書物を購う~藤田省三とガンスリとそしてヴィクトリアンなあれ

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 学会関連の用事で大学に行き、ついでに書籍部を覗いてきました。明日まで青土社セールと題して同社の書物を15%引きで売っており、『現代思想』と『ユリイカ』のバックナンバーを書架いっぱいに並べていました。結構古い号の在庫もあって、物持ちがいいというか、返品をしないで溜め込んでいるようです。いつか売れるという自信でもあるのでしょうか。
 で、思想に縁のない(思想が分かるほど頭が良くない)小生ですが、折角だから一冊ぐらい買おうかと思って物色。『ユリイカ』の「オタクvsサブカル」とかにも多少関心は湧きましたが、結局『全体主義の時代精神』を古書で何気なく買って読み、いささかの感銘を受けた藤田省三の特集号(2004年)を購入することにしました。
 それを持ってレジに行ったら、レジ前に『ガンスリンガーガール』の最新刊が平積みで堆く積んであったのでこれも一冊購入。実は最近、続きを買ったものか悩みつつあったのですが、まあ1割引ならいいやと思った次第です。なお、ガンスリの他に生協のレジ前で平積みにされていたのは、『まほらば』『エクセルサーガ』『ドラゴン桜』『太陽の黙示録』というよく分からない組み合わせでした。

 さて、今日の本来の書物購入の眼目は、書籍部ではなく神保町でありました。
 先日、酒井シズエ翁とゆんさんと、新宿の「ヴィクトリアンカフェ・エミリー」にて清談した折、小生が『我が秘密の生涯』を話題にのぼせ、あまり「メイド趣味」の皆様方に注目されてこなかったのではないかと言った話をした折、ゆんさんからヴィクトリア時代のエロ本と言えば富士見ロマン文庫に翻訳があるので、それも調査したらどうかというご意見が出ました。富士見ロマン文庫は、『ペピの体験』を持っていたくせにヴィクトリア者の存在に気がついていなかったので、それはなるほどと思ったのでしたが、その後ご親切にもゆんさんから在庫している古書店の情報をお寄せいただいたため、早速立ち寄ったのでした。
 それは三省堂裏手の羊頭書房という店でしたが、なるほどある書棚の一番下の段が富士見ロマンで埋まっています。小生はそこにしゃがみこみ、数十冊の富士見ロマン文庫を一冊づつ手に取っては解説・あとがきの頁を開き、「ヴィクトリア時代の作品」とあるものだけを抜き出していきました。アメリカの麻薬でフリーセックスなのとか、おフランスの文芸風作品とか(これがホントの「フランス書院」)、そんなのが多くてヴィクトリア物はそう多くなく、発掘作業は草臥れました。
 それでも結局5冊を発掘し、気を良くしておまけに小林信彦『神野推理氏の華麗な冒険』も買い込んできたのでした。ゆんさん、情報ありがとうございました。

 さて、内容の分析はそのうちに、という状況ですが、『パール傑作選』のⅠとⅢを発見したのにⅡがないのははなはだ癪に障るので(『パール』はヴィクトリア時代後期に出ていたその手の雑誌)、富士見ロマン文庫自体の探索は当分続けることになるでしょう。情報提供歓迎。
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by bokukoui | 2006-07-28 23:59 | 書物