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筆不精者の雑彙

bokukoui.exblog.jp

鉄道趣味を巡る最近のネット記事備忘

 当ブログは事実上、雑文集・ネタ写真帳となっておりますが、たまには本来の「ウェブログ」的な使い方も。
 ・・・ま、「そのうち記事にしようか」と思ってブックマークしておいても、いつになったら記事が書けるか分からないので、とりあえずメモにしておこうかというだけの記事です。



 引用紹介したい記事はいろいろありますが、まずは比較的最近のこの記事から。

 ・日本経済新聞サイト「鉄道が子どもの成長に必要な理由」
 電車を見下ろせる橋や線路近くの公園に行くと、必ずと言っていいほど見かけるのが親子連れの姿。子どもは鉄道が大好きだ。だけど寝てもさめても電車のことばかりの子どもたちに、「こんなに鉄道好きで大丈夫だろうか」と疑問や不安に思うパパ、ママも多いのではないだろうか。そんな問いに対して、「鉄道は知育に効果がある」ときっぱり答えてくれたのが、大阪総合保育大学大学院専任講師の弘田陽介氏だ。

 教育学の観点から『子どもはなぜ鉄道が好きなのか~鉄道好きの教育<鉄>学~』(冬弓舎)を著した弘田氏は、「子どもの遊びにおいて、鉄道ほど豊かな広がりを持つジャンルはほかにない」と指摘する。
(以下リンク先参照)
 うーん。これはただ単に、この弘田氏が鉄道好きなだけのような(苦笑)
 鉄道趣味が嵩じて日本近代史の院生になってしまったような小生は、まさに子供の頃に鉄道図鑑で地理や漢字を覚えたクチですが、だからといってそれを「教育によい」という観点で捉えるのには抵抗を感じます。小生自身、四半世紀の趣味歴がありますが、何で好きになったか、物心ついたときには既にそうだったので分かりません。でも分からないから追求していけるのであって、功利的理由で飛びつくのはちょっと淋しい気がします。
 だいたい子供が何を好きなのかは子供の勝手で、だからこそ面白いという面もあるんじゃないでしょうかね。親が鉄道はいいけどゲームはダメ、とか余計な口を挟まない方が、基本的にはいいんじゃないかと。鉄道は確かにいろいろとっかかりになるとは思いますが、別に他のものでも、関心を持てることがあればそれでいいと考えます。
 ちなみに、この記事への2ちゃんねるの反応をまとめたのが、以下のまとめサイト。

 ・かれっじライフハッキング
 いかにも2ちゃんらしいミスリーディングなタイトルで、レスの内容もあれですが、気持ちとしては分からなくもないところもあります。
 「アスペルガー」とか指摘しているのがありますが、小生も身辺と自身を省み、また実際に情緒障害児学級の担任をしておられた先生の話を聞き、関連する文献も瞥見した結論として、鉄道趣味者には有意に発達障害者が多いと考えています。それを以前は「ああいうのがいるから困る」的な捉え方をしがちであったのは認めざるを得ませんが、しかしこうも言えるのではないかと最近は思っています――発達障害という、ただでさえ生きづらい要素を持ってしまった人を、鉄道は多少とはいえ癒してくれる、偉大な存在なのだと。

 とはいえ、鉄道趣味に対して偏見を持ってしまっている人がいることも確かで、おまけにそれは洋の東西を問わないようです。以前ツイッター上でこんな発言を見かけました。
まも(栗原ED351可愛いよね)@Kojimamo
欧州の鉄ヲタに多い「トレインスポッター」はDQN扱いというか変態視されてるっていうのを何処かで見たなぁ。

 2012年6月2日 - 2:02
まも(栗原ED351可愛いよね)@Kojimamo
ふむ・・・。 http://bit.ly/L3VEAS  >英国では「トレインスポッター」と呼ばれ,筆記具を持ってプラットフォームや線路沿いに立っている(ところまではわかるが,みな一様にアノラックを着ていることになっているのはなぜだろうか)変人という扱いのようだ.(p.484)
 2012年6月2日 - 2:05
 「トレインスポッター」とは、駅などで来る列車を待ち受け、車番を記録するという鉄道趣味の一つで、英米では多いと聞きますが、日本ではそれほどメジャーではないかも知れません。
 ただ、トレインスポッターという言い方はしなくても、乗った列車の編成の車番を日々書き留めているという人は小生の知り合いにもいましたし、昔からやはり車番記録をする人はいました。そのような人が残した記録が、何十年も経ってから鉄道雑誌などで、「この時代のこの列車はこんな編成をしていた」という資料として取り上げられることもあり、模型でそれらしい編成を作りたい人なんかには重宝されます。
 思いつきですが、日本でトレインスポッターがメジャーにならないのは、日本の鉄道の主役が圧倒的に電車で、それも近年の電車には顕著な傾向ですが、電車が何両も固定編成で最初から製造され、滅多なことでは編成の中の車輌が入れ替わらないから、ということもあるのではないでしょうか。昔の蒸気機関車牽引客車列車では、けっこうその日ごとに客車が替わったり、お客が多いからと急遽増結なんかもしてたようです。電車も1両単位でこまめに繋ぎ替えることがよくあり、日々の変化を記録することに価値がありました。まして貨車は二度と同じ編成にならなかったでしょう。その辺が日本と英米の鉄道趣味の違いにも影響してるんじゃないかと。

 日本の鉄道技術が、英米独などからの導入に多くを拠っていたことは歴史的事実ですが、鉄道趣味でもそれは同様で、特にアメリカ、イギリスの影響は大きいんじゃないかと思います。日本の現存最古参の鉄道趣味誌『鉄道模型趣味』の昔の記事を見ると、アメリカの模型の規格や技法がかなりたくさん紹介されており、この分野でも技術導入があったんだな、と感心します。そして鉄道マニアの本質は、国は違えど通底したところがあるのだなあと。
 ・・・んが、こんな記事もあります。

 ・サーチナ「【仏国ブログ】日本の鉄道ファン、欧米にはない独特な世界」
  フランスの情報サイト「C4N」では、日本でどのように、鉄道が愛されているのかを紹介している。

  日本には、フランスの高速鉄道TGVに相当する存在の新幹線があり、鉄道技術が進んでいると紹介。その日本では、鉄道に高い興味を示す、電車オタクと呼ばれる人がおり、男性は鉄男、女性の場合は鉄子と呼ばれると説明。鉄道に関するグッズや写真から、鉄道に関するゲームソフトなどがあり、日本では鉄道が高い人気を誇っているとの印象を受けている。

(中略)
  筆者は、フランスで鉄道というと、休暇で利用する鉄道での荷物や子どもなどストレスを感じる状況や、通勤、または遅延が多いなど、否定的なイメージを抱く人も少なくないと述べている。これと比較して、日本での鉄道ファンが多いことは、独特だと感じている。

  欧米の人々とは異なる鉄道への思いが日本人にはあると筆者は考えているようだ。(編集担当:山下千名美・山口幸治)

 えええぇぇぇぇっっ!!?

 しかし常識的に考えて、フランスほどの鉄道国で、鉄道趣味が一定の発達を見ていない、ということの方が考えにくいです。あるいはフランスの鉄道は国家管理で、軍事施設の一環として、憲兵によって写真撮影などが厳しく規制されている・・・ということも一瞬考えましたが、日本の鉄道雑誌にTGVの写真も記事も普通に載っているので、これは違いますね。
 おそらくは、フランスの鉄道趣味者は、日本ほど公然と活動してはいないということなのでしょうね。そのあたりの文化的差違は、検討してみると面白いかも。
 ただいくら何でも、鉄道ファンが「欧米にない特殊な世界」というのは明らかな間違いです。フランスはともかく、アメリカやイギリスにはゴマンといるわけで・・・このようなまとめをした、サーチナの担当編集者の両氏には、遺憾の意を表せざるを得ません。そして結局、日本の鉄道趣味への理解もこんなもんだろう、という気もしてきますが、鉄道マニアが自国以外のことに関心を抱かないのは、島国の日英に限らず、隣国と線路がつながっている大陸のどこの国でも、同じことのようだとは、世界各国の鉄道事情に通暁し、英国では鉄道マニアで研究者の先生にも師事された大先生が、かつて述懐しておられたことでした。

 でまあ、2ちゃんのまとめにこんな記事もありまして。

 ・おうち速報「息子の友達の自由研究、これって犯罪じゃないの?」
その神経が分からん! part298
http://kohada.2ch.net/test/read.cgi/kankon/1344810453/

83 おさかなくわえた名無しさん :2012/08/15(水) 10:19:20.68 ID:bKI6+QwN
  息子の友達の自由研究が、初乗りしか払っていないのに、
  改札を出ない条件で、神田から群馬県まで行って秋葉原で降りるという、
  不正スレスレの裏技だった。
  一緒に母親も回っている。スレタイ。
 書き込み末尾の「スレタイ」とは、こんなことをする人の「その神経が分からん!」ということです。で、この書き込みをきっかけとした流れが上掲リンク先のまとめに掲載されていますが、この書き込みをした人物は断固として自分の主張を譲りません。
 鉄道趣味者の間では常識的なことですが、東京など大都市郊外の決められたエリア内では、途中下車せず、同じ駅や路線を2回通らず、初電から終電の間であれば、最短距離の運賃で計算してよい、というルールがあります。これを利用して、初乗りでどこまで長く乗れるか? というのは鉄道趣味界ではよく知られたテーマで、「大回り乗車」などといって実行する人も結構います。ウィキペディアの解説などをご参照下さい。
 これは確かに「裏技」ではありますが、ルール違反ではないのです。で、国鉄→JRが決めたルールの範囲内のため、決められた近郊区間のエリアが拡大されれば最大乗車距離も延長され、それまで二つの路線が交差していても連絡がなかった地点に駅ができると短縮されます(同じ駅を2回通らないルールに抵触するので。最近は横須賀線に武蔵小杉駅が設けられ、既存の南武線の駅と連絡したので、これでルートが変わった)。
 この最長大回り乗車コースを実行した人の話で、こんなのを読んだ覚えがあります。首都圏の大回り乗車の途中、浜川崎駅で南武線と鶴見線の乗り換えをするのですが、この両線は元々別な私鉄だったこともあり、貨物線はつながっているのですが、旅客駅は別々になっていて、乗り換える場合はいったん改札を出なければなりません。まあ用事で乗り換える人はほとんどいなさそうな所なのですが、大回り乗車ではここで不正乗車として止められるのでは? という懸念があります。しかし駅員に「大回り乗車で乗り換えたいのですが」と切符を見せたら、「ああ、そうですか」とあっさり通してくれたそうで、実践している人が結構いるのでしょうね。

 しかし、マニアには常識でも、一般の人にはなかなか浸透していないでしょうし、そもそも鉄道運賃の計算は駅員やマニアにとっても難しい規則だらけの世界なので、普通の人には理解できないのかも知れません。そして、いったん悪感情を抱いてしまった人は、鉄道マニアにいろいろ説明されても、納得させるのは難しいのでしょう。まあそっちの、個人的な相手への感情の方が背景にあるんじゃないかと、ついつい勘ぐってしまいますが・・・。
 小生なぞは、小学生の子供の地理勉強と称した遠足には、ちょうどいいんじゃない? と思います。電車の中なら涼しいし、ラッシュ以外なら危険性も低いし、エキナカで飲み食いすればJRも文句は言わないでしょう(笑)。

 ・本当にあったずうずうしい話(-д-)まとめ「こだまは家族のための新幹線。」
 ・ダンパ速報「こだまは家族のための新幹線」
(こちらは続きのレスも掲載)
(-д-)本当にあったずうずうしい話 第151話
http://kohada.2ch.net/test/read.cgi/kankon/1323384398/

695 :おさかなくわえた名無しさん :2012/01/04(水) 21:24:03.88 ID:6huO5aDI
  こだま内で大騒ぎしたお子さまを怒った人が、子供の親から
  「こだまは家族のための新幹線。静かなのに乗りたいならひかりかのぞみに乗ればいい」
  と言われ、言葉を失っていた
  私もその場にいて、子供の騒ぎ声にはうんざりしていたが、体調が最悪で席にぐったりしていた
  しかしあまりの親の言い草に、最悪の体調が怒りの原動力となり思わず怒鳴ってしまった
  「こっちだってしつけのなってない家族のいるのには乗りたかない!でも、この時間帯はこだましか
  私の降りる駅には止まらなかったの!こっちは具合が悪いのに子供騒がすな!例えこだまが家族
  専用であってもおたくのような家族の専用では絶対にない!!」
  そんなことを一息で言って気が遠くなった

  幸い隣の席の人が介抱してくれて何とか無事に目的地に着くことができた
  にしてもあの親の言葉にはびっくりした
  後で聞いたが、私は気絶したが拍手されたらしい
  子供の親はそれでもぶつぶつ言っていたらしいが・・
  すごい考えの人もいるものだ
 こんな一件よりは、親子で大回り乗車とかしている方が長閑でいいとは思いますが、しかしこういう記事を読んで「だからグリーン個室のある100系は良かったんだ。JR東海は画一化しすぎてるし、ビジネスチャンスを逃してもいる」とかぶつぶつ呟くのが鉄オタというものです。まあこういう家族は、高いグリーン個室なんかには乗らんでしょうが・・・。

 あれ、適当にリンク並べて済ませようと思ったら、なんか長文記事になっているし、ついでに話もとりとめもないですが、それもいつものこととてご寛恕下さい。こういうのこそツイッター向きなのかも知れませんが。
 なかなかアウトプットが順調にいかない状況が続いていますが、月が変わって季節もよくなったところで、もうちょっと何事も積極的にやっていきたいと思います。
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by bokukoui | 2012-10-01 23:59 | 鉄道(その他) | Comments(0)