実在しないという約束があったからこそ意味があったこと

 テレビでこのニュースを知ったので、せっせと検索してみましたが、どうもネットのニュースでは主要トピックとして取り上げているところがないようで、代わりにこんなのが見つかりました。

 「美少女ゲーム」はゲームじゃない!?

 あら東先生何を仰るのかと思いきや。
 コスティキャンのゲーム論を金科玉条と仰ぐシミュレーションゲーム厨の小生にとっては今更何を言わんかという感ですが、まあ妄想を煽るのに技術の進化は要らないというのはそれはそれで筋が通っていると思わなくもありません。
 そしてそのことは、本日小生が取り上げようと思っていたニュースと関連しているのかもしれません。

 「東京ローズ」のアイバさん死去=反逆者の汚名かぶり30年

 「東京ローズ」を知らぬ人はいないと思いますが、実際には複数人のアナウンサーが担当していたにもかかわらずアイバさんのみが裁判にかけられるに至ったのは、
一口に言うと、東京ローズ裁判は、日米戦争中の一スパイの戦犯裁判ではなく、戦後の冷戦下アメリカの世界政策・国内政策の見せしめとして利用されたのである。折から起こったマッカーシズムの赤狩りに効果的に世論をかき立てるために、もともと同一人物説の根拠薄弱なアイバ戸栗=東京ローズにものものしい「反逆罪」の汚名を着せ、その連想で左翼知識人の反逆性を戦犯・スパイ並みに危険視させる。これが華やかな女スパイ東京ローズの魔女的イメージと重って、赤狩りを背景にした魔女裁判の趣きを呈した。
                    (種村季弘『書物漫遊記』p.209)
 から、だそうです。ドウズ昌代『東京ローズ』を読んだことがないので、同書を取り上げた種村書から孫引き。
 東京ローズは現実にいないからこそ意味があったようなものなのに、それを実際の人間に当てはめたための馬鹿げた醜い事態だったのかもしれません。

 そういえば、確かナチの対英英語放送のアナウンサーは死刑になったような(今出典が見つからないのですが)。
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by bokukoui | 2006-09-27 23:59 | 時事漫言