11月号も出たのに『月刊COMICリュウ』10月号雑感

 いろいろトラブル続きだった電子機器関係の環境も、憑かれた大学隠棲氏のご指導のおかげでかなり使えるようになりました。まだ細々といろいろ残っておりますが、そして部屋そのものの環境はむしろ混沌度が増しているのですが、これで作業効率は大きく改善されたものと思います。ただしこれまで効率低かった分の(体調もあるが)ツケはまだだいぶたまっておりますので・・・再来月には学会報告もあるし、なかなか気の休まる暇がありません。

 そんなわけで、今月発売の『COMICリュウ』もまだ読んでいないのですが、先月号の感想が速水螺旋人「螺子の囁き」の鉄道ネタについてしか書いておりませんでしたので、今回こそ簡単に感想をば。

・ナヲコ「なずなのねいろ」
 引き続きなずなの幼少時代回想篇。両親と別れ義母と姉(半分だけ血縁)のもとに引き取られたなずなが描かれます。義母が姉の花梨さんに、なずなに三味線を教えるよう命じます。
 「・・・はい・・・/・・・ねぇ、お母さん」
 「先生と呼びなさい」
 「おかあさん / おとうさんはどうしてこないの? どうして撫菜ちゃんを迎えにこないの・・・?」
 複雑な人と人との関係の中で、三味線との関係もまた様々に絡まって展開しています。

・安永航一郎「青空にとおく酒浸り」
 今月号はこれまでのストーリーと全く何の関係もなく、「瀬戸内海の西の方のちょっと信じられないすごい話大会」と題して、某県のコワ~い話を4つ紹介。いやあ、大分某県教育界(教育ネタ以外も1つあるけど)あなおそろし。しかし単行本化の際、この話どうするんでしょうか(あ、だからなかなか単行本が出ないのか)。
 ところで、このような噂話をもっともらしく広める効果的な手法は、過剰なほどしつこく「この話はフィクションです」と繰り返すことなんですね。「建前上フィクションです。」「フィクションです 信じないでね。」「やばいくらいフィクションです。」「何度も言うけどフィクションですから」・・・そして巻末の目次についている著者ひとことコーナーで「ここだけの話だが、実はフィクションというワケでもないんだ。」

・とり・みき&唐沢なをき「とりから往復書簡」

 単行本が出たので早速購入。最初からのネタが分かって大いに満足。単行本は執筆者によってページの印刷の色を変えてある凝りようですが、単色の雑誌版の方が読みやすい気もします。パッとページを開いた一瞬、とり・みきか唐沢なをきか、どっちの絵かわからない、そこがいいとも思います。もちろん編集部の気合いはひしひしと伝わってくるのですが。
 ところで今号の漫画では、とり・みき氏が「唐沢なをきが描いたとり・みきの自画像(唐草風呂敷のあれ)」を描くという実にややこしいコマが。単行本の帯の写真の元の絵を描いた時のシーンですね。

・黄島点心「くままごと」
 こぐまどもの名前が次第に判明してきて楽しみが増えました。ですが、「ツィッギー・ハィッギー」ってどう発音するんだ。

・永井朋裕「うちゅんちゅ!」
 「アンファン・テリブル」な幼稚園。実に「教育的」な保母さん。毎度ながら「酷い」漫画でした。(誉めてます)

・つばな「第七女子会彷徨」
 2本立て。このシリーズ、以前掲載されたときは印象に残らなかったのですが、今回はなかなか。特に「私達の顔は個人情報の塊! 顔隠し君大発売」の方が。それにしてもめんどくさい世の中になったなあ。

・いけ「ねこむすめ道草日記」
 今回は新キャラ・狛犬姉弟(当然犬耳)が登場。弟が妹に見えてなりません。狛犬の化けた姿が、袴を膝で括ってあるのに頭身が低いので、ちょうちんブルマ状態なのもまた良し。
 ところで、いけ氏はサンセットゲームズでTRPGの仕事もされているのか・・・。

・魔夜峰央「クレプスキュール」
 今回で一応最終回、単行本化との由。いかにも続きそうな終わり方なだけに、是非第2部に続いて欲しいですね。隔月掲載でしたが、1話がその分長く、さらに濃度も高い作品でしたので、大変読みでがあったいい作品でした。

・五十嵐浩一「REVIVE!」
 前回のレポで、「各話同士のつながりが迷走している」という感想を書きましたが、なんと今回で最終回に。もうちょっと展開して、まとめて欲しかった感があります。

・坂木原レム「フルイドラット」
 扉絵が・・・なんといいますか。ミズキ-サイネンとアルミ-マリカの関係を並行して読んでみるのもまた楽し。

・神楽坂淳/伊藤伸平「大正野球娘。」
 顔見せ乳見せだった前回(第1回)と違い、今回はちゃんとお話が。お嬢様が、野球をやっていた青年(見合い相手・銀行家子息)の阿呆さ加減に激怒して、自ら野球チーム結成に乗り出します。なかなか面白いですね(原作の筋か、漫画の良さかどっちが大きいかは分かりませんが)。体育会系は明治時代から暑苦しかったのですね(小生は「体育会系はなぜ暑苦しいのか」という歴史研究を卒論でやろうとして挫折したことがある)。それにしても、この作品の設定の2年後は金融恐慌ですが、件の銀行家は無事だったのでしょうか。
 ところで、この原作小説はアニメ化されるそうですが、スカートの長さが短すぎますね。膝が見えるなんて、はしたなくってよ。この点は漫画の方がちゃんとしてますね(挿絵は未確認)。

・大塚英志/ひらりん「三つ目の夢二」
 以前別な騎崎サブゼロ氏作画で連載が始まったものの、その方の健康問題で中断、仕切り直しだそうです。大塚英志原作の漫画といえば、小生が読んだことがあるのは『オクタゴニアン』だけですね。あれも面白かったのですが、続きは・・・。
 それはさておき、これも大正です。ひらりん氏の作品は、以前連載されていた「のろい屋しまい」がありましたが、それと比べると絵の感じも少し変わって、読みやすくなっています。「のろい屋」はどうもページ内に情報を詰め込みすぎの傾向があって、もちろんそれが面白いこともあるのですが、往々作品の幹が見失われ、一読「ん?」となることがありましたが、今回はそのようなこともなく。
 袋を被った怪しい男の登場に『オクタゴニアン』を思い出しました。次回が楽しみです。

 
 早いとこ山積する所用に目鼻をつけ、今月発売の号にも取りかかりたいものです。
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by bokukoui | 2008-09-25 22:01 | 漫画