鍋焼うどんの探求(29) 湯島 日の出@湯島
そんな中にある「湯島 日の出」で、なべ焼きうどん(1000円)をいただきます。

お店は5階建てのビルの1階にあります。40席くらいあったでしょうか。行ったのは夕方で、夕食には早いくらいの時間でしたが、お客さんは他にもちらほらいました。何故か女子中学生二人連れが、隅っこの席に慣れた様子で陣取っていましたが、暫くして母親らしき人々がやってきていました。そういう使われ方もあるのかと印象に残っています。
それはともかくとして、お品書きを検討しますと、まずここはオーソドックスな蕎麦屋さんといった感じです。もりかけ500円に始まり、天ぷらそば・天もり800円、天ざる1000円と安めのお値段で、なべ焼きは天ざる・みそ煮込みうどん・磯おろし(?)と並んで1000円でした。ちなみに最高値メニューは「肉どうふライス」1200円でした。ちょっと類例が今までにないですね。
それでは、鍋焼うどんの具の検討に参りましょう。
・えび天(あまり煮てない)
・卵(固めに煮てある)
・かまぼこ×3
・なると×4
・伊達巻×2
・豚肉×3
・麩×2
・こんにゃく(飾り切り)
・舞茸
・長ネギ(けっこういっぱい)
・わかめ(けっこういっぱい)
・薬味の小口ネギ(別添)
とまあ、種類も多ければ分量も多い、盛りだくさんな陣容です。かまぼこ3枚になると4枚とは大盤振る舞いです(もっともなるとのうち2枚はぴったりくっついたままで、もしかすると3枚のところをうっかり4枚入れてしまったのかも知れませんが)。伊達巻が入っていたこともありましたが、2枚もというのはないですね。おまけに定番の麩も2枚入りです。
個人的な好みとして嬉しかったのは、やはり豚肉ですね。結構大きな切り身が3つも入ってました。肉の脂が加わることで、全体としての一体感も増します。その他珍しいものは、やはりこんにゃくでしょう。これは初顔です。椎茸は定番だしえのきもあったけど、舞茸も珍しかったような。わかめも長ネギもけっこういっぱい入っていた印象があります。
麺はかなり細めで、鍋焼うどんにしては固めでした。だしは意外と、といっては失礼ですが、薄味で上品な味わいでした。かすかに酸味を感じたような気がして、梅干でも入っているのかと(七味唐辛子が普及する19世紀以前は、うどんの薬味には梅干と胡椒を用いた。今でも使う店がある)思いましたが、別段そういうわけでもないようです。
なんといってもこのお店の特徴は、具も麺も量が多いことです。具の多さは既に述べた通りですが、麺も分量が多くて、実に食べ応えがありました。それでいて値段は1000円ですから、今まで食べ廻ってきた数々のなべ焼うどんの中でも、コストパフォーマンスではトップクラスであることは間違いないと思います。
このお店の情報を「食べログ」とか「ぐるなび」とかネット上で見ると、盛りが良いのは鍋焼に限ったことではないようです。それでいてお値段控えめで、まことに結構な街の蕎麦屋さんでした。そういえばこのお店の近所の肉屋さんでは、コロッケ一つ50円でしたっけ。正確な値段は忘れましたが、これも安かった記憶が。
最後に、お店の外見と場所を掲げておきます。
