表題通り、雑多な思い付きを適当にかき集める(筈だが筆不精なのでそうなるかは不明)という趣旨です。
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お気楽アメリカ紀行(2)~オレンジエンパイア鉄道博物館・その1
 「お気楽アメリカ紀行」のその2です。他の記事はこちら。

 (1)オレンジエンパイア鉄道博物館への道
 (2)オレンジエンパイア鉄道博物館・その1(この記事です)
 (3)オレンジエンパイア鉄道博物館・その2
 (4)パームスプリングスのロープウェイ
 (5)パットン将軍記念博物館
 (6)フェニックスからセドナを経て
 (7)フラッグスタッフからグランドキャニオンへ
 (8)プレーンズ・オブ・フェイム(アリゾナ分館)I
 (9)プレーンズ・オブ・フェイム(アリゾナ分館)II
 (10)フーヴァーダムを経てラスヴェガスへ
 (11)デス・ヴァレー国立公園
 (12)ヴェニス これが本当のネオ・ヴェネツィア

 目的のオレンジエンパイア鉄道博物館 Orange Empire Railway Museum に無事到着したのですが、実は入ってから大きな問題に気がつきました。つまり週末にならないと車輌を実際に動かす展示はやっていないんですね。ボランティア要員などの都合かと思われますが。そのため見ることの出来る展示が一部に限られてしまったのは残念なことで、再度の来訪を強く決意した次第です。いつか誰か一緒に行きませんか? 英語が得意な方歓迎(苦笑)
 とはいえ、静態保存で置かれている車輌群だけでも見て廻るのに相当な時間を要しましたので、それはそれでけっこう満足できました。以下に写真を幾つか挙げますが、ただ、カリフォルニアの強い日光の下、安いデジカメの性能では綺麗に写っていない(細部が飛んでしまっている)点は何卒ご海容下さい。なお写真は原則としてクリックすると拡大します。
博物館の名前入り機関車

 博物館に入って最初に出会った車輌。博物館の名前が入っており、保存されている車輌の移動に使うのでしょうか。

 博物館の敷地内には線路が引かれ、一部には架線も張られています。またゲージも1435ミリの国際標準軌の他、1067ミリや914ミリのナローゲージもありました。個人的なお目当ては電車でしたので、架線の張っているあたりへとまず足を向けました。
 そしていました、以前に書いた記事で名前を出した、ロサンゼルスで「世界最大の電鉄」を称したパシフィック・エレクトリックの電車です。
PEの電車たち
手前は「ハリウッドカー」、後ろは「ブリンプ」

 PEの電車は赤く塗られており(時代によって多少違うそうですが)、一説には京浜急行の電車が赤いのはこれを真似たものであるとか。上の写真の電車は、手前のは路面電車スタイルをしていますが、近郊路線用の電車だったそうで、ロサンゼルスからハリウッドへの路線などで活躍していたため「ハリウッドカー」と呼ばれたそうです。後ろの大きな電車は、車体が大きいため「ブリンプ(太っちょ)」と呼ばれ、PE末期の主力となりましたが、元々はサンフランシスコのインターアーバン路線で活躍していた電車でした。ところがその電鉄はPEよりもひとあし早く1941年に廃止されてしまい、その電車がロサンゼルスにやってきたものです。
上掲写真の反対側から撮影

 上の二枚の写真に、トタン張りの車庫が一部写っていますが、この中にPEの走行可能な保存車輌が収納されているようで、PEの社紋が妻にありました。しかし残念ながら閉まっていて中は見られず。
 それでも、車庫のそばの線路には、様々な車輌が置かれていました。
ヤキマ・ヴァレー鉄道 Yakima Valley Transportation の機関車

PEの機関車

バンベーガー鉄道 Bamberger Railroad の電車
最高時速75マイル(120キロ)

 目を惹いたものとして、アメリカで1930年代に、当時の自動車の伸張振りに対抗するため作られた新型路面電車・PCCカーがあります。日本ではあまり普及しませんでしたが、欧米では相当広まり、軽量流線形の車体、優れた高加減速性能が特徴でした。そのPCCカーを発見。
サンディエゴで使われていたPCCカー

PCCカーの台車(この写真は拡大表示しません)

 PCCカーの台車は、騒音や振動を防ぐためにゴムを挟んだ弾性車輪を使っており、またこの車輌ではレールブレーキを採用していたようです。空制を使わず、急な減速に対応するものなのでしょうが、日本では広まらなかった手法だけにかえって興味を惹かれます。

 こんな調子でやっていてはキリがありません。なるべくはしょって、小生が見つけて嬉しかった電車の話を先にします。この電車が置かれていたのは、今まで紹介した車輌があった場所とはやや離れた一角でした。
 それは、サンフランシスコのキーシステム Key System がベイブリッジを渡ってオークランドからサンフランシスコへ乗り入れるために作った、連接車体の通称「ブリッジユニット」です。
キーシステム「ブリッジユニット」

 小生がそもそもアメリカの電車、それもインターアーバンのことをはじめて知ったのは、雑誌『地理』1997年11月号(特集「鉄道をつなぐ」)に掲載された、石川浩稔「サンフランシスコを目指した鉄道とフェリー」という記事でした(読んだのは発行から何年も経ってからのことです)。これを読んで小生はアメリカの電鉄の盛衰についてはじめて知ったのですが、その中でサンフランシスコのベイブリッジは1939年から電車が走っていたこと(橋の完成自体は1936年)、キーシステムが最終的な鉄道廃止(1958年)までもっとも長くベイブリッジを走っていたこと、ベイブリッジの鉄道は霧に備えたキャブシグナルと自動減速機構を装備し最短63.5秒間隔運転が可能であったこと、などを知りました。
 そしてこの雑誌のカラーページに、筆者の石川氏がオレンジエンパイア鉄道博物館で撮影した保存車輌の写真が載っていました。つまりこの博物館の名前もこの雑誌ではじめて目にしたわけです。載せられた写真には先に挙げたPEのブリンプの写真もありましたが、キーシステムのブリッジユニットの写真もあって、その軽快なスタイルはなかなか魅力的に感じられました。
 その、いわば小生のアメリカ電鉄原体験?のブリッジユニットに出会えたのは、とても嬉しいことでした。ただ残念だったのは、石川氏の写真ではパンタグラフを高々と掲げて博物館内を走行していたこのブリッジユニットが、どうも静態保存状態になってしまっていたことでした。後で買ったキーシステムの本によると、何でもモーターにトラブルがあって現在は走れないそうです。修理されることを願いますが、ブリッジユニットの走行可能なものは Western Railway Museum に存在するそうです。こっちの博物館もいつか行かねば。
ちょっと大きめの写真

反対側の表情

 これらの写真を拡大していただけると台車の様子が分かるかと思いますが、よく見ると第3軌条集電に対応したコレクターシューが見つけられるかと思います(イコライザーの真ん中あたりについています)。これは、ベイブリッジを渡る区間では瀬戸大橋同様電車は橋桁の中を走っていた(但し鉄道だけではなく下段にも道路があった。上段の道路は乗用車用、下段の道路はバス・トラックと区別されていた。鉄道は下段の南側に沿って走っていたとか)ため、橋の中で高さを抑えるためなのか第3軌条方式を採用していたので、ついているものです。
 ちなみにキーシステムは、当初の社名はサンフランシスコ・オークランド&サンノゼ鉄道 San Francisco, Oakland, and San Jose Railway だったのが、路線が鍵の形に似ていることからこの名になったのだとか。

 博物館の残りは駈足で、・・・と思いましたが、既に随分長いので、続きは明日に。

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by bokukoui | 2007-05-21 23:57 | 鉄道(その他) | Trackback | Comments(0)
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