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筆不精者の雑彙

bokukoui.exblog.jp

久闊を叙す(←この表現好き)

 さて、下の書き込みの所用といいますのは、同窓会(男子校)に行っていたのでして。

 いまさら書くまでもないことですが、このブログを書いている人間は、世間一般の価値観から「マニア」「オタク」にカテゴライズされてしまう人間であります。そのような人間が高校の同窓会とかに行ったら、かつての仲間だった連中がすっかり「普通の人」になってしまい、男どもは女の話しかせず(あと車ね)、すっかり所在無い状態になってしまった、という悲しい事例が多々あるようです。
 しかし、小生は今回の同窓会でそれに類するような印象をあまり受けずに済んだことは、付き合う人間が元々偏っていたなかなか良い学校に通っていたなあ、ということになり、幸いであったと思います。

 もっとも、未だ学生の身ですから、立派な仕事に精力的に取り組んでおられる方が多いのを見ては(あとあんなに医者多かったっけ?)、些か感じるところもないわけではありません。
 かくて、同じく文系の大学院に身を置く同窓生と、
「文系大学院なんてNEET養成所ですよね」
「学籍だけはあるから、E一個取ってNETってとこですかね」
 などと後ろ向きに盛り上がってしまいましたが(勿論、愚痴だけじゃなくて興味深い話もいろいろできましたよ)。

 話をちょっと戻しますが、鉄道趣味仲間に会えばそういう話題が上るし、会も三次会ぐらいまで煮詰まってくると、小生に共産趣味を高校時代手ほどきしてくれた某氏が、『おねがいマイメロディ』(の妹)が如何に素晴らしいか、深夜アニメは中途半端なのが多くてつまらん、などと力説したりして、なんというか「百まで踊り忘ず」という感じでありました。
 もっとも、ずっと鉄道趣味者のまま、鉄道史で論文を提出した小生自身が、そのもっとも極端な例なのかも知れません。
# by bokukoui | 2006-01-08 02:10 | 出来事 | Comments(5)

早速筆不精

 開設以来、一週間は連続していた日記がめでたく途絶えました。というのも、所用で出かけていたら零時前に帰れなかったためなのですが。
 これで表題どおりだ~いくらでもサボれるぞ~というのもちょっと悔しいので、インチキしてカレンダーを埋めるべく、以上の書き込みをしてみました。
 やはり日付変更前に更新するのではなく、変更後に更新した方がいいかな。でもそうすると、際限なく夜更かしになってしまう・・・ま、ぼちぼちやっていきます。
# by bokukoui | 2006-01-07 23:59 | 身辺些事 | Comments(0)

「萌え」の魔の手に気をつけろ

 今日は戦史研究会というマニアックなサークルの新年の集いに参加し、こんなゲームをやっておりました。

 さて、その席で話題になり、このサークルの現在の中心人物がやっているブログで既に議論が出ているのですが、斯様なアニメが今度(小生の住んでいる神奈川県では明日から)放映されるそうです。
 なんだかなあ・・・

 先日渡辺プロデューサー宅を訪問した折、氏が購読している『電撃G'sマガジン』をめくったら、こんなゲームが最近発売されているそうではありませんか。
 ますますもって、なんだかなあ・・・

 去年は、こんな本も出てましたよね。
 アマゾンの一番下のレビュー(2005年7月9日付)はなんだかなあ、ですね。戦車が好きなら、無機質に並んだカタログデータの数字だけで、素気ない地図と文章の戦況だけで、もう充分楽しくて仕方ないんです。お仕着せの「萌え」みたいな面白さなんか、そこでは余計な夾雑物に過ぎません。戦車に没頭するとは、そういうことです。「萌え」の没頭も、多分もっと適切なやり方があるでしょう。
 いくらなんでも、なんだかなあ・・・

 そういえば、下でコメントくださった酒井さんのサイトの掲示板でちょうど一年前、「メカ娘」なるものが話題に上っておりました。それを見た時にも、上記三件のような「なんだかなあ」感に襲われたました。書き込みの時機を逸したので、執念深くここで文句を書いておきます。 
 何かというと、一瞥して「Ms-462」って表記に違和感を覚えたので、手元の資料をごそごそやったところ、どの本もモラン・ソルニエの表記は「MS」(両方とも大文字)でした。ドイツ軍の表記法と混同しとるやんけ。
 まあ、それは些事としても、こういう風潮を見てると思うことがあるわけで。

 あのですね、メカ好きならばもうメカ自体でお腹一杯、陶然となって時を忘れる、それがスジってもんじゃないですか。軍事に関心があるならば、戦史に関心があるならば、それが第一、「萌え」なる余計な付加価値をくっつけてどうしようというのですか。その関連に何の必然性があるというのですか。「萌え」属性にコンバートしてもらわないと、メカの魅力を感じることができないんですか。
 ああ、内輪のお笑いネタなら構わないんですよ。兵器擬人化は多分モデル・グラフィックス誌の「艦船ちゃんいらっしゃい」という、イラスト投稿コーナーから始まったのではないかと思われますが、モデグラ誌の隅っこでやってる分には、或いはコミケやワンフェスの一隅でやってる分には文句など申しません。
 しかし、斯様に商売にされてしまうと、なんだかなあ・・・

 小生とて実は、戦史に関しては「広く浅い」初心者に毛が生えた程度の者ですが、それでもその世界にある魅力の何たるかは、少しは分かっているつもりです。本業は鉄道ですけど。
 「萌え」な世界にも、それはそれで魅力があると思います。それを否定するつもりなんか全くありません。
 そしてこの両業界を兼業している人間が多いのもまた事実ではありますが、だからといってくっつけりゃいいってもんじゃないでしょう。
 そして、こういうくっつけばっかりやっていると、メカや軍事そのものへの関心よりも、それを使ったネタや「萌え」をばら撒き、仲間内で笑いを取って馴れ合うことに趣味活動が向いてしまい、最も大切な探求し研究することがおろそかになってしまうのではないか、と心配になります。それは、ミリタリーマニアの世界全体の活力低下を招き、「萌え」を振りまく一部企業が刹那的な利潤を上げるだけに終わってしまうのではないかと思うのです。
 取り越し苦労ならいいんですけど。ねえ、S竹会長。

 なんだかなあな心を癒すべく、何冊かの蔵書を手元に出して読み返しています。
 まずはナジェージダ・A・ドゥーロワ『女騎兵の手記』新書館。16歳の時、ナポレオン戦争に男装して加わったロシアの女性の手記。ただ本当はもっと年上で、結婚して子供もいたらしいんですが。人間ドラマとしては、夫を捨て子と別れ戦場へ旅立つ、という方が興味深くはあります。
 ついでコマンドマガジン21号。この号には、ケレンスキーの臨時政府時代のロシア軍に存在した「現代史上初の完全な女性部隊」とその指揮官、マリア・ボチカレーワについての文章が掲載されています。
 最後に秦郁彦『第2次大戦航空史話〈中〉』中公文庫。この本には、第2次大戦中のソ連の女性飛行士部隊、そしてエースのリディア・リトヴァックの話が記されています。

 あれ? 実話の女性兵士ものを集めたら何故かみんなロシア人の話でした。時代は全部違うのに。女性兵士の本場はロシアなんでしょうか。
 やはり、『ブラック・ラグーン』最強は、レヴィでもロベルタでもなく、バラライカ様ということで。
# by bokukoui | 2006-01-06 23:49 | 思い付き | Comments(2)

今年の目標

 今日は所用で大学に出かけ、そこでサークルの後輩M氏と会ってしばし懇談。
 M氏は政治学が専門なのでそれにまつわる話題が中心のはずが、何故か最後は交通インフラ談義になるのでした。デンバーの電車の将来に期待。
 その後M氏と大学生協の書籍部に出かけ、セールをやっているのでつい散財。さようならコミケの売上。こんにちは『第一次世界大戦』(セールで割引だったのでつい)。ちなみにリデル・ハート先生は、奥さんのコルセットを19インチまで締め上げるだけでなく、自分も腰を締めるのが大好きなワスプ・ウェスト・フェチだったそうです(ワスプ・ウェストとは、蜂のようにくびれた腰のこと)。
 成る程、豊胸手術だパットだなどと直接胸をでかくするのではなくて、腰をくびれさせることで間接的に胸を強調する。これぞ間接アプローチの真髄ですね(嘘)

 ヨタはともかく、帰宅後毎年年頭にやっている蔵書数チェックをしてみました。めでたく昨年のうちに千冊の大台に載っていたようです(雑誌を除く)。
 しかし積ん読本も順調に増えてしまいました。
今年の目標_f0030574_23482325.jpg
 二冊オレンジの帯で纏めてあるのが、件の『第一次世界大戦』です。
 ここにあるだけで30冊を軽く越えるな・・・今年の目標はとりあえず、この山を平らにすることです。
# by bokukoui | 2006-01-05 23:54 | 書物 | Comments(0)

我が覗き趣味

 怪しいタイトルですが、別段下半身な話題を扱うというわけではありません。

 電車の中でぼうっと立っているとき、そばにいる人が本を読んでいることがあります。電車の中ですから大概は文庫本で、さらに多くの場合カバーをかけています。それを横から覗いて、この人が読んでいる文庫はどういう本だろう、と推測するのが癖なのです。
 岩波文庫は分かりやすいです。栞の紐が付いている新潮も簡単。多くは頁のヘッダー部分を見て見当をつけます。本文の文字が矢鱈と太かったり、振り仮名が多かったりすればライトノベルでしょう。ゴチック強調が多かったりすると軽い本だなと分かります。
 読んでいる人間の人相風体と照らし合わせるとまた面白さが増します。時代小説やミステリは安定した需要があります。代表例は司馬遼太郎とかでしょうか。電車の中、という状況からして軽い実用・雑学っぽい本も多いですね。レーベルで言えば、知的な人は読みそうにない三笠書房の「知的生き方文庫」なんかが挙げられましょう。かと思えば真面目な大学生風の男が「萌え単」を読んでいることもあったりして面白いです。
 以前、地下鉄半蔵門線に乗っていた時、神保町の駅で乗り込んできたセーラー服の中学生(制服からするに共立女子)が、岩波ジュニア新書の『図書館へ行こう』を一生懸命読んでいたのを見たことがあります。こういう情景はしみじみしますね。強者としては『家畜人ヤプー』を読んでいた人もいました(しかも女性)。とまあ、興味の尽きない文化状況の観察なので、なかなかやめられません。

 話はここからが本題です。
 本日、初バイトに出かけるため、山手線に乗っておりました時のこと。
 60は過ぎたと思われる背広を着た爺さんが、カバーをした文庫本を一見真面目そうに読んでおりました。

 「えっ、嘘だったの?」
 驚愕する奈緒子は秀樹に強引に唇を奪われた・・・
 「だめよ、だめっ・・・夫を裏切ることなんて・・・」

(以下めんどいんで略。どうせみんな同じだし)

 官能小説でした。
 そんなもん電車の中で読むなよ、という以前にお盛んですなあと感心しました。
 なお、しばし観察を続けるうちに、老人は新宿で電車を降りましたが、その際文庫に挟まっていた広告の小冊子を取り出して栞代わりに挟みました。そこにはこう書いてありました。
 「ナポレオン文庫 今月の新刊」
 フランス書院がナポレオン文庫というレーベルをやっていたのは随分前のはずでしたから、これは古書店で購入したものと思われます。ケチだな。

 あれ? 結局下半身のネタになっちまったな。まあいいか。
 ところで、三笠書房とフランス書院は、今でも同じビルの中に同居しているのでしょうか。
# by bokukoui | 2006-01-04 23:22 | 出来事 | Comments(4)