お気楽アメリカ紀行(8)~プレーンズ・オブ・フェイム(アリゾナ分館)I

 間が開きましたが、アメリカ旅行記の続きです。他の記事は以下を参照。

 (1)オレンジエンパイア鉄道博物館への道
 (2)オレンジエンパイア鉄道博物館・その1
 (3)オレンジエンパイア鉄道博物館・その2
 (4)パームスプリングスのロープウェイ
 (5)パットン将軍記念博物館
 (6)フェニックスからセドナを経て
 (7)フラッグスタッフからグランドキャニオンへ
 (8)プレーンズ・オブ・フェイム(アリゾナ分館)I(この記事です)
 (9)プレーンズ・オブ・フェイム(アリゾナ分館)II
 (10)フーヴァーダムを経てラスヴェガスへ
 (11)デス・ヴァレー国立公園
 (12)ヴェニス これが本当のネオ・ヴェネツィア

 少し話は前後しますが、運転をK氏に交代して助手席でミシュランの地図を見ていた小生、グランドキャニオンからウィリアムズに至る沿道に思いがけない名前を見つけて吃驚します。Planes of Fame です。多少なりとも旧軍の飛行機に通じている方でしたら名前を聞いたことがあるかと思いますが、飛行可能な零式艦上戦闘機をはじめとする日本軍の飛行機を保有していることで有名な博物館です。行く途中にあるなら、ぜひとも見に行きたいところです。というわけで小生は、グランドキャニオンからの帰りにここに寄ることを急遽主張した次第でした。どうも後になってついてきた割に、一番好き勝手に行程を決めているような(苦笑)
 しかし、ふと思い返すと、飛行可能なゼロ戦の写真なぞが載っている本には、確か「カリフォルニア州チノにあるプレーンズ・オブ・フェイム」と書いてあったような気が・・・。もしかして引っ越したのかな、などとその時は思いました。

 というわけでグランドキャニオン観光を終えた我々は、一路国道180号線を南下します。180号線は途中で方向を南東に変えてフラッグスタッフに戻りますが、180号線から分岐した州道64号線がそのまま南下してウィリアムズに向かいます(道なりに南へ走っていると、180号線がそのまま64号線に変わる感じです)。プレーンズ・オブ・フェイムはこの2本の道が分岐した交差点のちょっと南、道路の西側にあります。
 航空写真をリンクしておきますが、この写真の真ん中に見える4発機が展示物のロッキード・コンステレーションで、その横の四角い大きな建物が博物館です。この博物館は小さな空港の一角を利用して建てられていました。
 道路からも、コンステレーションがあるのですぐにどこか分かりました。
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道路からも目立つロッキード・コンステレーション

 コンステレーションの手前の駐車場に車を止め、博物館に入ります。おばちゃんに料金(確か5,6ドルくらいだったような)を払うと、我々が日本人であると察したためか、「この博物館にはジャングルから回収してきた日本軍の爆撃機がある」と説明してくれました。他にこの博物館の名物としては、2次大戦のドイツの主力戦闘機・Bf109があるようです。
 で、この辺で小生は察したのですが、つまりプレーンズ・オブ・フェイム航空博物館は、カリフォルニアのチノの本館とアリゾナの Valle の分館と、2ヶ所あるというわけだったのです。で、ゼロ戦なんかはカリフォルニアにあって、アリゾナにはまた別なものが納められていたのでした。
 今「プレーンズ・オブ・フェイム アリゾナ」で検索してみたところ、このプレーンズ・オブ・フェイムのアリゾナ分館について日本語でレポートしたものはネット上に発見できませんでしたので、以下のレポ(写真は例によってクリックすると拡大表示します)は結構貴重なものかもしれません? しかしグランドキャニオン観光に車で行けば結構立ち寄れそうなものだけど・・・カリフォルニアに飛行機を見に行くようなマニアな観光客は、グランドキャニオンみたいな月並みな観光地には目を向けない、ということなのでしょうか。

 中に入ると、入ったところにいきなり艦上爆撃機・彗星の残骸と、特攻機・桜花が展示されています。彗星艦爆は当初水冷エンジン(ドイツのエンジンを元にしたもの)装備で開発されましたが、当時の日本の技術力では水冷エンジンを量産できず、結局空冷エンジンに換装されるという経緯を辿っています。ここの彗星の残骸はニューギニアのジャングルから回収してきたという水冷エンジン仕様の機体で、貴重なものと思われます。
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彗星艦爆の機体と水冷式「アツタ」発動機の残骸

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特攻機 桜花

 館内には所狭しと飛行機が並べられており、さらには飛行機だけではなく昔の自動車や装甲車なんかまで置かれていました。一角は区切られて工場のようになっており、飛行機などの整備やレストアを行っているようでした。あんまりみっちりと飛行機が並んでいるので、後ろに下がって全景を撮るだけでも結構苦労します。
 で、全部で30機以上の飛行機と、さらにはミサイルやエンジン、車輌などが展示されていますので、いちいち撮った写真を挙げていたらきりがありません。ここは有名な飛行機や印象に残っているものに的を絞って紹介して行きたいと思います。
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ダグラスAD-4 スカイレイダー

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スカイレイダー 後ろから

 第2次大戦末期に開発され、朝鮮戦争とヴェトナム戦争でその能力を発揮した攻撃機です。強力なエンジンのお蔭で、単発単座機の癖に2次大戦の重爆撃機並みの搭載力を持ち、機動力も高くヴェトナム戦争ではミグ17を撃墜したとか。レシプロの軍用機としては最後の名作ですね。空母に載せるため、写真のように翼を折りたためます。
 で、本機は搭載力が高かったので、爆弾のみならず人員も後部胴体に乗せられるようになっていました。後ろからの写真で、人を乗せるところのドアが開いているのがお分かりいただけようかと思います。その中はこんな感じ。
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スカイレイダーの乗客(?)席 2名搭乗可

 強力なエンジンがあると、使い道の広い飛行機が出来るというわけでしょうか。
 エンジンといえば、こんなのもありました。
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プラット&ホイットニー R-4360 ワスプ・メジャー
レシプロエンジンとしては最大級の星型空冷エンジン

 これはB-36爆撃機やC-124グローブマスター輸送機などに使われたエンジンで、28気筒(7気筒のエンジンを4段重ねにしている)あり、シリーズ最強のものは4300馬力も出たんだとか。

 博物館のコレクションには軍用機や練習機が多いのですが、民間機もあります。
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イースタン航空の飛行機(?)

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同機の操縦席 木目パネルが時代を感じさせる

 ちなみに乗客の席は、操縦席の後ろに3人がけの革張りのソファが設置されていました。

 米軍の練習機(飛行可能)や第1次大戦の戦闘機のレプリカを眺めつつ奥に進むと、そこにこれまた日本軍の塗装の飛行機がありました。お、99式艦上爆撃機なんか持ってたのかと感心してよく見るとちょっと変。これは米軍の練習機BT-15をベースに、映画『トラ! トラ! トラ!』撮影のために改造した、99艦爆"風"の飛行機でした。
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映画用99艦爆もどき(BT-15改造)

 結構良くできていると思います。『トラ!~』は40年近くも前の映画ですが、CGなんぞ無い時代のハリウッド大作だったので、潤沢に予算を使ってこんなのをつくったのでしょう。『パールハーバー』とはえらい違いですな(苦笑)。
 ホンモノの第2次大戦の軍用機(練習機以外)としては、他にダグラスB-26インヴェーダー(A-26とも。時代によって形式が変わる)があります。博物館の所蔵機は、正確には偵察仕様のようです。
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ダグラスRB-26Cインヴェーダー

 この飛行機は第2次大戦中に登場しましたが、これもAD-4同様朝鮮戦争やヴェトナム戦争などでも長く使われた飛行機です。で、これも飛行可能の機体だそうで。

 さらっと紹介するつもりがやはり長くなってしまいました。博物館の続きは明日。Bf109にご期待下さい。
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by bokukoui | 2007-06-14 23:54 | 出来事 | Trackback | Comments(0)

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