カテゴリ:書物( 63 )

生活改善運動?

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 この写真はクリックすると意味もなく拡大表示します。
 勿論これが秋葉原の店であっても別にどうということはないわけで、これは東急ハンズ渋谷店の家具コーナーに展示されていた、ディスプレイ兼用収納家具です。ディスプレイするとどんな感じになるかという見本として、鉄道の玩具(ちゃんとした模型ではない)や飛行機、自動車の同様のそれなどが置かれていたのですが、なぜか人目につきにくい下の方の段がこうなっていました。
 森川嘉一郎先生は渋谷と秋葉原を対比さして論じられた由ですが、渋谷でもこうやって着々と「趣都」が侵略してきているのかもしれません。・・・まあ東急ハンズだからな。

 さて、別にこの写真を撮るために東急ハンズに行ったわけでは無論なく、遅々として進まぬ部屋の整理に一大躍進を期すべく、思い切って書架の新規導入に踏み切ったためでありました。部屋の整理上の最大の課題は、積んである未読本(50冊突破)はじめ収納場所をなくして混沌を惹起している書物とファイル作業中の史料類の整理なのですが、整理が済んでから・・・と思っているうちに年も越すわ月も変るわという事態なので、先に書棚(今回はスチール製を導入)を買っちゃえば何か進むだろうと・・・無計画ですね相変わらず。
 で、これで部屋の本棚類は5つ目・・・書棚を数える単位って何でしたっけ? 「門」だったかな? まあとにかく5つ目を導入することで整理に加速をつけたいものです。

 ところで本棚設置予定位置には現在箪笥があります。この箪笥を移転する予定地には現時点で未整理の書籍・書類が山積しています。これをずらすためには、横に積んである未読本の山か、前に積んである整理中の史料類の山をどかさねばならず・・・。
 まあ何とかなるさ(やけ)
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by bokukoui | 2007-02-03 23:56 | 書物 | Trackback | Comments(4)

東海道本線車中点景

 慌しく名古屋との間を普通列車で往復し、道中私鉄に乗ったり名古屋で友人と飲んだり、東京に戻ったその足で某出版社にお仕事の用事に行きついでに一杯飲ませてもらったり、そしてその後戦史研新年会に行ったり、とほんの一昨日の体調も顧みず睡眠時間を切り詰めて飛び回っていたので、今宵は手短に小ネタを。道中の写真などは後刻掲載するかもしれません。
 今日はセンター試験という重大なイベントの日でもあり(明日もですが)、受け持ち生徒の点数、どんな問題が出たのか、気になるところはいろいろあり、また他にもセンターのネタもあるのですが、記事にするのはまた後日ということで。

 電車の社内でそばの人が読んでいる本が何かを観察する、というのはあまり品の良いことではないとは思いつつも、以前にも書いたように小生がついついやってしまうことであります。今回の道中でも同様でした。
 行きに豊橋から新快速に乗り込み、久しぶりに転換クロスシート車に乗ったなあと快適に車窓を楽しんでいたところ、刈谷駅で若いOLが隣の席に坐りました。彼女は席に着くや否や一冊の本を取り出し、読み始めました。なんだろうと気になって横目で観察してみたところ、
 藤原正彦『国家の品格』
 まず最初、「ああ遥けくも名古屋に来つるものかな」などと偏見に満ち満ちたことを考えましたが、しかしやや考え直して、これは公共の車内で『国家の品格』を読むという、高度にマニアックなSM業界の羞恥プレイなのだという仮説を立てておきました。

 一方帰路のこと。
 小田原から乗った湘南新宿ラインの特別快速で、E231の固いクロスシートに坐っていたところ、平塚でスーツを着た青年が乗ってきて隣に坐りました。彼も席に着くや否や書物を取り出して開きます。何の本でしょう。見れば妙に振り仮名の多い本です。最初はラノベという仮説を立てました。しかしよく観察すると、全くラノベを読まない(除ナポレオン文庫)小生でもこれはラノベに登場する言葉ではない、と判断できる用語が幾つも発見されました。「勤行」、「信心」・・・。そして決定打が。
 「威風堂々の歌」
 彼の読んでいた本が『新・人間革命』であることはまず間違いありますまい。

 そりゃまあ、どちらも昨年のベストセラーですから、確率論的にはよくありそうなこと、なのかも知れませんけど。
 で、真面目にまとめようとすると、ベストセラーだとマスコミ報道で知っていても身近な友人知人に読んでいる人が誰一人としていない(しかも小生の友人知人は読書の習慣がある人間がほとんど)、こういった本でもやはり読まれている、しかもそれは自分と地理的・年齢的に遠い人ばかりではない、ということを、迂闊にもこういった経験をしないとちゃんと認識できない、そのことは自分に対しよく肝に銘じておくべきことだということです。そういった人と没交渉に生きるというのも一つの方法ですし、小生自身の人生行路は明らかにそういった方向を指向しています。しかしこういったことをちゃんと認識しないと、ここんとこ書いたような「価値観の相対化」だの、価値観の違う人との共存なんてのも、空念仏に終わってしまいますね。

 後どうでもいい話ですが、本のページに神道用語がちりばめられていても「ああ、巫女さんの出てくるラノベか」で済みますが、仏教用語だとこっち方面になってしまうような気がします。昔高校の同級生が『百億の昼と千億の夜』なんて本を読んでいて、「仏教SF」というのが存在すると知ってへへえと思いましたが、「仏教ラノベ」はあるのでしょうか。
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by bokukoui | 2007-01-20 23:58 | 書物 | Trackback | Comments(7)

年明け以降の購入・読了~新幹線と怪しい食い物屋

 昨日のおまけのような話です。

 昨日書いたように、書物を新たに買い込むことがためらわれるような状況のはずなのに、ついつい年が明けてからも買い込んでしまっています。その中で手早く読了してしまった本をご紹介。

 まず一点目は、これは先週書いた記事に登場した本の派生版のようなものです。

齋藤雅男
 本書は、世界初のため先に参考にすべきなにものもない中で、新幹線の安定化は如何にして達成されたかを、当時の国鉄の技術者である齋藤氏自身が描いたものです。
 一般的な意味では充分面白い本だと思いますが、ただ齋藤氏の旧作『驀進』(これはアマゾンでは扱っていない)を読んだものからすると、基本的に本書は『驀進』の新幹線部分を多少詳細にし、『驀進』でイニシャルだった登場人物が実名になっているといった程度の違いではないかと思います。
 で、もし今から齋藤氏の作品に関心を抱いて読もうとされる方がおられるのでしたら、小生は正直なところ『驀進』を勧めたいと思います。なんとなれば、新幹線について内容が絞られた『新幹線~』より、『驀進』の方が新幹線以前に齋藤氏が取り組んだ様々な仕事についても触れられており、そこまで通して読むことによって、如何なる蓄積の上に新幹線というシステムが築かれたのか、新幹線がそれまでのシステムに対するどのような反省から出来てどう違うのか、ということが良く分かるからです。
 まあ普通の人はそこまで関心がないから、日刊工業新聞は齋藤氏の経験のうち新幹線部分だけ切り出して本にしたんでしょうかね・・・昨年9月に出て、今年既に2刷が出ていましたから、日刊工業新聞の判断は間違ってはいなかったということになりますが、しかし新幹線の偉大さを分かるためには、逆説的ですが「新」じゃない鉄道のことも知っておく必要があると思うのです。特にもはや「新幹線」がすっかり当たり前になってしまっている現在の人に対しては。
 本書でも、新幹線は通勤電車的性格が強いということが何度か述べられているので、よくあるような満鉄の「あじあ」号と新幹線を結びつけるような鉄道史の語りの問題点が理解できるようになる・・・ほど親切なつくりではないかも。
※追記:齋藤氏に小生がお会いした際のエピソードはこちらをクリック

 もう一点はがらりと趣向を変えまして。

菅野彰・立花実枝子
『あなたの町の生きてるか死んでるかわからない店探訪します』
(新書館)

 本書は新書館のエッセイ・コメディ専門コミック雑誌『ウンポコ』に連載されていたものですが(他の掲載作品では久世番子『暴れん坊本屋さん』が有名か)、この雑誌は以前MaIDERiA出版局の「墨耽キ譚」第9回で取り上げた池田乾『戦う! セバスチャン』が連載されていたことからセバスチャンファンのたんび氏が購読しており、そして本作は氏の目に留まったのでした。
 なにせ鑑賞眼の厳しい氏の目に適った(氏は久世作品にはけっこう辛口でした)わけで、小生も氏の宅を訪問した折に読ませてもらっていましたが、単行本化されたものを読むとまた面白さが再発見できました。

 本書の内容は、タイトルの通り「怪しい」飲食店に突入して飲み食いしてくるというもので、文章を菅野氏・挿絵と四コマ漫画を立花氏が担当していますが、取材に際しては岩田光夫はじめ周辺の関係者も巻き込まれ、その様子もまた作品の一部を構成しております。雑誌連載時のものを幾つかはたんび氏に読ませてもらっていて、その時は最初の「中華飯店(仮)」のインパクトが強すぎて段々パワーダウンしてきてしまうのかな、とも思いましたが、単行本最後の「と〇こ(仮)」で充分に締めくくってくれました。
 季刊雑誌の連載作品なので、全6回(11店)で終わってしまっているのがちと残念ですが、何でもまた新たな回が雑誌に掲載されたとかで、続篇も出るのかもしれません。ノロウイルスにも負けずに続篇の出ることを期待。検索で発見した書店員の方のブログによると「凄い勢いで売れてます。残りわずか。」だそうですから、その可能性は結構あるかもしれません。関係者が取材の継続を拒否しなければ(笑)

 それにしても世の中にはトンデモない店があるなあと思い、巷間批判されがちなマクドナルド的マニュアルとセンターキッチンによる均質的サーヴィスの偉大さをある意味再確認(菅野・立花コンビもスターバックスを「心のオアシス(p.116)」としているそうです)したような気分にもなりました。
 こういった店をネタにしたといえば、小生管見の範囲では、故中島らも氏が取り上げ、関西のお化け番組「探偵!ナイトスクープ」で知名度を上げた(たけし・さんまの番組は二番煎じ)「ネーポン」の「アジアコーヒ」(「コーヒー」ではない)に始まるのではないかと思います。食べられる超芸術トマソン? この店は現存しないそうですが、検索すればネット上でその雄姿を拝むことが出来ます(ご自分でどうぞ)。考えてみればナイトスクープの「パラダイス」シリーズも、企画としては本書と似ているともいえます。
 本書の扱っているお店はほとんど東京ばかりで、最終回の「と〇こ」だけが千葉でした。中島らも氏も関西の方がこんな変なのは多い、と書いておられたかと思いますので、先ほどの書店員さんの情報のように本書が売れているのならば、ここはひとつ新書館が新幹線代を奮発して菅野・立花両氏に関西取材を行わせ、「関西篇」を出しましょう。きっとすごいことになるはず。
 ・・・作者のお二人が取材後生きて東京に戻ってこれるか保証はしませんが。

※追記:本書に出てくる店についての話がこちらの記事にあります
 この2冊を強引にまとめると、

 「きちんとマニュアルを作ろう(でもそれが大変)」

 ということでしょうか・・・。
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by bokukoui | 2007-01-10 23:59 | 書物 | Trackback | Comments(0)

冬期講習終了・これから大掃除(予定)

 3日から一週間続いた冬期講習も漸く終了。昨年末の冬期講習が終わって一日の間もなく冬コミとなり、そのまま年が明けて、年賀状を出したらまた冬期講習と慌しい年末年始でした。少しも休んだ感のないまま明日は大学院の初日。
 積読本や収納場所未確定の書籍・資料が山積し、大掃除に手のつかないままゴミと一緒に年越ししてしまいました。おまけに昨晩の家捜しで混沌は加速の度合いを増し、はやいとこ何とかしないとまともに生活できなくなりそうです。一応導入すべき本棚は見繕い、資料整理用のファイルやケース類も買ってはおりますが・・・幸い冬期講習も終わったし、当面喫緊の学会報告などもないし、明後日には大掃除としますか。
 書くだけ書いて実行しないという我が悪癖への戒めとして、現状の写真を晒し挙げておきます。
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 手前に上だけ見えている本の山二つが積読本(藁)、その奥は収納場所未定の漫画・同人誌類です。積んだ山が崩れて平たくなり、またその上に堆積する・・・という地質学的なモデルを構成しております。しかもこんな状況なのに、ついついまた最近出た漫画本を買い込んでいることが写真からもお分かりいただけようかと思います。
 漫画と同人誌はこのような状況ですが、一般書籍も危機的状況です。
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 見て明らかな通り、この写真に写っている本棚はすべて前後二段に本を積むという、最もやってはいけないことをやってしまっています。奥行きが深すぎるのだと本棚の構造のせいにしておきますが、色々思うに、本棚の奥行きは20センチもあれば殆どの場合充分なように思われます。
 ついでに、新年早々古本屋で新品同様の『発掘カラー写真 1950・1960年代鉄道原風景 海外編』を見つけて、特別定価で買い損ねていたためつい手が出たりして、事態は悪化の一途を辿っています。

 そして。
 この写真は、本当に一番恐るべき箇所はあえてフレームから外しているということを告白しておきます。

 読む方では、エレイン・S. エイベルソン『淑女が盗みにはしるとき―ヴィクトリア朝期アメリカのデパートと中流階級の万引犯』(国文社)を年が明けてから読了しました。昨年後半以来、電鉄業との関連でデパート業の研究を幾つか読んできて、そのついでに以前買ってあったこの本を読んでみたのですが、なかなかどうして面白い本でした。
 しかし、明日は年明け最初の大学院の演習が午前中にあり、年明け早々から遅刻したくはないので、詳しい内容紹介や感想は又の機会とさせていただきます。本書は「ヴィクトリア朝」と言いつつもほぼすべてアメリカの話なので、「メイドさん」に関心がある人にはお勧めしません。しかし19世紀以来の消費社会の展開に興味のある方、階級やジェンダーの問題に関心のある方には相当に面白いと思います。
 「恋愛資本主義」云々を議論される方も、こういった書物を紐解いて事態の分析の一助とされては如何でしょう。小生はかねがね主張しておりますが、「恋愛資本主義」は中産階級の発展に伴う近代家族モデルの拡大にその源流があり、近代家族に閉じ込められた女性と資本主義下における消費の関係を考える上で本書は大変示唆に富んでいるからです。
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by bokukoui | 2007-01-09 23:59 | 書物 | Trackback | Comments(2)

みすずタンハァハァ

 「みすず」というのはしばしば女性の人名に使われますが、本来は「みすずかる」という信濃の国にかかる枕詞に由来しています。漢字では「水篶」とか「三篶」とか「御篶」とか書いて、また地名には「美須々」とか「美篶」なんて表記もあって、美しい篠竹の生い茂る野を指すとか言いますが、実は江戸時代に万葉集の歌の漢字を読み間違えて出来たのだとか何とか。
 で、女性の人名に使うときは、普通「美鈴」という漢字を宛てるようですが(IMEの変換候補はこれしかない)、実際そういう名前の人も会ったことがあるし、漢字の「篶」は多分現在では人名に使えない漢字だと思われるので、まあ感じの良い文字の組み合わせだし、宛て字としては一般的なのだろうと思います。

 ところで人名の漢字というのはなかなか読みにくい場合も多く(小生も人のこと言えないんだけど)、更にアニメやゲームのキャラクターには、時々そんな読みあるんかー!という変な当て字をすることがあります。
 或いは歴史的な人物で、名前の読み方が訓読み的なのと音読み的なのと、二通り使われる場合があります。海軍軍人で首相も務めた「山本権兵衛」は、「ごんべえ」が正しいそうですが、「ごんのひょうえ」と言われることもしばしばあります。最初の本格的政党内閣を率いた「原敬」は「はらたかし」が正しいですが、よく「はらけい」と呼ばれます(日本史の業界用語みたいなものかもしれません)。同じ様に「浜口雄幸」は「おさち」ですが、「ゆうこう」とよんだりします。「元田永孚」は「ながざね」らしいですが、「えいふ」と読むことも多いです(ちとマイナーか)。とりあえずよくわかんない時なんかは、音読みしておけばいいような感があります。

 というわけで、小生はネット上のオタ度が濃そうなところをうろうろしていた数年前、とある美少女ゲームのキャラクターの名前を書いたと思われる漢字が読めなかった(姓は分かったんですけど)ので、上記のような慣習に従ってついその名前を音読みしてしまいました。

  「カミオカンレイ」

 「観鈴」で「みすず」なんて読めるかー! と後で知って思いましたが、しかしまあいわゆる「泣きゲー」だの感動系だのといわれるギャルゲーの登場キャラクターなんて、どいつもこいつも脳味噌でニュートリノだかタキオンだか毒電波だかを受信しているような連中ばっかりみたいだし(←偏見)、カミオカンデみたいな読みだって間違ってるわけでもない、と今でも思っています。

 以上の枕と全くといっていいほど関係なく、以下本題。

 小生はさる日曜日に学会報告を終えて一息ついたような状況ですが、そんな時は開放感からか無闇矢鱈と書物を買い込む癖があります。今回も以前から買おうと思っていて機を逃した本・漫画などを買おうと思ったのですが、まるでそんな時を狙ったがごとく、大学生協の書籍部が「みすず書房2割引セール」なるものを行っていたのです。
 というわけでついふらふらと。
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 ある本から右は、ついでに寄った神保町の収穫です。しめて2万といくらか。
 後先考えずに使った結果、気がつけば来週の駒場祭の戦史研打ち上げコンパ参加費すら怪しい状況になっていました。みすず書房の書物は2割引いても結構なお値段だということですね。みすず書房の本の代価が3/4を占めています。
 
 ちなみにみすず書房は、創業時(敗戦直後)の社名は「美篶書房」だったのが、折からの国語改革の趨勢に反すると読者に言われたり、取次ぎから読めないと苦情が来たりして現社名に変ったと目録に書いてあります。
 今「みすず」と入れてぐぐるとみすず書房が見事トップに来ますが、或いは近い将来、不祥事で名前を変えた監査法人が猛追してくるやも知れません。そんな連中に負けないよう、ここでも同社サイトにリンクを張って、グーグル順位を上げる手伝いをしておこう(笑)

 なおみすず書房売上第1位はフランクルの『夜と霧』(旧版新版両方あり)だそうです。その次は、山本義隆『磁力と重力の発見』だそうで。後者は持ってるけど前者は持ってないのでそのうち買おうと思いつつ、またアリエスも買おうとか持っていたのですが、セール期間中に資金が手当てできるかどうか。今月一杯は2割引なのですが・・・。

 というわけで本日の記事の表題の意味は、「みすず書房2割引セールだワーイ」ということをやや扇情的に述べたもの、ということなのでした。
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by bokukoui | 2006-11-22 23:58 | 書物 | Trackback | Comments(8)

やってもうた

 所用で大学に行くついでにちょっと神保町に立ち寄ったところ、某店(場所は覚えていますが名前を覚えていない。お茶の水小と道路を挟んで向かい合った位置)で富士見ロマン文庫を発見、特にこれまで見つからなかった『パール傑作選』のⅡを発見。喜んでついでに他のヴィクトリア時代産と思われる作品も棚に並んでいた中からすべて買ってきたのですが・・・。

 やってもうた。
 同じの2冊買ってしまいました。それが以下の本。
 原題は "A MAN WITH A MAID" という、メイド趣味な人にとっては聞き捨てならないタイトルです。f0030574_1505685.jpg
 邦題は『閉ざされた部屋』、著者不明・訳者行方不知となっています。
 思わせぶりなことを先ほど書きましたが、原題の "Maid" は明らかに「処女」の意であって、使用人であるメイドではありません。この作品自体はヴィクトリア時代末期のものだそうですが。
 というわけで本書が二冊重複してしまいました。どなたかご関心のある方はおられないでしょうか。お値段応談、状態はまあまあ。興味のある方はコメント欄やメールまでどうぞ。

 にしても、同じ本を2冊買ってしまうというのは、前の本を読んでいないからですね。といって、既に積んである本が多すぎてどうにもならないし、富士見ロマンのヴィクトリアものは読むためというよりネタ本として集めているので、記事を書くときまで読む予定もなかったり。
 収集の便宜を図るためにも、そのうち富士見ロマン文庫の目録とかは作ってみようかなとも考えています。どれがヴィクトリアものか分かりやすくするために。まあ、何はなくとも積読本の解消に努めるべきなのではありますが。

 仕事が一つ片付いて、気分的に少し楽になったので、先週の教育の話をはじめとして、直近の記事以外のコメントに返信を書きました。遅くなってすみません。
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by bokukoui | 2006-10-21 23:58 | 書物 | Trackback | Comments(0)

最近読んでいる本から何となく引用

 このところ所用が立て込んで、何で立て込んでいるかといえばどれも片付いていないからですが、そんな状況とはまた別個に積んである本を片付けようとボチボチ読んでいます。
 かくて、最近読んだ本が、先頃亡くなった鶴見和子の『南方熊楠』で、今読んでいるのが平野威馬雄『大博物学者 南方熊楠の生涯』 リブロポートという本です(まだ読み終わっていない)。何で南方熊楠の本を読もうと思ったのか、別段はっきりとした理由はありませんが、一つには神社合祀反対運動を南方熊楠がやったという話を聞いたことがあったので、その件についてもう少し詳しく経緯を知りたいと思ったこと、それに加えて小生の家系がもともと和歌山県の出であるということがいくらか影響しています。
 鶴見著は読みやすく、南方の業績のあらましを述べるだけでなく、そのどこに特徴があったのか、そして今日の視点から見てどのような意義があるかというところまで、世界全体までを視野に入れて書いていて、大変興味深く読めます。
 現在読んでいる平野著は、どうも皆方没後間もない戦時中に書かれた本に手を加え、1982年に出版したもののようです。なので、昔めいた言葉遣いや、英米文化に対し過度と思えるほど批判的な表現があったりします。本としては構成がかなりごたごたで、しかも昔書いた内容が誤っていたことが後日判明した箇所を、全く書き改めるのではなくその旨を加筆するだけで済ませているなど、この本自体に年輪を感じさせるところがあるのですが、しかしそれが何か混沌としていつつもある種の魅力となっているといえなくもありません。

 南方熊楠について読もうと思ったきっかけである神社合祀問題については、もっといろいろ本を読んで調べる価値がありそうです。年代からすれば、地方改良運動あたりとの関連はきっとあるはずだし、そういう先行研究はあるはず。しかも最近聞いた話では、かの有名な阪急(の前身の箕面有馬電気軌道)が沿線に大量の土地を取得できた一因に、地方改良運動が関っていたということがあるようで、鉄道史研究上も無視するわけにもいかなさそうです。神社を中心としたムラ共同体が地方改良運動と神社合祀で解体され、近代的で地縁・血縁関係を伴わない近郊住宅地が形成されていく――うむ、話の辻褄は合いそうですね。
 結局は、「伝統的」な神道を解体したのは明治政府の戦略で、それを「国家神道」とか「神社神道」と呼ばれる「近代的」統治機構(これを「宗教」と迂闊に呼んだら緒方氏に怒られるでしょう)に再編するために神社合祀は強行される必要があったということなのかな。で、そうやって「伝統的」神道を解体して新規に拵えられた「神社」が、靖国神社やら明治神宮やらということになりますな。まあ、明治神宮が大勢の人の初詣先となっているのは、まさにその「近代性」の故に、「伝統的」神道を迷信として排した層が参拝することができたからだそうですが。
 「伝統」を継続した時間の長短で量れば、神社神道より天理教の方が「伝統」かもしれない・・・?

 慣れぬ分野に話が入り込んで馬脚を顕しそうなのでこの辺で一区切り。
 こんなことまで考えずとも、南方熊楠の破天荒にして筋の通った生き方は読む者の心を打ちますし、だからこそ少なからぬ著述家が南方の生涯について著作を公にしているのでしょう、平野威馬雄も四十年前の本に手を入れたのでしょう。南方のように巨人にはなれなくても、少しは近づけるようになりたいものです。
 で、それと関係しているようなしていないような、そんな一節を備忘のために引用。
 物徂徠の語に“行い浄きものは多く猥語を吐く”とありしを記憶す。ローマのストア派の大賢セネカも、“我が行いを見よ。正し、我が言を聞け、猥なり”と云えり、小生は随分引用和合の話などできこえた方だが、おこないは至って正しく、四十歳まで女と語りしことなく、その歳にしてはじめて妻をめとれり、時に、統計学の参考のためにやらかすが、それすら日記帳に、ギリシャ字などで、やり方すべてをくわしく明記せり。
 これは南方熊楠『自叙』の一節だそうですが、直接には平野威馬雄『大博物学者』の172ページから孫引きしたものです。

※本記事と関連する記事はこちら
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by bokukoui | 2006-09-16 02:27 | 書物 | Trackback(1) | Comments(0)

魔窟清掃中

 部屋の混沌度が激しくなり、喫緊の業務にも差し障るようになってきたので、整理を試みましたが、最大の混沌発生要因である書籍類を片付けるうちについつい久方ぶりに発掘した本を読み出して片付かない、というよくある事態を招き、ちっとも片付けは進みませんでした。
 結局のところ、本棚に正しく収納されていない(前後二列に積んでいて、前列の本をどかさないと後列の本が取り出せない、などの状況)書物が数百冊に上り、さらにコピーした資史料類、レジュメの類が大量にあって、他にも段ボール二箱のアメリカの鉄道雑誌とか、自分が発行した同人誌の在庫(笑)約二百冊、などなどが混乱を生じせしめているのはほぼ間違いないようです。
 当面は、資金も乏しいことだし、新規の書籍購入を抑えて混沌度の上昇を食い止めつつ、早急に本棚を買い込んでエントロピーの減少を図るのが急務と思われます。それはそれで結構手間が掛かりそうですが。
 新規購入を抑えるべき理由はもう一つあって、積読本が危険水域に達しつつあるからです。同人誌類を除いてとりあえず積んでみた(これ以外にもあり)結果がこの通り。
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 全高一メートルを超えた~などと喜んでいる場合ではありません。新書・文庫の類はともかく、単行本がたまるというのは宜しくない傾向です。なお後景は行き場所のない漫画・同人誌の山のごく一部です。
 明日は掃除機導入の段階まで進むかどうか・・・。
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by bokukoui | 2006-09-04 23:56 | 書物 | Trackback | Comments(4)

本日休業

 地理の臨時授業終了。
 帰途高原書店(現在2割引セール中)に寄り道して散財。お蔭で帰りの電車賃が不足し、本の束を抱えたまま銀行を探してさ迷い歩きました。そんなこんなでえらく草臥れましたので、本日の更新はお休みとさせていただきます。地歴教育の話は明日にでも。
 昨日のバカ記事にも多くのご意見を頂き恐縮です。これもまた、場合によっては別記事を立てて対応させていただきます。

 高原書店セールの戦果。
・R.P.マルソープ『塩の世界史』平凡社
・前田愛『成島柳北』朝日新聞社
・石毛直道『食卓文明論』中央公論新社
・樺山紘一『西洋学事始』日本評論社
・黒岩俊郎編『金属の文化史』アグネ
・大隈三好『切腹の歴史』雄山閣
・勝鹿北星/浦沢直樹『MASTERキートン』
(13巻まで揃った)

 あー、10年ぶりくらいだけども、今読んでもやはりキートンは面白いなー。
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by bokukoui | 2006-08-23 23:59 | 書物 | Trackback | Comments(2)

備忘

 高原書店、今月末まで二割引セール中。
 今日は『塩の世界史』なぞ買い込んできましたが、問題は『五島慶太の追憶』を買うかどうかですな。樫山康次『米帝の戦争政策と日帝の軍事大国化』などという題名だけでご飯3杯はいけそうな本もあるのですが、これは・・・。
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by bokukoui | 2006-08-18 23:59 | 書物 | Trackback | Comments(2)