあと放ったらかし」という、全国で遍在して見られる光景が、ハチ公前でも現出していることはまことに遺憾でなりません。当初から恐らくそうなるのではないか、と予感していた範疇のことではありますが。
 現場で維持にあたっておられるサービス公社などの方々は、活用を願って現状を歯がゆく思われ、東急にも申し入れるだけのことをしておられますが、自社の極めて重要な歴史的遺産(しかもそれは東急一社にとどまるものではなく、日本の技術史上の意義もある)を何ら顧みない東急の体質も非常に危惧されます。電鉄企業は畢竟、技術的基盤に拠って立つところが大きく、その技術の成り立ちの系譜を軽んじるということは、会社の基盤を危うくすることに繋がると考えます。

 最後に、サービス公社の方が自作された、来場者に配っているカードを掲げておきます。
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 結局、デハ5001について何か具体的にしておられるのは、現場の方々だけのようです。

 もし小生に、時間と体力にいささかの余裕があれば、同好の士を募って、ここで配付する東急5000系についてのパンフレット(技術史的観点を盛り込む)でも自主制作したいところなのですが・・・賛同して下さる方はおりませんでしょうか。
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by bokukoui | 2010-08-01 23:59 | [特設]東急デハ5001号問題