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大原社研『電産中国関係資料』紹介

 今日はメーデーですし、また戦時中の電力国家管理体制が解体されて戦後の九電力体制が発足した日でもありますので、それに関係したような話題を。
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法政大学大原社会問題研究所 ワーキング・ペーパー No.49
『電産中国関係資料』

 先日、ちょっとご縁がありまして、法政大学大原社会問題研究所の方から、上掲の資料目録(A4版50ページ)を頂戴しました。せっかくなので、簡単に内容をご紹介したいと思います。

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by bokukoui | 2013-05-01 23:47 | 歴史雑談 | Trackback | Comments(6)

アニメ『たまこまーけっと』にみる日本の帝国主義について~台湾から来た王子様

 今日はそういえば昭和の日(どうもまだ馴染めません)、先帝陛下のお誕生日なので、それに関連したようなそうでもないようなお話をメモ代わりに一つ。

 今年の1月から3月までの1クール、深夜アニメで『たまこまーけっと』というアニメをやっておりました。


 このアニメは、もち屋の娘・たまこを主人公に、彼女の家に居候する人の言葉を話す不思議な鳥や、級友や商店街の人々との交流を描いた、たいへんほのぼのとしたアニメです。小生は近年、時間的にも精神的にも余裕がなく、こういったコンテンツとからすっかり遠ざかっておりましたが、たまたま縁があって、このアニメを見る機会がありました。舞台が商店街、というのも関心を惹いたポイントであります。小生が少ない中でも最近読んでいるマンガが、『それでも町は廻っている』とか『うのはな三姉妹』とか、商店街が舞台のものがけっこうあった(鈴城芹作品もこの範疇に入るかな?)ということもありまして。

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by bokukoui | 2013-04-29 23:59 | 漫画 | Trackback | Comments(2)

『鉄道史人物事典』が発行されました

 今月は暖かくなってきたから調子も良くなるかと思いきや、急に暖かくなったせいかそれはそれで日中は懈くて動けず、下血も再発している今日この頃ですが、せっかくの春なのに景気の悪い話をしても何なので、明るい話題を一つ。

f0030574_23361247.jpg というわけで、新刊紹介を簡単に。新刊といっても、既に先月末には店頭に出回っていたようで、小生も半月ぐらい前に送っていただいたものですが。

 鉄道史学会編『鉄道史人物事典』
 表題の通り、日本の鉄道の歴史上重要な役割を果たした人物について、その略伝をまとめた事典です。リンク先の日本経済評論社のサイトから引用すると、
創立20周年を記念して鉄道史学会が総力を挙げ編纂。国鉄のみならず私鉄や地方鉄道に関わった人物など580名を近年の研究動向も踏まえながら採録する。
 という一冊です。

 この説明にもある通り、編纂に当たったのは鉄道史学会で、そもそも同学会の20周年記念事業として始められた事業でしたが、諸事情あって完成には時間がかかり、発売が学会結成30周年になってしまったという、なかなかに難産な一冊であります。その辺の経緯については、本事典作業の中心を担われた鈴木勇一郎さんが、「『鉄道史人物事典』の編集と刊行」と題して一筆ものされています。

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by bokukoui | 2013-03-19 23:59 | 鉄道(歴史方面) | Trackback | Comments(10)

百合アンソロジー『dolce due』略感

 多少復調の感もあるので、勢いに乗って今日は軽めの話題で更新を・・・と思ったら、何の前触れもなくエキサイトブログがメンテナンスをしていて腰を折られましたが、せっかくなので発売日の日付けで更新しておきます。

 というわけで、本日付で発売の、


 の感想です。公式サイトはこちら、コミックナタリーの記事(帯付きの書影があります)はこちらです。
 『dolce』といえば、同じタイトルの百合アンソロジーが昨年5月に出ていまして、また同じレーベルからは昨年10月にもアンソロジーが出、どちらもナヲコ先生が作品を寄せていたため、当ブログでもそれぞれ感想を書きました(「百合アンソロジー『dolce』雑感 附:百合における「革新派」論」「禁忌アンソロジー『feroce』雑感」)。そして、このたび百合アンソロジーの第二弾がめでたく発行されまして、更にめでたいことにみたびナヲコ先生の作品も掲載されましたので、以下にちょっと感想を述べておこうと思います。


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by bokukoui | 2013-01-25 23:59 | 漫画 | Trackback | Comments(0)

平山昇『鉄道が変えた社寺参詣 初詣は鉄道とともに生まれ育った』感想

 一月も半ばを過ぎてしまいまして、首都圏の今冬はどうも寒い上に雪まで降り、小生は半ば凍りついたように不活性のまま時を過ごしております。そんなわけで諸事思うに任せず、ブログも年明け以降大した話題を書かないままですが、昨年以来構想したまま、このままいくと次の年度まで時機を逸してしまいそうなお題がありますので、何とか季節はずれの謗りを受けないようにアップしておきたいと思います。

 という前置きで今回取り上げるのは、

 平山昇『鉄道が変えた社寺参詣
 です。
 平山さんは「初詣」を中心に、近代の社寺参詣のあり方について研究を積み重ねられてきており、当ブログでも以前から何度か平山さんの議論は紹介してきました(「電鉄資本と近代家族的ライフスタイルについて」「JITTERIN'JINNの歌を聴いて思ったこと」)が、昨年10月にめでたく一書にまとまりました。大変喜ばしいことで、内容も新書としてはたいへん重厚でありながら、昔の新聞広告の画像などがふんだんに盛り込まれて面白く、歴史や鉄道に詳しい人もそうでない人も、初詣を知っている人なら誰でも興味深く読める本と、広くお勧めします。


 本書の主張を端的にまとめれば、「現在ではすっかり「正月の伝統行事」のように思われている「初詣」は、実は都市から郊外へ延びる鉄道ができたことによって誕生した、まことに「近代的」な参詣行事だったのである」(48頁)ということになります。

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by bokukoui | 2013-01-20 23:59 | 鉄道(歴史方面) | Trackback | Comments(2)

佐高信『電力と国家』を巡って考える 業務編

 本記事は、

 「佐高信『電力と国家』を巡って考える 綜合編」
 「佐高信『電力と国家』を巡って考える 技術編」


の続きです。今回で完結です。
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戦前に出版された電気事業関係の本
左上から時計回りに、三宅晴輝『電力コンツェルン読本 日本コンツェルン全書13』春秋社(1937年)、駒村雄三郎『電力界の功罪史』交通経済社出版部(1934)、吉田啓『電力管理案の側面史』交通経済社出版部(1938)、大和田悌二『電力国家管理論集』交通経済社出版部(1940)

※佐高信『電力と国家』の「主要参考文献」になっているのは最後のだけ

 最初に書いたように、本書には大きく、(1)松永安左エ門と木川田一隆を持ち上げるあまりに妥当性を欠く、(2)松永や木川田の「公(パブリック)の精神」とは何かが曖昧、(3)先行研究や文献を充分読んでいない、といった問題があると考えられます。その具体的な内容については、前回に書いた通りです。今回はそれらを踏まえ、本書から敢えて何を読み取るか、ということについて考えます。

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by bokukoui | 2012-12-17 23:30 | 書物 | Trackback(1) | Comments(2)

佐高信『電力と国家』を巡って考える 技術編

 本記事は、「佐高信『電力と国家』を巡って考える 綜合編」の続きです。
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左:今回のお題=佐高信『電力と国家』集英社(2011)
中:同書のネタ本=大谷健『興亡 電力をめぐる政治と経済』産業能率短期大学出版部(1978)
右:同じ著者だが同書「主要参考文献」にない『激動の昭和電力私史』電力新報社(1991)

 今回は、前回の記事で指摘した佐高信『電力と国家』の問題点、(1)松永安左エ門・木川田一隆を絶対視するための偏り、(2)「公の精神」の曖昧さ、(3)調査研究の不足の点について、それぞれ敷衍して述べていこうと思います。

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by bokukoui | 2012-12-13 23:59 | 歴史雑談 | Trackback(1) | Comments(0)

佐高信『電力と国家』を巡って考える 綜合編

 当ブログでは以前より、日本の電気事業史についていくつかの記事を書いてきました。電気事業はその重要性の割に、あまり注目されてこなかったような印象が小生にはありますが、昨年の大震災と原発事故という大変不幸なきっかけではありますが、ある程度は電気事業の様相についての関心が高まったように思われました。小生としても多少ともそういった関心を持たれた方へのご参考になればと、そして電気事業史研究に手を染めている自分自身の問題意識を確認することにもなろうと、記事を執筆してきた次第です。
 ただ、震災から二年近くを経ても、あまり議論は深まっていない、世界の電気事業の中でも相当に波乱に富んだといえる日本の電気事業の歴史的経験が電気について論ずる人々の間でも共有されていない、そんな印象を小生は持っています。自分の微力を恥ずるばかりではありますが、腐らずに研究と発信を続けていくつもりではあります。

 という前置きで今回書評を試みるのは、

佐高信『電力と国家』(集英社新書)

です。佐高氏の名は夙に有名ですから説明の必要はないでしょうが、その氏が震災と原発事故を受けて、日本電力業の歴史に学ぶべく昨年10月に上梓されたのが本書のようです。小生がしばらく前に手に入れたものの奥付には、昨年11月発行の二刷とあり、また著者名とタイトルで検索してみてもかなりの件数の感想がネット上に見出されるなど、それなりに読まれている本のようです。
 小生は佐高氏の著作にはあまり馴染んでおりませんでしたが、時折目にする氏の企業社会批判には肯うところもありました。また、歴史に着目して電気事業を論じているということは、震災後の、発送電分離と自然エネルギーを無批判に礼賛するばかりで来し方に学ぼうとしない多くの言説に残念な思いを抱かされることの多かった中では、期待を抱かせるものでした。
 本書の帯にはこうあります。
 現在は官僚にも電力会社のトップにも、
 公(パブリック)の精神は失われている。
 凄まじい葛藤の歴史をたどり直すことによって、
 是非とも、その精神を獲得してほしい。
 それを願って、私は本書を発表する――。
 なるほど、なるほど。

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by bokukoui | 2012-12-11 22:04 | 書物 | Trackback(1) | Comments(0)

檀一雄とユッケとチヂミ・パジョンについての雑談 ついでに参鶏湯と補身湯も少し

 今日は日中気分が悪く、倒れて妙な夢ばかり見ていたのですが、日が暮れてから少しマシになったので、何かしら精のつきそうな話を。といっても、中国と朝鮮の交錯した延辺料理の店で狗肉を食うことについてはたびたびレポートしてきた(これこれこれ)当ブログですが、正直それほど小生は「韓国料理」として日本で直ちに想起されるようなメニューが好みではないので、食べに行った話ではありません。


 日本文学史上屈指の料理に通じた人(どうも「美食家」「食通」という表現ではピンと来ない気がします)であるところの檀一雄に、『美味放浪記』という本があります。今でも中公文庫で発行されているようですね。小生は古書店でたまたま出くわして古い版を購入しましたが。
 で、この本はもともと、交通公社の雑誌『旅』に掲載されていた文章だそうです。内容は大きく前半と後半に分かれ、前半は日本国内を、後半は世界各地を回り、土地土地の様々なものを食し、時には材料を仕入れて自分で腕を振るってみたりする、というものですが、スノビッシュな美食論に傾くことなく、まことにパワフルな作品です。そのパワーは今読んでも健在ですが、雑誌に掲載されたのが日本篇が1965年、海外編は1972年ということなので、多少は時代を感じさせるところもあります。


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by bokukoui | 2012-11-20 23:06 | 食物 | Trackback(1) | Comments(8)

禁忌アンソロジー『feroce』雑感

 なかなか精神的に沈滞していた関係で本も読めていないのですが、少しは回復してきたので、久しぶりにマンガの話題など。

 というわけで、今回取り上げますのは、先月末に発売された


です。以前に当ブログでも紹介した(「百合アンソロジー『dolce』雑感 附:百合における「革新派」論」「百合」もののアンソロジーと同じシリーズというか、同じ企画のもののようで、公式サイトも同じ場所のようです。
 今回のアンソロジーは何が「禁忌」なのかといえば、サイトによれば「兄と妹、姉と弟、教師と生徒、人妻……などなど、タブーだからこそ燃え上がる恋愛関係を描きます」ということで、百合よりも間口を広げた感じでしょうか。

 で、今回も引き続き当ブログで紹介致しますのは、もちろんナヲコ先生の作品が載っていたからですが、今回は小生の諸事多端のせいなどもあって事前の情報が全然掴めず、発売後ようやく存在を知ったくらいで、しかも少し身辺が片付いた先日、漸く手に入れて一読した次第です。 

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by bokukoui | 2012-11-16 23:59 | 漫画 | Trackback | Comments(0)