みすずタンハァハァ

 「みすず」というのはしばしば女性の人名に使われますが、本来は「みすずかる」という信濃の国にかかる枕詞に由来しています。漢字では「水篶」とか「三篶」とか「御篶」とか書いて、また地名には「美須々」とか「美篶」なんて表記もあって、美しい篠竹の生い茂る野を指すとか言いますが、実は江戸時代に万葉集の歌の漢字を読み間違えて出来たのだとか何とか。
 で、女性の人名に使うときは、普通「美鈴」という漢字を宛てるようですが(IMEの変換候補はこれしかない)、実際そういう名前の人も会ったことがあるし、漢字の「篶」は多分現在では人名に使えない漢字だと思われるので、まあ感じの良い文字の組み合わせだし、宛て字としては一般的なのだろうと思います。

 ところで人名の漢字というのはなかなか読みにくい場合も多く(小生も人のこと言えないんだけど)、更にアニメやゲームのキャラクターには、時々そんな読みあるんかー!という変な当て字をすることがあります。
 或いは歴史的な人物で、名前の読み方が訓読み的なのと音読み的なのと、二通り使われる場合があります。海軍軍人で首相も務めた「山本権兵衛」は、「ごんべえ」が正しいそうですが、「ごんのひょうえ」と言われることもしばしばあります。最初の本格的政党内閣を率いた「原敬」は「はらたかし」が正しいですが、よく「はらけい」と呼ばれます(日本史の業界用語みたいなものかもしれません)。同じ様に「浜口雄幸」は「おさち」ですが、「ゆうこう」とよんだりします。「元田永孚」は「ながざね」らしいですが、「えいふ」と読むことも多いです(ちとマイナーか)。とりあえずよくわかんない時なんかは、音読みしておけばいいような感があります。

 というわけで、小生はネット上のオタ度が濃そうなところをうろうろしていた数年前、とある美少女ゲームのキャラクターの名前を書いたと思われる漢字が読めなかった(姓は分かったんですけど)ので、上記のような慣習に従ってついその名前を音読みしてしまいました。

  「カミオカンレイ」

 「観鈴」で「みすず」なんて読めるかー! と後で知って思いましたが、しかしまあいわゆる「泣きゲー」だの感動系だのといわれるギャルゲーの登場キャラクターなんて、どいつもこいつも脳味噌でニュートリノだかタキオンだか毒電波だかを受信しているような連中ばっかりみたいだし(←偏見)、カミオカンデみたいな読みだって間違ってるわけでもない、と今でも思っています。

 以上の枕と全くといっていいほど関係なく、以下本題。

 小生はさる日曜日に学会報告を終えて一息ついたような状況ですが、そんな時は開放感からか無闇矢鱈と書物を買い込む癖があります。今回も以前から買おうと思っていて機を逃した本・漫画などを買おうと思ったのですが、まるでそんな時を狙ったがごとく、大学生協の書籍部が「みすず書房2割引セール」なるものを行っていたのです。
 というわけでついふらふらと。
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 ある本から右は、ついでに寄った神保町の収穫です。しめて2万といくらか。
 後先考えずに使った結果、気がつけば来週の駒場祭の戦史研打ち上げコンパ参加費すら怪しい状況になっていました。みすず書房の書物は2割引いても結構なお値段だということですね。みすず書房の本の代価が3/4を占めています。
 
 ちなみにみすず書房は、創業時(敗戦直後)の社名は「美篶書房」だったのが、折からの国語改革の趨勢に反すると読者に言われたり、取次ぎから読めないと苦情が来たりして現社名に変ったと目録に書いてあります。
 今「みすず」と入れてぐぐるとみすず書房が見事トップに来ますが、或いは近い将来、不祥事で名前を変えた監査法人が猛追してくるやも知れません。そんな連中に負けないよう、ここでも同社サイトにリンクを張って、グーグル順位を上げる手伝いをしておこう(笑)

 なおみすず書房売上第1位はフランクルの『夜と霧』(旧版新版両方あり)だそうです。その次は、山本義隆『磁力と重力の発見』だそうで。後者は持ってるけど前者は持ってないのでそのうち買おうと思いつつ、またアリエスも買おうとか持っていたのですが、セール期間中に資金が手当てできるかどうか。今月一杯は2割引なのですが・・・。

 というわけで本日の記事の表題の意味は、「みすず書房2割引セールだワーイ」ということをやや扇情的に述べたもの、ということなのでした。
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by bokukoui | 2006-11-22 23:58 | 書物