鍋焼うどんの探求(38) 小松庵 向丘店@向丘(東大前)
というわけで、本郷からちょっと北に行った、南北線東大前駅そばにある小松庵 向丘店で、「鍋焼うどん」(1350円)をいただきます。

「小松庵」という名前のお店は、本郷の方にもありまして、この企画の第28回で訪問しております。
お店は小洒落たビルの一階にありますが、ちょっと変わった構造で微妙に入りにくい気もします。中は20席くらいで、席の過半は板の間に上がる形式ですが、入り口近くに8人つける大型テーブルがあって、そこだけは靴を履いたままで座れるようになっています。
お品書きを見ますと、セットものも含めてかなり種類が多いところは、以前行った本郷の小松庵と同じです。そば・うどんに加え、きしめん・にゅうめんに雑炊、夏にはそうめんやひやむぎなど、冬にはけんちんうどんやかきそばなどがあり、丼物と組み合わせた定食もいろいろあります。変わったものでは「みちのくそば」(山菜やなめこやとろろなどが入っているらしい)や「桂そば」(イクラ入りらしい)、「くじらうどん」などというのもあります。
価格設定はもり・かけ550円に始まり、「天ぷらそば」1250円(えび天1本)、「かき揚蕎麦」1550円(えびと小柱)、「天ざる」1800円、「天盛揃い」2500円、ご飯ものでは「天重」2150円が最高値とちょっと高級路線で、この辺も本郷の同名店と共通です。鍋焼の同類らしいメニューでは、10月~4月の冬のものとして、「かき鍋うどん」1550円、「蛤鍋うどん」1550円、「田舎鍋」1350円というのがあり、これも本郷の小松庵と同じようです。「鍋焼うどん」には「海老・えのき入り」と註記があり、「田舎鍋」にも「みそ仕立て」とあります。
それでは、鍋焼の具について見てみましょう。
・えび天(揚げ立てで衣パリパリ)
・卵(半熟くらい)
・かまぼこ(飾り切り×2枚)
・えのき茸(けっこういっぱい)
・椎茸(甘く煮てある)
・麩(三角形?)
・鶏肉(甘く煮てある×2)
・三つ葉
・長ネギ(けっこういっぱい)
・小松菜
・薬味のネギ(別添)
なかなか盛りだくさんで、レパートリーは本郷の方の同名店とはけっこう違っていますが、えのき茸がやはり共通した特徴でしょうか。天ぷらは熱々でなかなか良く、鶏肉も柔らかくいい感じに煮られています。香りづけに柚子の皮を細長く切ったのがいくつも散らされています。
麺はやや細めで、腰が結構あり、麺の歯触りもしっかりしています。小生はどちらかと言えば鍋焼うどんでは、柔らかく煮えて表面が少し煮溶けかかったようなのが好みですが、こちらの麺のように表面が締まっているものも、つるつるとした舌触りや喉越しがあって、乙なものです。つゆはあっさりとしていて、やや甘めに感じました。この辺も同名店と違ってますね。
全体として、麺や具それぞれのクオリティが高く、大変結構なものでした。小生の個人的好みである、全体が煮えた一体感のようなのはあまり感じませんが、個々の出来がいいのでやはりトータルでも立派なものになっていると思います。かなり外れた時間帯に行ったのに、入れ替わり立ち替わりお客さんが来ていたのも、その証左でありましょう。
これで、おそらく本郷の東大周辺と呼べるエリアの蕎麦屋さんはほぼ制覇したと思います。ですが、次のシーズンになるかも知れませんが、引き続きこの調査は気長に続けていく所存です。まあ、あまり反響がないどころか、たまに小生の友人から聞く意見では、「見ていると食欲が失せる」「うどんを食べる気がなくなる」などと言われている本企画ですが・・・。
最後にお店の外観と場所を掲げておきます。今回はお店の入っているビルの全景も。


その後半で貴兄のこれまでの調査結果について
集計を試みています。
よろしければご高覧下さい。
「協賛記事」読ませていただきました。大変なボリュームで感心するとともに、自分でもそのうちやろうと思っていたまとめを先を越されてしまい(苦笑)、悔しく思っております。
忘れられたような鍋焼うどん探究ですが、実は今シーズンも数件調査をしております。
それらの記事更新と合わせ、「協賛記事」に対応する記事を、暖かくなる前にものしたいと思います。
今後ともよろしくお願い申し上げます。