鉄道博物館@大宮 開館前に見せてもらったの記(前篇)

 今日は久方ぶり、おそらく数ヶ月ぶりに調子よく仕事を済ませることが出来、今度こそ回復基調かと思えれば嬉しいところで、さてこそひと仕事終えた後の心地良い疲労感に身を任せつつ、今日はこれまた珍しく挙動がまっとうなパソコンを操って、久しぶりにまっとうな記事を更新しようと思い立ったのですが、もし一晩寝てもこの疲労が取れなかったら・・・

 えー、それはともかく、事実上の更新停止前最後に書いた記事が、十日後の来る10月14日に大宮にて開館予定の鉄道博物館に関するものだったので、それに関連する話題を。
 今月に入って、鉄道博物館の開館についてはマスコミでもしばしば報道されており、ネット上でも勿論報じられていますし(例えばこことか)、また先日は皇太子殿下もご視察されたとの由。
 で、ここ二月ほとんどをベッドの中で鬱々と微熱気分で過ごしてきた小生が、その間ただ一日だけ思い切って出かけたことがありまして、それがさる方のご紹介で「鉄道博物館を事前に見せてくれる機会があるけど行かない?」と誘われたのであります。これは逃す手はないと、ふらつく身体に鞭打って大宮まで遠征してきました。
 しかしやはり不調だったせいか、撮った写真がどれもこれも撮影者の脳味噌の如くボケボケで、紹介するのにためらうようなものばかりなのですが・・・。ですがまあ、展示物の紹介の写真は、前掲のこちらのような報道専門家の手になる記事に委ね、そういうものでは報じられないような、開館前ならではのものをご紹介できればと思います。

 鉄道博物館はJR大宮駅の北にあり、新交通システムのニューシャトルで一駅行ったところにあります。その駅は大成駅といいますが、博物館の開館と同時に「鉄道博物館前」になるのだとか。小生が事前見学に行った折は、まだ駅は工事中でした。
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工事中の大成駅

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矢印の先の白い鉄板の場所が博物館に直結するコンコースへ繋がる予定

 結構まだ工事が残っている様子で、当日までに間に合うのかなとちょっと心配になりましたが、今頃は完成しているのだろうと思います。

 本来の入口ではなく、スタッフ用の裏口から入れてもらいます。建物の中はスリッパに履き替えて移動。開館前に土足で往来して汚れてしまうことのないように、とのことです。
 見学者一同は一室に通されてパンフレットをいただき、そこへ館長さんがご挨拶に見えて恐縮至極。簡単なレクチャーをしていただきました。
 この鉄道博物館の敷地は約7万㎡を予定しているそうですが、今回開館するのは約41600㎡で、まだ3万㎡近い敷地があるとの由。館長さんは「今度の開館はあくまで『第一期』のつもりです」と力強いお言葉でした。
 予算はJR東日本が100億円、さいたま市が25億円を拠出したそうです。なお、貨物に関する展示もあって、そのためJR貨物もお金を出したそうですが、それは1億円との由。いや、経営状態を考えれば、貨物がお金を出しただけでも大英断であるというべきですね。
 博物館のコンセプトとしては子供に「疑似体験」をしてほしい、また鉄道好き以外の人にも来て楽しんでもらえる場にしたいとのことでした。ですから鉄道マニヤ・鉄道ヲタクどもが、子供そっちのけでシミュレーターを占拠していたら、趣旨に反すると注意してあげましょう。

 話を戻しまして、いよいよ施設内部を見学します。
 博物館は3階建てになっていて、その3階から見てまわります。博物館の半ばは大きな吹き抜けになっていて、1階に置かれている車輌群が目に留まります。
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3階から見下ろす転車台を中心とした保存車輌群

 この写真に近いものは新聞報道などでも既出かと思いますが、ただ左下隅に3人の人のいるのがお分かりいただけるかと思います。時期的には当たり前な話ですが、この日の博物館には案内スタッフとなるべき方々がその研修で何人も来ていたんですね。

 1階までエレベータで降りて、その車輌群を見て廻ります。
 どのような車輌があるかは博物館のサイトでも分かることですので、詳細は略します。交通博物館でお馴染みだったものもありますが、保存車輌の数が増えて新顔が幾つも眼にできたのは嬉しい限り。
 小生が思うに今回の新たな展示物の目玉は、路面電車ではない専用軌道を走る電車の元祖である、甲武鉄道が1904年に作った(電気関係はアメリカから輸入)デ963形電車ではないかと思います。電車大国日本の礎というべき存在なので。もっともこの車輌、モーターを外されて客車状態で地方私鉄に流れていったもののため、電車といいながら現在のところ足回りは電気関係部品なしです(レストア構想もあるらしい)。それでも台車枠にはアメリカの有名な電車メーカー・ブリル Brill 社の銘板が残っており、小生は喜んで写真を撮りましたが暗かったためうまく写っておらず残念。ブリル社の歴史を書いたごつい洋書をオレンジエンパイア鉄道博物館で買ったけど、まだ読んでません。
 それはともかく、この貴重な電車は、最後は松本電気鉄道で使われて廃車になったのですが、その後同社の車庫に保管され続け、この度の鉄道博物館開業に当たって寄贈されたとのこと、大変喜ばしいことです。もっとも、ここで聞いた話ですが、その昔この車輌が松本電鉄で廃車された頃、既に松本電鉄から国鉄に「貴重な車輌だから要りませんか?」と申し出があった由。しかし国鉄の返答は、
「どうぞご自由に潰しちゃってください」
 だったんだとか。それに対し、松本電鉄の先代の社長が、いやこれは貴重なものだから、と自社で置いておいたんだとか。日本の産業遺産に対する考え方の水準を良く物語る話だと思いますが、ここは先代の社長の写真ぐらい掲示してはとも思われます。

 交通博物館最後の日を見に行ったこのブログの記事中で、ちゃんと大宮に持って行くのかと心配したドイツ製マレー式蒸気機関車・9850形(9856号)も、無事展示されていました。この機関車は交通博物館で、車体の一部をカットして蒸気機関車の内部構造が分かるように展示されていましたが、今回の鉄道博物館では更に下からも見られるように、ちょうど線路をくぐる地下道のようなものを設け、また外部から動力でピストンなどを動かしてみせるような展示をするそうです。なかなか結構な工夫と思いますが、この時はその動かすシステムのためらしい作業が行われていました。
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作業中の9856号の様子
右手の降りる階段(手すりが見える)が下側からの見学のためのもの

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上に同じ 動作実演部分の調整作業中

 このように、既に報道陣に公開されるなど、一見したところはほとんど出来上がっているように見えた鉄道博物館でしたが、まだ作業中の箇所も散見されました。
 例えば、この車輌展示フロアには車輌以外にも様々な展示物や解説パネルがあり、交通博物館から持ってきた自動車の実物や船の模型などもあるのですが、その一つはこんな状態でした。
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 これでまた見に来る楽しみが出来ました。


 ・・・やはりまだ体が本調子ではないようです。
 急に疲れてきたし時間も頃合なので今日はこの辺でお休み。続きはまた明日掲載します。

※追記:後篇はこちら
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by bokukoui | 2007-10-04 17:49 | 鉄道(その他)