東急田園都市線複々線化完成間近 高津駅周辺の状況など
で、その工事がいよいよ完成し、来る7月11日に開業するとの発表が、先日東急からありました(ということを新聞報道で知りました)。当初は6月開業と聞いていましたので、少し延びたようです。そこで久しぶりに、ちょいと寄り道して写真を撮ってきました。前回のレポートと照らし合わせつつご覧いただければ幸いです。
今回は高津駅だけでなく、前後の改良区間の様子も一部含めお伝えしようと思います。
なお、この工事の概要については、こちらの東急のサイトをご参照下さい。
では、二子新地駅から。
線路は敷かれ架線も張ってあり、工事はほぼ完成しています。このあたりの大井町線になる線路(複々線の内側二線)は、梶が谷駅に現在設けられている大井町線用の留置線が完成する前、一時留置線代わりに使われておりましたので、実際完成していたわけですが。
もうちょっと接近してみましょう。次の写真はクリックすると拡大表示します。
留置線としての使用が終わったので、線路上に仮設の車止めを設けています(赤い印の所)。車止めは、ベニヤで囲った中に土嚢らしきものを積んでその上にバラストを載せた構造のようで、簡単に設置も撤去もできるもののようです。
ところで、何やら黄色い自動車が線路上にいますね。どんな車輌なのでしょう。
この写真もクリックすると拡大表示します。
DMVといっていいのか分かりませんが、軌道上も移動可能な作業車輌のようです。高所作業などに使うものでしょうか。ところでこの車輌、踏切のないこの高架橋にどうやって持ち込んだんでしょうね。クレーン車で道路から持ち上げたのか、はたまた梶が谷方面から延々とここまでやってきたのか・・・?
追記:あとでこの車輌の別アングルの写真を撮れたので追加しておきます。下の写真はクリックすると拡大表示します。
二子新地の駅から反対側の高津側を見ると、こんな状況です。この写真もクリックすると拡大表示します。
線路はほぼ完全に出来ているようです(もしかすると、開業までに軌道上に防音用の砂利を散布するかも知れません)。一番手前の、旧線をそのまま生かした田園都市線の上り線が、軌道の構造が異なっているのが目を惹きます(一番奥に見える、田園都市線下り線も一部そうなっている)。また頭上に目を転ずれば、一時留置線として使われていたためか、写真中一番手前の架線柱までは大井町線になる中央の二線に架線が張られていますが、架線はそこから外に逸れ、手前から二番目の架線柱に、簡単に留められています。
二子新地はこの辺にして、高津駅の状況を。
この写真もクリックすると拡大表示します。
以前の記事にあった仮設ホームは影も形もなく、すっかり軌道が整備されています。架線は二子新地からまだ延びてきていませんが。ホームも上屋が出来て概ね完成しているようです。
実はこのホームの上屋、田園都市線が10両編成なのに対して5両分ちょっとくらいしか整備されておらず、小生は最初もっと長い上屋を今後建設するつもりなのかと思いました。が、どうもいまのところそのような様子はうかがえません。最近田園都市線では、宮崎台や江田など、上屋が短かった駅でも、ほぼすべての車輌をフォローできるよう上屋を増設する工事が行われておりましたが、その一方で新設同様に改造された高津駅がこの短さというのは、ちょっと変な気がします。
さて、ホーム周辺は完成したように見える高津駅、コンコースの方はどうでしょうか。
と、このエスカレーター周辺は綺麗になっている感じなのですが、しかし一歩引いて周囲を見ますと、
ちなみに、昨年6月の記事で紹介した↓この写真の場所は、
↑のような変化をしているようです(去年の階段が二つ並んでいたあたりが、現在工事中の囲いがされているのだろうと思います)。
駅の周辺を見てみましょう。
これは去年の記事を書いた時に廃止された仮改札口のあたりだと思うのですが、今はふさがれています。
旧仮改札口の近くに、公衆トイレが高架の下へ設けられていました。このトイレの入り口に、工事についての掲示があったので、以下に紹介。
ちなみに前回の記事に「渋谷方改札口は12月(註:2008年の)中に供用開始予定です」という掲示の写真がありますが、それらしいものはまだ出来ていませんでした。場所としてはかつての仮改札口よりも西側に出来るようです。
さて、高津駅についてはこんなところですが、ついでに溝の口周辺の工事の模様についても若干。
この駅間では、高津寄りはかなり完成しているものの、溝の口周辺はまだまだのようです。溝の口駅は2面4線に改良され、梶が谷寄りに引上線が設けられることになっていますが(東急のサイトの平面図参照)、数年前に完成して朝ラッシュ時に活用されている上り線側の2線に対し、下り線側は現在工事たけなわというところのようです。駅構内の様子を以下に挙げます。
最後に、溝の口駅の梶が谷寄りで行われている引上線の工事の模様を掲げます。
引上線のシーサスクロスが設置工事中
引上線の終端部(本線の合流の予定)附近
というわけで、先行して行われた溝の口駅構内工事を別にすれば、渋谷寄りほど工事が進んでいる感じの田園都市線複々線化・大井町線延伸工事ですが、いよいよ完成の日取りが示され、長年通学の傍ら工事を見てきた者としてもなにがしかの感慨があります。もっとも、大井町線が延伸するだけでは、溝の口~二子玉川の混雑を緩和する効果こそあれ、田園都市線(のかつての新玉川線区間である渋谷~二子玉川)の改善に資する効果は限定的かも知れません。ここはやはり、都営三田線直通を将来目標として・・・少子化だなんだで大手私鉄の多くが輸送人員減少の傾向にありますが、その最大の例外であろう田園都市線の改良は、これで終わらない、終わるべきではないかも知れません。あと東急建設を持たせるため・・・?
とまれ、無事に7月開業することを期待しております。
※追記:延長開業直前の6月の状況はこちらを、延伸開業初日の模様はこちらを、それぞれご参照下さい。
>無名さま
ありましたね、暫く前にそんな事件が。
特殊な業界だからまかり通ってしまったんでしょうが・・・
>憑かれた大学隠棲氏
最近の鉄道保線業界では、結構使ってるみたいですね。