今日の東急デハ5001号の状況(71)
そしてもう一つ、ここ数年というか今年急に喧伝されるようになったイベントという感のあるハロウィンですが、ワールドカップ騒ぎ以来この手の群集騒動は渋谷でやるものと相場が決まったのか、渋谷では大変な盛り上がりというか騒ぎになっていたようです。その模様を伝えるこんなツイートをたまたま目にしまして。
【ツッコミオークション】
ロットNo.7
『渋谷スクランブル交差点』
こちら最初のツッコミは
「混み具合needsかよ」からスタートです。
※落札可能時間は本日23:59までです。 pic.twitter.com/Q7ZwY7YVkY
— 鶏あえず 西原 大樹 (@bokun_nishihara) 2015, 10月 31
あああああデハ5001が傷む・・・! https://t.co/KaJ4RWaoIS
— 墨東公安委員会 (@bokukoui) 2015, 11月 1
これでデハ5001がさらに傷つかないか、小生はそれが気になりました。そのような次第でこの日、小生は所用の合間を縫って渋谷の駅頭に立ち寄ったのでした。
正午ごろでしたが、やはり諸国の人々が大勢通り過ぎます。上の写真に掲げたように、昨年同様窓はNHKの宣伝関係でデコレーションされています。ただし、そのデザインは変わっているようです。
車体を側面から見るとこんな感じです。
それでは例によって、前から順番に見ていきましょう。
レプリカの行先表示板は、昨年の調査時には割れていましたが、今回は直っていました。これまでは、文字もプラスチックの切り張りで立体的だったのが、プラ板に文字を描くスタイルに簡略化されていますが、もともとレプリカなのでどうということはありません。正面窓のHゴムの下に大き目の傷がありますが、これは去年から変わっていないようです。
運転台扉の窓枠の下辺にある傷は、どうも去年より酷くなっているように見受けられます。手すりの剥がれ具合もそうですね。
ついで、入口とされている、運転台寄りのドア周辺を見てみましょう。
もともと傷みの激しいところでしたが、やはり少しづつ酷くなっているようです。
ついで、このドアの戸袋窓周辺を。ここらも窓枠の傷みが酷かったところです。
戸袋窓周辺にはいくつも大きな傷があります。ただ、昨年の画像と比べると、それほどはっきりと酷くなったとは見えません。
引き続いて窓周りを見ていきます。
前から2番目の側面窓です。ここの傷は以前から酷かったのですが、右手の大きな傷は去年とさほど変わってないようです。しかし錆の流れ出しはかなり悪化しており、左手の傷は大きくなっています。
ここら辺を一歩引いてみると、以下のような感じです。
赤で印をつけたあたりが、一枚前の写真で写した場所
遠目にも歪んでいるように見えます。
今度は、出口となっている車端部寄りのドア周りを見てみましょう。
ドア周りの傷の酷さは前からですが、傷がより車体の側面の方面まで延びているように見えます。
車端部のドアの戸袋周りに移ります。
この辺の傷はそれほど変わっていないのではないか、と思うのですが・・・。
で、その下のところを見てみますと。
デハ5001の車体を載せる台には、いくつもこういったライトがつけられていたのですが、すぐに壊れてしまっていました。正面を写した写真でもその様子は分かろうかと思います。で、ここのライトも前から壊れていたのですが、どういうわけかケースの枠?カバー?のようなものが今回は転がっていました。
次いで、車端部を見てみましょう。
最後に、地下への階段とに挟まれた裏手を覗き込むと、こうなっていました。
ちなみにこの裏手を、地下への階段のところから見ると、こんな感じです。
車内の様子も記録しておきます。昨年同様、NHKの番組宣伝やスタジオ案内などの展示と、観光案内ブースとが同居している状態です。NHKの展示内容は昨年と変わっていますが、この間ずっとNHKが展示し続けていたのか、秋になると毎年NHKということなのかは調べていません。これからはもうちょっとまめに見に来る必要があると反省させられました。ただ、記事にはしていませんが、立ち寄ったことはこの一年間でも何度かありまして、その際のうろ覚えではやはりだいたいNHK関係の展示だった気はします。渋谷の町の歴史や東急や5000系についての展示は、隅っこにアリバイのようにあるだけでした。
奥に座っているのは渋谷区関係の人(シルバー公社?)
一応は、広告媒体や観光案内所として「有効活用」されているというべきでしょうか。しかし、当初の計画とははるか隔たってしまいまして、このデハ5001を切り刻んでまですることだったのかと思わずにはいられません。観光案内所としては、渋谷は外国人観光客も多いので有意義といえばいえますが、このデハ5001は雨天閉鎖ですし、夜には閉まります。デハ5001の保全としては望ましいことですが、観光案内所の意義としては問題ありです。いわゆる「まちづくり」なる発想が、往々迷走してユーザーの志向と背馳してしまっている、そんな一つの例にも思えてきます。
ともあれ今後とも、時々は様子を見に来ようと思います。