今日の東急デハ5001号の状況(33)

 一月近く間が開いてしまいました。とはいえ今日は些かの情報もあります。



 実は当初日曜日に見に行ったのですが、その時はデジカメを忘れて写真が撮れずじまいという不手際でした。もっともその時に多少の情報は仕入れることが出来ましたので、それも合わせ今日の記事はお届けしたいと思います。

 月曜日に写真だけ撮りに来たのは大体午後3時半をいくらか廻った頃だったかと思います。日曜日よりはだいぶ人が少ないので、写真を撮るにはむしろ好都合だったかもしれません。例によって全景から。写真は基本的にクリックすると拡大表示します。
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 ガラスに傷がつけられているという事態を、レポ(31)および(32)にて報告いたしましたが、一度誰かが傷を付けると真似をする輩が出てくるものと見え、フロントガラスも戸袋窓も傷が増えています。
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 以前の記録と照らし合わせると、明らかに筆跡の異なる傷がつけられています。おそらくこれも、前面と側面は同じ者によって傷つけられたのでしょう。
 傷の他にも、車体の汚れはますます目立つようになっています。また、前回報じたように、窓枠周辺が錆のせいで持ち上がってきているのか、車体表面にひびが観察されるようになっているのですが、そのひびが更に増えていました。これまで見つけたひびは窓枠の角周辺だったのですが、窓枠の辺に沿ってもひびが表れているのです。
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 やはり露店で置いておくとこのような事態は不可避的に発生するのでしょう。これから梅雨の季節、汚れがどのように増えていくのか思いやられます。既に雨樋周辺は相当汚れが溜まっているようですし。雨樋の様子を撮影したものを以下に挙げます。
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 車内については、展示は未だに変わっておりません。これについて現場の管理を行っておられる渋谷区サービス公社の方に伺ったところ(柱:お話の内容については小生がまとめなおしておりますので、文責は小生にあります)、現在のハチ公についての展示の評判がいいため変えていないのだそうです。場所柄なんでしょうかね。もっともその結果、あまり活用の新たな方策などは考えられていないのかもしれません。

 ところで次第に気候が暑くなってきている今日この頃、この5001の車内も温度が上昇し、やや過ごしにくくなっています。場所が西側に開けていて西日が当たりやすいという悪条件もありますし、もともと東急5000系というのはそれほど風通しの良い構造でもなさそうです。現役時代、5000系は運転台直後にドアがあり、その次の窓は戸袋窓なので開かず、先頭部分は風が入らないのでそれはそれは暑かったとか。運転台は全室だし、そもそも前面窓は固定式で開きませんので風の入れようも無いし。『鉄道ピクトリアル』の東急特集号で、前面に通風孔を開けた5000系という珍しい写真を見たことがありますが、結局採用されなかったようです。
 余談ですが、初期高性能電車に多く見られた車体長18メートル級片開き3扉幅1メートル程度の大型窓、という組み合わせの電車は、窓とドアの関係が
 窓2・扉・窓3・扉・窓3・扉・窓2
 となっているものが多いのですが(例:京急1000形・京王5000系)、東急5000系は
 窓1・扉・窓4・扉・窓4・扉・窓1
 となっています。車体端部に人が溜まるのを避けたかったのでしょうか。

 閑話休題、そういうわけで少しでも風通しを良くしようと、特に人出の多い日曜日では、普段締め切っている東側の扉も開け放していました。確かに温度低下にはかなりの効果があったと思いますが、子供が落っこちたりする危険は多少ありそうです。人員が減員になって土日でもサービス公社の方は1名しか配置されておらず、東側の扉を2ヶ所とも開け放すとなかなか目が行き届きにくいでしょう。まあ、高さは精々30センチくらいですので大事には至らないから問題は実質的にはあまり無いと思いますが。
 で、そのような方法も採らねばならぬほど車内は暑苦しく、現在は扇風機が稼動しています。また窓も開けられていますが、窓枠がだいぶ老朽化して、開けた窓が落っこちてくる危険もあるのであまり開けたくはないけれど、デハ5001号の中に入ってきた人が暑いので勝手に開けてしまうのだとか。
 しかし、こんな時こそこの装備を使うべきではないかと思うのです。
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 車体の両端に取り付けられた家庭用クーラーですね。手前の扇風機が廻っているのは写真からお分かりいただけようと思います。
 で、折角つけたから使えばいいのにと思ったのですが、このクーラーには衝撃の真実が。

 室外機が未設置なのだそうです。

 どうも設置場所が決まっていないようで、うっかりしたところに置くと前に物を置かれてしまったりする危険性もあるとか。場所が場所だけにゴミ置き場にされてしまう恐れもあります。実際、現在でも5001にゴミを転がして行く輩は少なくなく、ドアの取っ手にペットボトルをねじ込んで行くような痴れ者などもかなり見られるとか。
 しかしクーラーをつけておきながら室外機のことを考えていないとは、この場所に5001号を設置するに当たって夏場のことなどを考えなかったのでしょうか。ここまで場当たり的で考えなしだとは、もう大概のことには慣れて驚き呆れることもなくなった小生でも、やっぱり腰が砕ける思いをしたのでした。
 で、その元凶・桑原渋谷区長が先日この5001を訪れたそうで(公式の視察ではなく個人的に見に来たらしいですが)、現場の渋谷区サービス公社の方も区長を掴まえてこの車輌の整備活用について区側の対応を促した(予算出すよう要請した)そうですが、さてどうなるのでしょうか。展示に関しても、ハチ公の説明で評判がいいのなら変えるに及ばないのかもしれませんが、以前設立されたと聞く地元の評議会があまり活用に積極的でない、ということの裏返しなのかもしれません。
 来訪者数自体は安定しており、それなりに多くの人が見に来ているようです。外国人観光客にもハチ公ネタが受けている由。また待ち合わせ場所としても活用されているようで、車内が暑く不快な状況なのがかえって回転率を上げているという皮肉もあるようです。もっとも、この5001号で待ち合わせをしていた20代かそこらの若い男女連れの言葉に耳を傾けると、「路面電車って言うからどこかと思った~」なんて言ってるくらいで、5001号の意義はほとんど全く理解されていないようですけど。

 今後梅雨・夏場の苛酷な気候で車体がどうなるのか、車内展示など活用の方策はどのように展開されるのか、クーラーの室外機はいつつけられるのか(苦笑)、もうちょっと観察の頻度を上げて見ていきたいと思います。



 以下本題と(あまり)関係のない個人的感慨。
 先日テレビを見ていたところ、自動体外式除細動器(AED)の話題を取り上げていました。最近、駅や公共施設で見かけることの多い機会ですが、学校にも設置すべきという趣旨の番組でした。何でも実際、高校野球の試合中に打球が胸を直撃して心臓が止まってしまったピッチャーがいたそうで、彼は学校に備え付けてあったAEDのお蔭で蘇生し(野球の観客に救急救命士がいたという幸運も大きかったようですが)、無事回復したのだとか。学校で生徒児童がこういったトラブルで生死の境をさまようことは、稀とはいえある程度は起きているのだそうです。
 で、番組ではその割りに学校にAEDの普及が遅れている、という話をしており、東京都の各特別区に問い合わせたらAEDを置いている学校は少なかった(確か2割もなかったと思います)と報じていました。
 そして、特に名前を挙げられていたのが渋谷区でした。なんでも渋谷区は取材に対し「導入の予定はない」と返答したんだそうです。そりゃまあ、AEDは1台30万円以上するそうなので、区役所に一つ置く程度ならともかく全校に設置となると予算も馬鹿にならんでしょうけど、「予定なし」と言い切っちゃうとは。
 小生はこの5001の件の発端を思い出し、AEDを置こうとしない桑原区政は一方で「安全対策」として「青少年茶の湯体験」なんてのをやってたなあ、ということを思い出しました。青少年にお茶を飲ませることで治安が良くなるという因果関係は全くあやふやですが、一方広い意味での「安全対策」、生命を守るという点では、AEDの有効性はかなりはっきりしている――少なくとも「茶の湯体験」よりは――と思います。止まった心臓を精神力で復活させる訳には行きませんので。
 やはり桑原区政には、ある種精神主義的な面があるのかなと思った次第です。

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by bokukoui | 2007-06-18 23:59 | [特設]東急デハ5001号問題 | Trackback | Comments(0)

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