本と帯で遊ぶ・「カメダはどうだ」
そこで、昨日
ネタに詰まった日は、これやって埋めることにしようかな。
ところで。
上掲のネタに何の関連もなく表題に松本清張の名作の有名な一節など引用しましたのは、本日拙宅で親が拳闘の試合の中継など見ておりましたのを付き合って少し見ているうちに、些か思うところがあった次第故のことであります。
なにさま拳闘というのは実質の試合時間が短いものですから、それまで放映時間を埋めようと、TV局はこの番組の主役であるらしい日本人の兄弟のことを延々と放映します。世界チャンピオンのタイトル戦でもないのにえらい持ち上げようです。
ことに、父親の教育であるとか、指導によって彼ら兄弟が強くなったのだとTV出演者が称揚し、父子の絆がどうこうとか言うのが、勘繰り過ぎとは思いますけど、近代家族論に関心を持ち最近教育のことなど考えている身としてはいろいろ思ってしまうので。近代家族の解体傾向に対し、原理主義的復古政策に傾斜して対抗しようとする方々にはそのような意味で恰好の話題なのかもしれません。或いは近代家族以前の家族像にまで遡ろうというのかも。
ぼんやりと思った私見では、僅かばかりの知識でこのようなことを言うのも僭越ではありますが、しかし思わずにはいられなかったのは、かかる「家族の紐帯」が存在するとしたならば、それは近代家族以前の家族像に近い要素があるから、すなわち生産と消費が分離しておらず一体となったユニットとしての「家族」であるから、ではないのかということでした。それはそれで構いません。ただ、このことを政治的に(半ば無意識にでしょうが)利用する/取り込まれてしまう人々の存在を悲しむのみです。
相手の選手、やる気がどうもあまり感じられなかったんですよね・・・素人の思い過ごしだったらいいのですが。
こういう見方もあるようです。
http://oiradesu.blog7.fc2.com/blog-entry-1230.html
なるほど、やはりそんなところでしたか。みのもんたやキムタクが推しているという時点であやしいですよね。
そんな中、毎日新聞の記事で輪島氏が「亀田兄弟のおかげで若いボクサーの減少傾向が止まりつつある。試合は興行として成り立ち、高いカネをもらえるから外国人選手も来てくれる」とはっきり言っているのは、むしろ率直で好感が持てますな。
まあ、無理やり感動を製造して押し付けてくるのは勘弁して欲しいものです。