巖松堂閉店セール@神保町 附:『英国メイドの世界』記事など完成
それはそれとして、昨日付の記事の中で神保町のことを書き、また「積ん読」本の話を書いて、これこそ期間限定の極みの話題だったと思い出しましたので以下に一筆。
神保町の靖国通りに面した、昔からある(名前は戦前以来らしい)古書店・巖松堂が、今月21日限りで閉店するそうです。
しょっちゅう前を通った(中にはそれほど頻繁に入ったわけではありませんが・・・)ので、何とも寂しいことですが、そんなわけで閉店セール中です。
なんでもかんでも300円という、閉店でなければないようなセールです。同書店は文学・歴史・法律・経済と一通り揃っております。小生は先日大学の帰りにたまたま通って気がつき、翌日大きな鞄を携えて一通り漁ってきました。とはいえまだそれなりに残っているので、ご関心のある方はお別れがてらいかがでしょうか。尾崎愕堂全集全12巻が正札2万5000円でしたので、半額ならほぼ一冊1000円です>鮭缶大総統
それにしても、小生が神保町を知った頃からでも、少しづつ古くからあった店は減っているような気がします。東京の他の地域に比べれば変化は緩やかな方だと思いますが、時の流れとはいえ、ネットの発達で古書店経営は難しくなっているのでしょうか。
ちなみに、小生が買い込んだ本は以下の通りです。これが全部一冊300円でした。
ちなみに一番高かった買い物は、先日某古書店で買った『京都電灯株式会社五十年史』、1万5700円でした。ネットの「日本の古本屋」では、その某古書店が2万1000円で出品していたのに、現地ではざっと25%もお得でした(でも高いけど)。そういえば、昨日付の記事で名前を出した『倒錯の偶像』も、「日本の古本屋」で見つけてやはり神保町の小宮山書店に行ったら、ネットの価格より500円引いてあったっけ。
やはりネット時代といっても、現地に足を運ぶ意味はある、と考えておきましょう。
本について蛇足。
下から3冊目の、文字が小さくて読めない本は、三谷太一郎『大正デモクラシー論』です。これが箱入り300円ですからもう。一番でかい下の本は、『人事興信録』の昭和25年版です。住所と肩書きくらいしか載っていませんが、まあ300円なら良いかなあと。『大量生産の社会史』は前から気になっていた本で、安部悦生『大英帝国の産業覇権 イギリス鉄鋼企業興亡史』も前に見かけたことがありましたが、C・トニオロ『イタリア・ファシズム経済』はタイトルで即買いでした(笑)。
戦前の古い本としては、一番上の『日本案内記 中国・四国篇』は鉄道省が編纂したガイドブックですし、下から二番目の長谷川安兵衛『株式会社の諸問題』は戦前の会社制度を同時代に論じた昭和初期の本なので、参考用に買いました。上から三番目の谷孫六『孫六銭話』は、今でいうビジネス本とか自己啓発本(ちょっと旬が過ぎれば古本屋も100円均一で店の前のワゴンに並べてそうな本)みたいなものですが、戦前だけに本の作りは箱入りで立派です。
※以下私信:山田徹雄『ドイツ資本主義と空港』については、お持ちでなければお譲りします>東雲氏
と、いろいろ買いましたが、実際動ける時は用事に追われているので、読めるのはいつになるやら。あ、考えてみれば、先月19日発売の『月刊COMICリュウ』も、未だに読んでない・・・次の発売日が来てしまいそうですね。
近いうちにまた立ち寄ります。
流石にお持ちでしたか。それでは『国史大辞典』の揃いもありますので、これはどうでしょう。