鍋焼うどんの探求(41) そば処 寿美吉@高津団地(八千代市)

「並」でもでかいえび天がついて立派
ブログのトップにいつまでも写りの悪い写真を掲げておくのもなんなので、同工異曲ですが、更新を。
実はこの「鍋焼うどんの探究」企画、前回にも書いたように、ブログで中断していた3年間にお蔵入りしてしまったデータがいくつかありまして、写真データはパソコンに残っているのですが、肝心のメモが行方不明というありさま。そこで久しぶりに、以前巡ってお蔵入りした店を今度こそ…と思い立ちました。するとこの間に閉店している店も…。嗚呼。
ともあれ、再度巡礼シリーズ?として、まずはこちらから。
小生は数年前から、八千代市に時折仕事でいくことがありまして、その際に東葉高速の八千代緑が丘駅周辺のお店を何軒かまわりました。で、今回再訪したのが、八千代緑が丘から南へ少々歩いた高津団地の中にある、そば処 寿美吉です。
高津団地というのは結構古い公団の団地で、40年以上前にできたそうです。確かにそんな雰囲気です。当時は東葉高速もなく、京成までバスで出るしかなさそうで、通勤は大変だったかと思われます。ちなみにこの団地は自衛隊の習志野駐屯地のすぐ北ですが、自衛隊関係者の入居を当て込んで…ってことはないでしょうね。
そんな団地の真ん中には、あらかじめショッピングセンターのスペースが設けられ、商店街が作られていました。その中の一軒が今回のお店というわけです。
とはいえ団地建設から40年余り、新たな鉄道もできれば国道のバイパス…はまだ中途半端に工事中みたいですが、とにかく、八千代緑が丘駅前のでっかいイオンモール(映画館つき)や国道沿いの大規模スーパーなんかができて、この団地と共に生まれた商店街もシャッター街化しつつあるようです。まあ、仕事が終わってから行ったので時間が遅かった(といっても18時半くらいですが)ためもあるのでしょうが、中には一区画がシャッターの下りたまま耐震補強対策に転用されているらしい場所もあり、いささか寂しい感はぬぐえません。

ただ、そんな商店街でも、今回の蕎麦屋さんは割ときれいで営業中でした。そしてその並びの喫茶店は、外から覗いた限りでは、平日の日暮時というのに満員でした。高齢化した団地住民の溜り場、なんでしょうか?
夕食時にはまだ早かったせいか、蕎麦屋に他の客はいませんでした。店内は明るくそこそこの広さで、いろいろメニューが貼ってあります。季節ものでは「たらの白子天ぷらそば」(1100円)なんてのもありました。白子の揚げたのは、ビールなんかと一緒に食べるとなかなかうまいですね(やりすぎると痛風の恐怖が…)。
さっそく、なべ焼うどん(並)(1200円)を誂えます。ちなみに(上)だと1700円でした。もり・かけ600円、きつね650円、ざる700円、天ぷらそば(並)1100円(上)1600円、天せいろ(並)1200円(上)1700円といったところです。鍋焼と類似のメニューでは、みそ煮込みうどん950円、すき焼うどん1000円、雑煮うどん1000円があります。
お店は老夫婦が切り盛りしているようでした。他にお客がいなかったせいか、割とすぐ鍋焼の登場です。
それでは、本題の具のチェックをば。
・海老天(大きくて立派、揚げたて)
・かまぼこ×2
・麩×2
・たけのこ
・まいたけ
・油揚(甘く煮てある)
・卵焼(甘い)
・ほうれん草
・長ネギ
・別添の小口切りネギ
目を惹くのが立派な海老天で、揚げたての熱々でした。衣がでかいのかと思ってかぶりついたら、中身も立派。これで「並」なのですから、「上」だと天ぷらが盛り合わせ状態なのでしょうか?
卵が煮ているのではなく、卵焼なのがちょっと変わっていますが、これは他にも先例がありました。つまみで卵焼を用意してあるなら、それを転用するのが合理的なのでしょうか。また油揚は甘くて、きつね用の転用かと思われます。これはちょっと珍しいかな。
麺は細めですが、長くてしっかりしています。なかなか佳。つゆは写真でもお分かりいただけようかと思いますが、けっこう色が濃い目で、味も甘みを強く感じました。かえしの砂糖が利いた関東風、というところでしょうか。全体のボリュームもそれなりにあります。
全体としての一体感のような味わいはないですが、個々の具のクオリティは天ぷらはじめ高く、なかなかの品と思います。
さて、最後にひとつ注意点を。
この「寿美吉」の所在地について、ネットの代表的な情報源である「食べログ」の地図がなぜか間違っています(住所自体は正しいようですが)。Yahoo! もまた同様です。小生は数年前に巡った際、ネットの地図を信用してえらく迷う羽目になりました。西に200メートルくらいずれています。というわけで、以下に正確な場所を示しておきます。