鍋焼うどんの探求(1) キンレイの冷凍「鍋焼うどん」を食す
何故応募したかといえば、小生は元々鍋焼うどんが好きだったことはもちろんですが、それだけではありません。小生は「鍋焼うどんが『鍋焼うどん』と認識されるのにはいかなる要素(具)が必要なのか」なる疑問をかねてより抱いており、さてこそ冷凍食品業界での定番商品であるキンレイの冷凍鍋焼うどんは、鍋焼うどんの一つの「標準」を反映していたり、或いはデファクト・スタンダードの形成に寄与しているかも知れません(?)。こんな変な理由で応募した徒輩は他にはいないでしょうが、かつてこのような鍋焼うどん論(?)をものした者としては、「結局鍋焼うどんは何を入れれば鍋焼うどんなんだろう」という疑問は心のどこかにいつも眠っていたのでして。
閑話休題、サイトを見る限りではおよそ900名が応募したそうなので、100名募集ということは競争率9倍ということになります。で、小生にしては珍しく? 籤運良く、1月某日なにやら箱が拙宅に届きました。聞き覚えのないところからクール宅急便が届いたので、最初はびっくりしたものです。
頃合いを見て数日後、開けてみるとこんな感じです。
鍋焼うどんの蓋を開けてみます。
このまま火にかければよい、というのが特徴なので、指示通り最初弱火にして、その後強火で煮込みます。火をつけたはじめは、「キシキシ」という音が鍋から聞こえてきますが、これは凍っているだしが溶ける音でしょうか。
とまれ、あんまり煮ていると鍋が多少変形してきたので、ここらで完成とします。いただきます。
問題の具ですが、
・エビ(1匹)
・鶏肉(1片、甘く煮てある)
・椎茸(1つ、甘く煮てある)
・卵焼(1つ)
・かまぼこ(1片)
・油揚(細く切ったのが5片くらい)
・ほうれん草(そこそこ)
となっています。結構盛りだくさんというべきでしょう。煮てあるものはちょっと甘めかな、という気はしましたが、その辺は好みかとも思います。
卵焼を入れるというのは奇異な感もしますが、本来は生卵を入れるべきところ、技術的理由から卵焼で代用したのかも知れません。エビも、経費の点から? 天ぷらにはできなかったのかも。
で、総論ですが、だしや麺や具という個々の構成要素は、インスタントのうどんとしては相当に良くできているものと思います。しかし、「鍋焼うどん」としてこれらが一体になっている、一つの味にまとまっている、という印象はあまりなく、「熱々の五目うどん」というような感じもしたのが多少残念です。一緒に煮ることで、具からもだしが出て、全体の味がまとまるのだろうと思います。
他にこのエキサイトサンプルの感想を書かれた方の記事を拝見すると、加熱する時に生卵を落として一緒に煮ている方が散見されます。そうすれば、この点はある程度改善されるのかも知れませんね。
さて、このように文句をつけたからには、お前が思う「鍋焼うどん」はどんなものなのだ、と読者の方から文句の一つも出ようとは容易に想像されますので、これをきっかけに、鍋焼うどんについて少々探求してみたいと思います。まずは続きとして、小生が自作する、我が家伝来の鍋焼うどんについて一筆述べようと思います。
というわけで(2)に続く。