鍋焼うどんの探求(43) 麹町 長寿庵@隼町(千代田区)

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麹町 長寿庵の「鍋焼きうどん(並)」1500円

 なんだか食べ物の話題ばかり続いている当ブログですが、さらに追い打ちをかけます(笑)。まあ、ひと月に三回も更新というのは数年ぶりの快挙で、これからぼちぼち種々の内容も増やしていこうと支度はしております。
 というわけで、以前訪ねたのにお蔵入りになっていた鍋焼うどんを再訪する企画の第三弾、場所は前回の「変わりゆく神保町~さらば「天丼いもや」「とんかついもや」そして」とそう遠くない、同じ千代田区内です。地下鉄の駅でいえば、半蔵門駅のすぐそばの、麹町 長寿庵を訪れます。



 ビルの立ち並ぶ半蔵門界隈で、長寿庵は小さな独立店舗を構えています。入ってみるとごくこじんまりとした店内で、4人掛けの卓が7つあるのですが、実際に全員座ったらさぞ狭苦しかろうと思います。しかし、訪れたのが昼食時の13時半ごろだったせいか、店員さんは何人もいました。といって先客は2人しかいなかったのですが、ちょうど出前のバイクが出るところで、店構え以上に商売をやっているのでしょう。
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 面白いのは、卓上に刻んだネギや山葵、大根おろしを入れた容器が常備されているところで、立ち食い蕎麦屋ではよくありますが、普通のお店ではあんまりない気がします。またネギや山葵はあっても、大根おろしというのはこれもそう見ないような。

 さっそく「鍋焼きうどん(並)」を誂えます。お値段は1500円となかなかですが、お品書きを見ると、もり600円にはじまり(かけはないようです)、きつね・たぬきが700円、天ぷら・天ざるが1400円、鍋焼うどんの(上)は1700円、親子丼が(並)900円(上)1200円、天丼(並)1400円(上)1700円という感じで、場所からすればまあそんなところでしょうか。天ぷらがけっこうするようです。

 かくて出てきたのが記事冒頭の写真の一品です。具を見てみると、

 ・えび天(揚げたてで熱々)
 ・卵(ほとんど生)
 ・卵焼
 ・かまぼこ(半月1枚、飾り切り2枚)
 ・ちくわ薄切り×2
 ・鶏肉
 ・麩×2
 ・結び昆布(薄味)
 ・椎茸(濃い味に煮てある)
 ・太ネギ×3
 ・三つ葉

 よくある薬味の別添えのネギは、前述のようにこのお店ではあらかじめ卓上に用意されています。もともと、三つ葉も入っていますが。
 さて、具はなかなかに個性的です。昆布が入っていたのはこれまであまり例がなく、また面白いことに椎茸は甘辛く煮てあったのに、昆布は持ち味を生かそうというのか薄目でした。
 卵が月見そば(このお店では800円)のように?ほとんど生状態なのも割と珍しいですが、さらに卵焼を添えるという、卵タネ二種類仕様です。これは先例がないわけではないですが、やはりそうしょっちゅうあるパターンではありません。練り物も蒲鉾に竹輪を重ねています。いろいろと盛りだくさんですね。
 うどんの麺は細目で、割としっかりしたテクスチャです。つゆは辛めで、あまりかえしの甘みを感じません。その辺もちょっと独特、という感じでしょうか。

 というわけで、一見普通の蕎麦屋に見えて、なかなか面白い一軒でした。考えてみれば、現代の半蔵門のような場所で、「普通の蕎麦屋」を続けているということが、むしろ普通でないのかもしれませんね。
 で、このお店のもう一つ普通でない……というかよく分からないのが店名です。小生は当初、通りがかって看板を見て、単に「長寿庵」だと思っていたのですが、よくある名前なので他と区別するのか、お品書きや暖簾をよく見ると、小さな字で前に麹町と添えてあります。住所は隼町で最寄駅は半蔵門なんですが、何か麹町にこだわりがあるのでしょうか?
 ついでに不思議なのが、このお店の「食べログ」は「長寿庵隼町」になっています。最初に登録した人が、区別のため勝手に住所を添えたのでしょうか……?


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麹町 長寿庵の「特製なべやき」の食品サンプル
現物とけっこう違っている気もするが、「特製」なので、「上」にするとあるいは?

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by bokukoui | 2018-03-28 20:38 | [特設]鍋焼うどん探求 | Trackback | Comments(2)

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Commented by つらね at 2018-03-29 16:16 x
以前、コメントさせていただいたつらねです。半蔵門は昔バイトしていたことがあり、懐かしく読ませていただきました(長寿庵は入ったことがあるようなないような…という感じなのですが)。最後の店名のところ、少し思ったのですが、町名としての麹町というより、かつての麹町区からとられたという可能性はありませんでしょうか。特に根拠があるわけではないのですが。
Commented by bokukoui at 2018-03-30 23:51
>つらね様
どうも、その節はお世話になりました。このたびもコメントありがとうございます。
その土地を知る方の心に触れることができて、筆者として嬉しく思います。

「麹町」は、確かに今では地下鉄の駅という感じですが、昔は広域地名でしたね。蕎麦屋の歴史が古ければありそうなご指摘です。
今でも千代田区の組織図を見ると、「環境まちづくり部」の下に「麹町地域まちづくり課」「神田地域まちづくり課」が並列しているので、案外地元では「麹町区」の意識が残っているのかもしれませんね。戦前の最高級住宅中としては、下町の神田とは違うんだぞ、という感じで。
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