旧軍砲台の隊長官舎@山口県・角島

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山口県の角島にあった沿岸砲台の、指揮官用と伝わる旧官舎
戦後は地元の公民館として活用されたが、2004年頃解体された(2004年2月撮影)

 今日は玉音放送の記念日ということなので、それらしい写真をハードディスクから引っ張り出してみました。

 これは山口県の角島という、日本海を望む島にあった、旧軍の遺物です。角島は対馬海峡の東出口にあたり、日本軍が海を行く敵艦(主に想定されていたのはソ連の潜水艦等だったようです)を防ぐために、太平洋戦争中砲台が設けられていました。この建物は、その砲兵部隊の隊長の官舎だったと伝わりますが、戦後改修されて公民館として長年活用されたものの、遂に老朽化で取り壊されたそうです。
 ここの砲台に装備されていた大砲はちょっと変わった大砲で、ドイツのラインメタル社製15センチ砲でした。同盟国から輸入した・・・のではありません。これは日中戦争の分捕品だったのです。ドイツから中国に売られ、それを日本軍が捕獲して日本の離島に据え付け、敗戦直前に本土決戦用としてさらに別の場所へ移されたそうですが、その途中で戦争は終わりました。
 角島ではその15センチ砲を4門、コンクリートの台座に砲塔のような形のカバーをつけて設置していました。ドイッチュラント級装甲艦の副砲と同じ大砲で、形も同じ、数もドイッチュラントの片舷と同じですね(設置の間隔はずっと広いですが)。砲座のうち一つは道路工事で潰され、残りも埋められましたが、工事の際の詳細な発掘報告書があります。

 角島は現在、すごく立派な橋で本土とつながれており、ドライブに行くには素晴らしい場所です。正直、立派すぎる橋のような気もしますが・・・。この官舎はなくなったと思いますが、砲台の遺跡は他にもありますし、さらに日露戦争中の海軍の望楼の遺跡もちょっとあったりします。ご関心のある方は観光がてら行かれればと思いますので、その詳細をご紹介・・・したいのは山々なのですが、このところ論文その他に追われて余裕がありません。続きはまた折を見て。
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官舎の姿・もう一枚(2004年2月撮影)

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by bokukoui | 2012-08-15 23:59 | 歴史雑談 | Trackback | Comments(0)

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