鍋焼うどんの探求(17) 味のデパート コシバ@川崎
というわけで、川崎駅付近の味のデパート コシバにて、「なべやきうどん」(780円)を食しました。
今まで当企画で鍋焼うどんを食べに訪れたお店は、どこも蕎麦屋もしくはうどん屋でした。しかし今回は、店名にもあるとおり、専門の蕎麦屋・うどん屋ではなく、街の普通の「食堂」という感じのお店です。小生は「味のデパート」という、わかりやすくいえば「昭和レトロ」的(この表現は好きじゃないのですが)フレーズを掲げた看板がふと目に留まり、店のショーウィンドーの食品サンプルを眺めました。
入ってみれば、これまたふた昔前の内装、というか、学食みたいな味も素っ気もないテーブルに、パイプ椅子が並び、おばあさんが店番をしてます。しかし、これは大事なことなのですが、センスがふた昔前でも、内装そのものはとても綺麗なのです。特に床なんか、最近工事でもしたのかぴかぴかです。照明も蛍光灯が無闇と明るく、雰囲気はありませんが、しかし時代に取り残された食堂ではなく、どっこい現役で盛業中のお店のようでした。
上の写真のように、壁にいろいろメニューを貼りだしているのも昔ながらの食堂の雰囲気をかき立てますが、注目していただきたいのは、壁に貼られたメニューの紙がどれも綺麗で、文字も墨痕鮮やか、という感じであることです。これも盛業中の証左かと思います。
そして、豊富なメニューがどれも安めです。この鍋焼うどん探求企画でも、780円というのは最安値です。しかし安いのは他のメニューも同様で、たくさんあるメニューを眺めたところでは、どうも一番高いのはえび天ぷら定食1100円、のようでした。どうもこれ以外、4桁のメニューは無いようです。こうなると、素っ気ない内装も余計なコストをかけない営業努力、と好評価に変わります。
さて、肝腎の鍋焼うどんについて検討してみます。具は以下の通り。
・えび天
・卵(普通の落とし卵、黄身とろとろの固さ)
・かまぼこ
・なると
・麩
・鶏肉(2片)
・椎茸(半分)
・さやいんげん(2片)
・長ネギ(2片)
・薬味のネギ(別添)
具はおおむね蕎麦屋のそれと変わりないものといえそうです。彩りのさやいんげんがやや特徴といえるでしょうか。個人的には鶏肉の入っているのが好みなので、これはいい感じです。だしは濃いめで、しっかりした味でした。それもまた食堂の雰囲気に相応しいといえましょうか。麺は太めで、柔らに煮てありました。コストパフォーマンスまで考えれば、全体としてなかなかです。
というわけで、初めての「蕎麦屋以外の鍋焼うどん」探訪でした。今後も蕎麦屋に限らず見ていきたいと思います。
余談ですが、「蕎麦屋以外の鍋焼うどん」の裏返しとして、「蕎麦屋のラーメン」という探求も、いつかやってみたいと思っているのですが、小生は鍋焼うどんで手一杯です(笑)。どなたかブログのネタにどうですか?
最後に、店の外観と場所を掲げておきます。看板のセンスも「昭和」ですね。