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長野県上田市・別所温泉のポスター

 うやむやのうちに夏も終わりかけており、今年はさほどの猛暑ではなかった感もありますが、小生はすっかりバテ果ててしまっており、ここ数日は身動きもままならぬことも多く、何事沈滞しきっております。つまり平常通りと言うことです。厄は落ちませんでした。
 そんな愚痴を書いてもしょうがないですが、何か実のある話を書く気力もないので、以前に撮った写真を使った小ネタを一つ。

(続きは以下に)
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by bokukoui | 2009-08-25 17:19 | 鉄道(その他) | Trackback | Comments(0)

照る月や 冷戦遠くなりにけり ~アポロ月着陸懐疑論者との一幕~

 秋の気配が夕暮れ時に感じられるようになって参りましたが、まだまだ暑さも残る今日この頃、皆様ご無事でしょうか。小生は完全に参ってしまって身動きがとれないままに数日を無為にし、ついでにコンピュータも参ってしまったのかネットにつながる確率は25%程度に落ち込み、ノートパソコンはどんな無線LANスポットにも頑としてつながる気配を見せません。ので、メールの返信も当ブログの更新も遅れる・・・のは大した問題ではありませんが、論文も仕事も効率が低下しているのには、夏休みの宿題に追われる小学生並みに焦燥しております。
 そんな個人的な事情はどうでもいいのですが、かかる低調な日々を精神的にさらに低調にしてしまった一件を以下に記し、読者の皆様に一服の清涼剤・・・というか怪談代わりの寒気をご提供し、旁々小生自身の厄落としと致します。

 先日、アルバイトで中高生に個別指導などしておりました時のこと。中学生に地理を教える際、単元がたまたま世界の宗教分布に及びました。で、その時ものの弾みで大要以下の如き余談を中学生相手に喋りました。
「中世ヨーロッパのキリスト教徒は、地球が平らだと信じていました。その理由の一つは、最後の審判の日にキリストが再臨する際、地球が平らでなければ天から降りてくるキリストを全人類が見ることができないから、ということでした。そういえば今でも、アメリカあたりでは聖書を文字通りに信じて、地球が平らと主張している人もいるそうですが、『人類は月に行っていない』なんてトンデモ話が出てくるのも、このような宗教的背景がある国だからかもしれませんね。日本でもこのトンデモ話を真に受けている人がいるみたいですが」
 授業を終えて教員用スペースに戻ってきた時、小生の隣で個別指導をされていた某先生が、小生に、

「さっき、人類の月着陸がなかったということはない、というお話をされていたようですが」
「はい」
「私は、月着陸に疑念を抱いている者なのですが」

 さすがに一瞬、返答に詰まりました。

 別段小生はこのお題に関心があるわけではなく、通り一遍の知識しかありませんでしたが、当初相手の持ち出した話題は、キューブリックが特撮で云々、とか、宇宙飛行士が着陸船から降りる画像がどうして撮れるのだ、などというどこかで聞いたことのあるような話でしたので、適当にこちらも返事をしておりました。あと、NASAが回収したと称する月の石に地球に存在しない成分(元素?)は存在しないとか仰っていたかと思いますが、宇宙は皆同じ元素で構成されているというだけの話ではないかと思います。
 また、「物理学界で偉大な」大槻教授が否定論者である、ということも論拠に挙げたので、小生は、自分は大槻教授が斯界でどれだけ偉大かは寡聞にして存じ上げないが、と前置きして、ある分野で偉大であった人が他の分野で頓珍漢なことを発言することは決して珍しいことではないと思う、と指摘しておきました(例:哲学者の西尾幹二先生が歴史学についてトンデモな発言をしている件)。この指摘には、某先生が月着陸の話題に関しトンデモでも、受験指導の手腕はそんなことはないです、という含みを持たせたつもりでした(某先生の担当は英語)。

 てなうちに、小生はふと思いついて、「冷戦時代の背景を考えれば、アメリカにインチキがあればソ連がそれを暴こうとするはずですが」と発言したところ、某先生は「それはソ連もスプートニクからインチキがあって、それをお互いに黙っていたんです」と驚くべき説を展開されていました(「アポロ月着陸はなかった」業界では定説なのかもしれませんが)。米ソ合作とは。ではルナ16号もルノホートもインチキなのか知らん?
 で、そこからロケット話を多少試みたところ、どうも某先生は、米ソ間での核ミサイル開発合戦が宇宙開発の技術の背景になっているということを、全く想定されていないのではないか、という感触が得られました。ミサイル・ギャップとか、どうもご存じないんじゃないかと。そこで「ソ連のミサイルに対抗するため、爆撃機大好きだったアメリカ軍もXB-70ヴァルキリーを放棄してミサイルに走ったんですよ」とか適当に混ぜっ返しつつ、つい小生の頭に浮かんだのが、表題の駄句でありました。

 「アポロ月着陸はなかった」説が生まれるにはいろいろな要因があって、小生が中学生に述べたキリスト教原理主義の影響というのはかなりマイナーなものだろうなとは思います。確か「と学会」の山本弘会長は、環境問題が喧しくなって科学技術の発展というものが疑問視されるようになった風潮を挙げておられたかと思いますが、その方が影響としては大きいでしょうね。また日本での懐疑論者の要因には、反米感情の存在もあると思います。副島隆彦氏なんかはその影響が濃いんじゃないでしょうか(さすがに某先生もソエジーの攻撃性の強さには困惑しておられるようで、それだけ某先生は「まとも」だと思います)。アメリカ本国でも、伝統的にある連邦政府への不信感(ミリシア的なもの)が背景にあるでしょうね。
 しかしまた、これらと同時に、現在の我々がほんの数十年前の、「冷戦」という世界の枠組みを結構忘れてしまっていることも要因ではないかと思います。その時代を回想する時、世界を規定していたはずのこのファクターを、あっさり捨象してしまってるんじゃないかと。『三丁目の夕日』には、あんまりソ連の話とか出てこないですからね。その当時の核の恐怖からしてみれば北朝鮮なんて屁みたいなものですが。

 小生は、当ブログに折々コメントを下さる某後輩氏のような冷戦の専門家ではなく、ただ辛うじてソ連のあった時代を覚えている最後の世代に過ぎませんが、それにしても思い返して些かの感慨を覚えます。時代の感覚というものはなかなか掴みづらいですね。
 あ、もちろん某先生は、小生よりずっと年上なんですけど・・・
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by bokukoui | 2009-08-21 23:59 | 身辺些事 | Trackback | Comments(6)

東名の築堤は崩れても新幹線が崩れないのは 償却の意義と歴史

 なんだか今一つ夏らしい盛り上がりを欠いたまま気候が微妙に秋っぽくなっている今日この頃で、まあ暑すぎないのは夏場になるとひっくり返る小生の例年のパターンからすれば喜ばしいともいえますが、睡眠の具合が相変わらずおかしいままで、万事思うに任せずじみじみと過ごす日々ではありますが、しかし、どんなに小さくても、自分の名前が書店で一般に売られている書物の奥付に載っているのは、何となく嬉しいものです。

 さて、さる11日の地震では静岡県内で東名高速道路の築堤が一部崩れ、高速道路会社はお盆の帰省ラッシュ前の13日まで突貫復旧を掲げたものの、結局16日午前0時までかかってしまいました。一方、並行する東海道新幹線は、安全点検を行ったため当日のダイヤこそ乱れましたが、基本的には大事なかったようで、翌日は通常通りになっていたようです(東名に較べろくすっぽ報道がなかったのですが、まあ「便りの無いのは良い便り」だったのでしょう)。
 で、ニュースを聞いていて不思議だったのが、なぜ東海道新幹線の築堤はほぼ問題がなかったのに、東名高速の築堤は崩れたのかということでした。突貫工事というなら、オリンピックという明確な期限のあった東海道新幹線の方が突貫だったのではないかと思われます。ピンポイントな地盤や地質の問題だったのかと素人考えを巡らしていましたが、これについて大変興味深い説明をされているブログを見つけましたので、以下にご紹介させていただきます。

・鉄路的部落「地震で盛土崩落の東名高速、意外と脆かった物流インフラ」
驚いたのは高速道路の盛土の脆弱さです。(中略)それと比べると東名高速より古い東海道新幹線では盛土の崩落はなく、マニュアルどおりに復旧できたことが際立ちます。この差はどこから来たのでしょうか。

結論から言えば、減価償却がされていたか、いなかったかの差ということができます。鉄道事業は営利事業である前提で、事業用固定資産の保全による事業の継続性が求められ、東海道新幹線が開業した1964年から国鉄でも、民間並みに資産の減価償却が行われるようになりました。(中略)

その辺を踏まえれば、地震の被害が経営に重大な影響を及ぼすことが容易に理解される新幹線では、路盤の補強やP波を検知して本震前にき電を停止するユレダスの設置などの対策が取られたことは当然のことといえます。そのように仕向ける仕組みができていたわけです。

一方の高速道路ですが、道路公団の事業として民間の会計基準によらない特殊な基準で対応されておりました。特に通行料は諸経費を控除後に整備費用の債務償還に回さなければならないわけですから、見かけ上の利益を圧迫する減価償却の仕組みを取り入れることは強い抵抗があったわけです。(後略)
 なるほど、と一読膝を打ちました。事業者に投資するインセンティヴが働いていたかどうかなんですね。そしてこの「鉄路的部落」さんの記事の続きでは、このような相違をもたらしてしまった道路公団とその改革の、国鉄改革に較べた問題点が指摘されており、また来る選挙の争点の一つとなっている、民主党の高速道路無料化政策へと論が及んでいます。大変興味深い議論ですので、交通政策にご関心のある方は是非リンク先をご覧下さい。
 民主党の高速道路政策については、畏友・東雲氏のブログ「東雲の独語」でも以前に論じられており、こちらもご関心のある方は是非どうぞ。共に「無料化」という言葉への脊髄反射的反応を戒め、民主党の政策の実現性を検討しており、勉強になります。なにせネットでは、例えば東名崩壊のニュースにこんな馬鹿げたコメントが付いたり(「これまでの」政策が誤っていたから崩壊したのであり、予知以前に既に問題を起こした過去の政権を不問にしているのは何で?)、東雲氏のブログのコメント欄にも頓珍漢なコメントをした人物がいて東雲氏に一蹴されているなど、げんなりすることが多いだけに。

 さて、人様のご意見ばかり紹介するのも芸がありませんが、かといって現今の道路政策に関しては小生は全く疎いので、以下におまけ的鉄道昔話を一つ。新幹線の開業した頃から国鉄は減価償却を行っていたのに対し、高速道路は全然そんなことはしていなかったわけですが、民営の鉄道についてはどうだったか、というお題です。

 戦前の日本の会社では、減価償却は義務ではありませんでしたので、明治時代に最初に会社が出来る企業勃興の頃は、株主の多くは目の前の高配当を追い求め、減価償却だ将来への投資だということに関心のない場合が多かったようです。投資に積極的で配当に冷淡だった山陽鉄道の中上川彦次郎が、1891年その地位を去ることとなったのがその象徴でしょう。他業種もみんなそうだったようですが、同じ交通業でも、1887年大阪商船が政府の補助金を受けるに当たって船の4%以上の減価償却などの条件をつけているのに較べると、鉄道についてはそのような政策が強く取られることはなかったようです。ちなみに大阪商船株主には、「そんな償却させられると配当が減るから、補助金なんか要りまへんがな」という連中も多かったとか。
 とはいえ、会社に関する法制度が整備され、専門経営者も登場する明治終盤になってくると、紡績業や海運業の大企業では自主的に償却を行うようになります。大阪商船も補助金の条件以上に自主的に償却を積み増しています。が、鉄道ではあんまり一般的になりませんでした。
 日本の鉄道の会計はイギリスの流儀を引継ぎ、会計を「資本勘定」(会社が調達した資金をどのような資産にしているか)と「会計勘定」(事業の収支)とに分離して、施設の補修費はもっぱら会計勘定での経費で落とすようにしていたので、減価償却して資本勘定に計上されている鉄道施設の価格を直接減らすことは基本的にしていませんでした。

 鉄道国有化を経て私鉄の中心は電鉄に移りますが、斯界でも「償却不要論」が大部を占めておりました。そして償却を無視して全力で配当。これが基本。ノーマーク爆配当。
 今より貧しい、つまり資本の少ない当時の日本で大規模な資本を集めるには、具体的制度で言えば分割払込の株金を徴収するには、高配当は欠かせないものではありました。しかし、他業種と較べても償却不要がまかり通っていたのは、鉄道の土木設備が一度作ったら半永久的に使えるものという観念があったのでしょうか。このへんはもうちょっと調べないと。
 ところが、このような経営を長年続けていきますと、傷んできた設備がいつまでも簿価で残る一方、併用軌道の専用化だとか複線化だとかで追加工事をした金額が年々積み重なり、固定資本が際限なく膨張していきます。それでいて補修費は増える道理。そこへ世界恐慌とバスの台頭がやってきて、昭和初期の電鉄業者は苦しいやりくりを強いられます。まあ、小田急の利光鶴松のように、「蛸配は経営の基本」と豪語して、ちっとも売れない中央林間界隈の土地なんぞの評価益をでっち上げて配当していた経営者もおりましたが。
 ちなみに公営の東京市電も赤字と経営難がこの頃問題になっていましたが、震災の被害復旧やバスの台頭や高めの人件費などの要因に加え、震災復興の際に電気局が復旧費約1億円(今なら数千億)を一般会計から背負い込まされていたこともやりくりの苦しさの一因でした。「儲かる公共的事業の上がりを社会に還元する」というのは合理的なようでいて、必ずしもそうではないかもしれません。国鉄債務のJR追加負担にも一脈通じそうな話です。

 さて。
 このように、償却軽視の付けが廻ってきていた電鉄界でしたが、小生は戦後まではちゃんと調査していませんけど、結局過重な固定資本と償却不足の問題はうやむやのうちにハイパーインフレでやり過ごしてしまったということになりそうです。
 戦争は交通統制で電鉄事業者の自由な経営を妨げたように言われますし、戦争や戦後の混乱による傷手は大きいものでしたが、帳簿の上ではそんな見方も出来るのではないか、と最近思うのでした。
 そしてこれは、世界の他国に類例をあまり見ない、日本の民営電鉄の存在感の大きさを説明する、一つの歴史的要因になるのかも、とも思っていますが、この辺は今後の研究課題ということで。
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by bokukoui | 2009-08-18 17:21 | 鉄道(時事関係) | Trackback(2) | Comments(4)

お盆企画・今さらですがこんなクイズを

 天災が引き続くこの頃ですが、皆様ご無事でしょうか。小生は先日の地震では、本棚こそ倒れませんでしたが、早朝にも関わらず目が覚めました(なぜか目が覚めてから揺れ出した気が・・・?)。そんなこんなで睡眠の事情が良くなく、迫り来る数多の締切の前にぐったりしております。東名高速崩壊とかヴェトナム新幹線導入とか、ここに書きたい話題もそれなりにありますが、時間と気力の余裕がありません。

 繰言も何なので、暫くトップに放っておける企画としてちょっとしたクイズを出します。ふとした思いつきで、今となっては懐かしい「あるなしクイズ」ですが、暇な方はどうぞ。テレビで出すには難しいと思いますが、当ブログを閲覧される方でしたらきっと分かると思います。
 なお、正解を小生までメールにてお伝えくださった方のうち先着1名様に、先程片付けついでに偶然出てきた、MaIDERiA出版局の初の同人誌『メイド記念日』初版(2001年8月12日発行)をプレゼント・・・って、要りませんかそうですか。まあ何かあるかもということで。また、答えを感づいた方は、どの手がかりまで見て分かったかをコメント欄にでも書いていただけますと、有難く存じます。

(問題は以下に)
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by bokukoui | 2009-08-13 22:10 | 思い付き | Trackback | Comments(9)

横浜市が「新しい歴史教科書をつくる会」系の中学校教科書を採択

 八月になると歴史に関する話題がマスメディアに登場しますが、その経緯は佐藤卓己『八月十五日の神話』でもご参照下さい。
 以下に述べますのは、時事的ではありますがそのようなメディアイベントとは異なった、歴史に関する話題です。

(引用が長いので続きは以下に)
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by bokukoui | 2009-08-07 23:59 | 時事漫言 | Trackback(1) | Comments(0)

今日の東急デハ5001号の状況(52)

 随分間が開いてしまいました。月に一度くらいは、と思っていたのですが、これでは季刊ペースです。実際のところ、それほど時間を食うわけでもなければ、わざわざ足を運ぶような手間でもないのですが・・・・。
 とまれ、久しぶりに見てきましたので、以下に簡単にご紹介します。

(続きは以下に)
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by bokukoui | 2009-08-05 21:03 | [特設]東急デハ5001号問題 | Trackback | Comments(2)

社民党 保坂展人・池田一慶 両候補者の秋葉原街頭演説

※註:本記事には追記事項あり(8月2日及び8月4日)

 小生は暑さに睡眠障害でへたばっている今日この頃ですが、よんどころない必要ある買い物などの事情で、何とか午後から重い体を引きずって秋葉原に行ってきました。一応ものは見つかりましたが、問題は財布にそれだけのお金が入っていなかったということです。

 そのような個人的事情はともかく、本日夕刻、秋葉原で社民党の保坂展人議員の演説会がありました。それを見に行ったわけではなかったのですが、保坂議員といえば「オタク」にも理解があり、いわゆる「児童ポルノ」法の不当な改正に反対しておられる方として知られています。ですので、無下に通り過ぎるわけにはいかず暫く演説を拝聴し、またたまたま持っていたカメラで幾枚かの写真を撮影しました。なおこの問題については、ネット上で情報がいろいろ氾濫しておりますが、基本的な問題構造についてはこちらでも参照して下さい。手短で読みやすいです。
 今回の演説会は、ちょうど総武線のガードと中央通りが交差するあたりで車を停めて行われました。上でああ書きましたが、本来は来る衆院選に立候補する派遣労働者の労組を結成した新人の池田一慶氏の演説で、保坂氏はそれを応援に来たというもののようです。更にゲストで、物まねのザ・ニューズペーパーが場所柄麻生首相のいでたちで加わっておりました。
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秋葉原街頭で演説する保坂展人氏(車上左)と池田一慶氏(車上右)

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場所柄こんなプラカードを掲げた支援者も

 小生は途中から演説の一部を拝聴しただけですので、詳細は何でも動画がニコニコ動画にアップされるということですし(社民党も随分くだけた広報を行うようになったものです)、他にもきちんと報道されているであろうサイトなどもあることでしょうし(例えば、この演説会を紹介しているカマヤン先生のブログの、コメント欄とか)、また表現規制に関する保坂議員の所説は同議員のブログに詳しく紹介されています。あとで記事を見つけたら(タレコミ大歓迎)、随時リンクを追加します。
 で、そのあくまで聞いた断片的内容ですが、かいつまんでご紹介。本ブログ記事は、メモを取っておりませんので記憶に頼っていますから、正確さはあまり保証できません。詳細はニコニコ動画でも見て下さい。実況中継する予定だったのが、それは機材の都合だ何だで失敗したそうですが、多分後刻アップされるものと思います(現状ではまだアップされていないようです)。

※追記(2009.8.2.)
 youtube に動画があがっていました。


 ニコニコ動画もありますが、時間は youtube より短いようです。

 ブログ記事はこちらがあがっております。
・池田一慶ブログ「今日、秋葉原でニセ麻生首相と社民党が対決しました」
・「反ヲタク国会議員リスト」メモ「保坂展人氏、アキバ降臨」
・表現規制について少しだけ考えてみる(仮)「保坂候補の秋葉原街頭演説」
・月影郷「保坂展人さん、アキバに立つ!」
追記ここまで
※更に追記(2009.8.4.)
 保坂氏のブログに、本演説の草稿などが紹介されております。
・保坂展人のどこどこ日記「8月1日、アキバ街宣の動画・草稿を同時公開」

 他にもブログ記事がありましたのでご紹介。
・向こう岸「保坂展人前議員の街頭演説を聞きに行く」
 
 ところで謎なのが、現在検索したところでは「アキバblog」はじめ秋葉原の情報に詳しいとされる有名サイトがどこも保坂氏のこの演説を紹介していないことです。麻生太郞の演説はさんざん紹介していたのに。首相(候補)と弱小野党議員の差を考えても、不思議です。保坂氏は米やんが推薦した人だよ!
 ネット上ではしばしば「マスコミは偏向している」と批難し、ネットニュースこそが真実であるように唱える人が見られますが、偏向のパターンがずれているだけで、それほど本質的な差異があるわけではありません。それはそもそも、何かを伝えるということ自体につきまとう問題でしょう。
 もちろん、当ブログもまたその弊を免れるものではありません(おまけに作成者が面倒がりだしね・・・)。
追記ここまで

 小生は途中からしか聞いておりませんが、表現規制の話題の前に、本来の趣旨である池田氏の演説や紹介を行っていたようです。派遣労働の問題点を現場の経験から指摘され、その解決を訴えておられたかと思います。保坂氏は池田氏を、小泉元首相の後継者とされる次男と対比させ(年齢が同じくらいらしい)、普通に働いている人が議員になれるのが社民党の自民党との違いなのだと強調しておられたかと思います。
 本題の? 表現規制関連については、「児童ポルノ」法とはあくまでも実在する児童の人権を守ることが問題なのであって、去る国会で自民党の葉梨議員は宮沢りえの写真集『サンタフェ』を持っているだけでも罪とするようなことを主張していましたが、そんな法律を作ることは何ら問題解決にならず、ただ万人の、内心の自由という重要な自由を規制することにしかならないと保坂氏は説かれていました。定義の曖昧さによる冤罪の危険性や、このような大雑把な規制による表現の萎縮などの問題点も指摘しておられました。近くは先月17日の保坂氏のブログなどご参照下さい。

 で、このような内容は、表現規制問題にご関心のある方なら耳慣れたことと思いますが、そのような内容を要領よく説明されると同時に、議員ならではのお話も幾つかされてました。一つには、去る国会で「児童ポルノ法」について与野党案が対立した後、自民党と民主党が修正協議を行って妥協に達したとの報道がありまして(これは「飛ばし」=予測で書いた記事とも言われました)、これが国会解散で吹っ飛んだわけですが、この修正協議の場に保坂氏は「うるさそうだから」呼ばれなかったらしいです。
 そして保坂氏は、後期高齢者医療法案が国会の解散で流れたものの、小泉旋風で勝利した与党が国会開会後すぐに通してしまったことを例に挙げ、今回の解散で「児童ポルノ」法が流れたとはいえ、安心してはならない、今後も注目すべきであることを指摘しておられました。

 保坂氏は社民党の議員として結構長いキャリアをお持ちで、十年前に「児童ポルノ」法が最初に制定された際の協議にも加わっておられた由です。その立場から、あくまで実在児童の人権擁護に資するためにこの法律はあるのであって、決して表現規制の手段ではない、と主張されていました。むしろこれは、ネットのダウンロード規制など、他の表現への規制強化と連繋したものであり、これを断固打破しなければならないことを仰っていたかと思います。その際には、ネットの力が重要であると強調されていました。
 保坂氏はまた、このような規制強化がコンテンツ産業を衰退に追いこむ危険性に触れ、そしてコミックマーケットを視察した経験に触れます。保坂氏は以前、コミケの故・米澤代表に推薦人になってもらった縁もある由。で、保坂氏はコミケが自主的な表現の交流の場として盛大に機能していることを讃え、あれだけ市場原理主義であった小泉改革的な新自由主義者諸氏が、コミケという自主的に形成された表現の市場の発展をよろこばず、むしろ規制側に傾くことが多いことを批判されました。これはなるほど、頷かされます。

 ああでも、一箇所ちょっと暴走しちゃったっぽいところもあったかな。保坂氏はこのような表現規制の流れを、戦前の表現取締になぞらえて、「大正デモクラシーから昭和の軍国主義に至る過程で、まず最初にエログロが弾圧された」とか仰っていたように思いますが、これはどうかな。やはり治安維持法に代表されるように、表現弾圧は社会主義・共産主義など「アカ」に対するものが第一で、アカに走られるよりはマシだと昭和初期なんかはエログロの取締が比較的緩く、さてこそ円本時代に対する「艶本時代」なんて言葉も後世作られたくらいです。
 実は昭和初期のエロ本の世界には、左翼崩れの人なんかも結構いたことは有名で(戦後のエロマンガの世界もそういうところありそうですね)、梅原北明がその代表格・・・てな話は当ブログで前に書いた気もしますので省略します。詳しくは城市郎氏の著作などによって熟知すべし。で、アカが狩られたらピンクもやられ、仕舞にはファシストの中野正剛が割腹して憤死を遂げるに至るわけです。

 細かい話で済みません。長々と文章を連ねるのも何なので、以下には如何にも「アキバらしい」この演説会の状況を伝える画像を掲げます。演説会はこのような場所で行われていました。
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涼宮ハルヒの総選挙 演説してるのはザ・ニューズペーパー
(この写真はクリックすると意味なく拡大表示します)

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保坂展人・池田一慶と『プリンセスラバー』その他
(この写真はクリックすると意味なく拡大表示します)

 これらの写真でお分かりと思いますが、車を停めた側の歩道に十分なスペースがないため、反対側の歩道(そこは丁度旧ロケット跡地で、現在更地になりケバブ屋などの車が止まるスペースになっています)の聴衆に向かって語りかける形になっています。そのため中央通りの車通りが多いと、演説が聴き取りにくくなるのが難点でした。高架を行く電車はほとんど邪魔にならなかったと思うのですが。
 ですが、中央通りが演者と聴衆の間にあるということは、時として以下のような珍景を現出せしめることともなりました。
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『機動戦艦ナデシコ』のルリルリと演説する保坂氏

 なんでもこれまでパチンコ化されたそうです。
 さらにこんなのも。
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宣伝をいろいろ載せたトラックと社民党の車輌
(この写真はクリックすると意味なく拡大表示します)

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アイマス・なのは・保坂展人
(この写真はクリックすると意味なく拡大表示します)

 小生の周辺の「オタク」趣味者の間では、高町なのは嬢の些か押しつけがましい正義感からして、彼女は創価学会員(のような新宗教、生長の家とか)という説が提唱されております。公明党(自民党)に負けるな保坂展人。
 それはともかく、このようにあまり演説に向いているとは思われない場所でせざるを得なかったのは遺憾です。まだ選挙期間も長いことですし、また秋葉原でも場所を改めて演説会をされればと思います。コミケ明けが狙い目か。聴衆の数もそれなりにはいましたが、周囲を埋め尽くすという程ではなく、もうちょっと事前の広報があればと悔やまれます。それにしても、歩道で社民党のビラを配るおばちゃんと、「メイド」喫茶や新商品のビラを配るお姉ちゃんとが混在しているカオス感が面白かったです。

 さて、秋葉原で演説なぞするのでしたら、駅からUDXビルへ続く、ダイビル前の広場なんかは適当そうなスペースです。どうも保坂氏も最初はそちらを予定していた節があるようです。しかし、当日その場所が使えなかったのは、同時刻にその場所で、打ち水関係のイベントをやっていたからでした。

 ・うち水っ娘大集合!2009
 ・アキバ経済新聞 ・まんたんウェブ
 で、小生、保坂氏と池田氏の演説を聴く前に、このイベントの出陣式をUDX・ダイビル前の広場で行っているところを通りかかり、好奇心から少し見物しておりました。そこで気がついたことは、無慮一箇小隊の「メイド」喫茶ウェイトレスが集結していながら、袴を除いてロングスカートの「メイド」が二人しかいなかった・・・という個人的感興はどうでも良く、実はこのイベントは二つの団体がごっちゃに同居しているということでした。

 これら報道でも最後に触れていますが、主に取り上げられている、NPOリコリタ主催の打ち水イベントとは別に、千代田区が行っていた打ち水イベントがありまして、これまで両者は別の日程で行っていたのが、今回は同じ日に行うことになったそうです。で、リコリタが動員したのが「メイド」喫茶のウェイトレスさんたち約50人で、千代田区側は区内の大学生(上智と法政の浴衣姿の女子大生、野郎も若干)だとか丸ノ内のOLだとかを動員していました。しかし、ことネット上のメディアでは、「メイド」喫茶女給陣に話題を奪われてしまったのは致し方ないでしょう。
 ところで、上に引用した報道を見ると、「うち水っ娘大集合!2009」は開始時刻を17時40分とし、アキバ経済新聞は17時45分としています。5分くらい違ってもどうでもいいといえばいいのですが、実はどっちが正しいということもなかったようです。実は「打ち水」イベント全体は17時開始なのです。
 で、最初に千代田区のイベントをやり、その後リコリタのイベントをぶっ続けでやっていて、その切り替え時間が17時40~45分頃ということだったようです。今回、同じ日にやるということで二つの打ち水イベントが融合したかと思いきや、やはりなかなかその中の調整がすんなりいったわけではないようで、その齟齬が報道にも反映されたと思われます。
 打ち水イベントの最初は千代田区主催のイベントだったので、区長が挨拶をしておりました。区長は打ち水とは江戸時代の良き伝統であり、「江戸」は「エコ」とも読めるなどと些かこじつけめいた訓話をしていましたが、あんまりそういう方向で江戸時代を讃えるのはどうかと思います。

※追記(2009.8.2.)
 打ち水イベントのレポです。「メイド喫茶」のウェイトレス勢揃いの動画は壮観。
・秋葉原マップ「うち水っ娘大集合!2009 の様子 【動画あり】」
追記ここまで

 ところで、この日打ち水イベントの更に前には、今年6月に発足したという「アキバ21」という、秋葉原周辺の町内会の連合体(地域連携部会というらしい)が、「安全、安心」な街づくりのためにパトロールのデモンストレーションなど行っていたようです。それもUDX前に集合して。兎角問題が指摘されていた歩行者天国の突発的廃止から一年、治安上の問題はどのような展開を辿っているのか詳しくは知りませんが、どのような活動の方向を目指しているのでしょうか。
 ちなみにここでも千代田区長が挨拶に立ったほか、万世橋警察署の署長も挨拶をした由。この辺はたまたま出会った知人に教わりました。

 まとめると、この日の秋葉原とは、江戸時代からの伝統を強調したがる町内会連合体が警察と組んでパトロールしていた(彼らの視点からすれば、「オタク」は必ずしも歓迎される客ではない公算が大きい)その直後に、千代田区とNPOが同床異夢に女子大生・OLと「メイド喫茶」の店員をそれぞれ集めて打ち水を行い、その出陣式の百メートル先で保坂展人氏は表現と内心の自由の重要さを高唱していたのでありました。
 同じ街を愛しているようでいて、みんな考えていることは違っていて、その間の交流が実は案外稀薄であるという、それが秋葉原なんだなあと、振り返って思う次第です。ある意味現代社会の縮図ともいえましょうか。
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by bokukoui | 2009-08-01 21:46 | 出来事 | Trackback(3) | Comments(9)