ネットで目に付く「歴史修正主義」書籍の広告(ダイレクト出版)について
ここでいう歴史修正主義とは、欧州におけるホロコースト否定論者を代表とする、歴史――もっぱら近代の虐殺などの不祥事を「でっちあげ」と主張してなかったことにしたがる言説や活動のことです。昨年『否定と肯定』という映画が公開されて、一般にも多少は話題になった……というほどでもないでしょうか。
歴史学は史料を調査し、史料を読み解いた研究を積み重ねて体系づけられています。しかし歴史修正主義者は、史料を得て勝手に操作し、信憑性の低い史料を過大評価したり、史料の文意を捻じ曲げたり、都合の悪い史料を無視したり、先行研究を「ユダヤの陰謀」「共産主義の手先」などと難癖をつけて、自分にとって「心地よい」妄説を繰り広げます。これに「心地よさ」で賛同した徒輩が便乗して、互いに盛り上げ合って「自分たちは正しい」というつもりになるのです。こういったことについては、当ブログでも9年前に、今は亡き雑誌『諸君!』での、秦郁彦先生と西尾幹二氏の対談を材料に論じました。 これからもう10年近くも経ったわけですが、歴史修正主義をめぐる状況は悪化こそすれ、マシにはなっていません。ことに現政権は、日本で歴史修正主義(主に「南京事件はなかった!」「従軍慰安婦はただの売春婦だ!」「大東亜戦争はアジア解放の正義の戦争だ!」最近は「関東大震災の朝鮮人虐殺は正当なテロ対策だ!」など)的な言説を広める勢力と関係が深く、教科書などへの圧力は日に日に高まっている感を受けます。先のブログで述べたような、史料に基づいて確からしいことを積み上げていくよりも、自分が「正しい」と思うことはまず「正しい」と決めつける世界観が、今の日本――のみならず世界も――に蔓延していると感じざるを得ません。最近問題の公文書改竄事件も、その延長線上にあるのではないかと小生は考えていますが、それはまた別の機会に。
とまれ、かかる状況にあって、幸いにも若い学生の皆さんに教養の歴史を伝える機会に恵まれたのであれば、こういった歴史修正主義への問題意識を持ってもらうに如くはないと小生は思いました。そこで話の枕にしたのが、本記事のテーマである「『歴史修正主義』書籍の広告」なのです。
昨年の、さていつ頃だったかは記憶が定かではないのですが、ネットサーフィンをしていると、むやみとある本の広告が目につくようになったのです。それはコンテンツの性格も政治的志向もさまざまなサイトで目に付き、小生はある時から気になりだしました。しかし不思議なことに、歴史修正主義を支持する側からも批判する側からも、その本が取り上げられたことがほとんどないように思われるのです。櫻井よしこなり、百田尚樹なり、支持するにしても批判するにしても、ネット上では目に付く人々がいますが、そういう風には見かけないのです。一体これは何なんだろう、と小生は疑問を感じました。
まず、この本の名前を先に明かしておくと、藤井厳喜という人が書いた『太平洋戦争の大嘘』という本です。広告では「ハル・ノート」がどうこう、というのが数多く目についたのですが、まあつまり、「太平洋戦争はアメリカにはめられたのだ、日本は『悪くない』のだ」という、よくあるタイプの歴史修正主義というか「保守」「愛国」なもののようです。
こういう言い方をする人は往々、「歴史学者は戦争について『日本が悪い』とばかり言う、怪しからん!」と歴史学を排撃します。ですが、それはあまりに乱暴な見方で、今はそんな単純な見方はしません。日本側もアメリカ側も多様な立場があり、それらが交錯し、国内的にも国際的にも読み違えが重なって、結果的にこうなったといえます。むしろ「歴史学は『日本が悪い』というばかり」というのが、歴史学の蓄積を理解しない思い込みによる、現象の平板化といえます。
具体例として、以前ツイッターで述べたことですが、ハル・ノートと日米開戦について、三輪宗弘『太平洋戦争と石油』(日本経済評論社)の議論を読んでみたことがあります。 日米開戦をめぐっては、一番よくある陰謀論として、「ローズヴェルト大統領は真珠湾奇襲を知っていたけれど、日本が戦争を始めたという大義名分を得るために、わざと無視していたのだ」というのがあります。これについては、先に挙げた当ブログの旧記事で引用したように、秦郁彦先生が「アメリカでは何年かおきに、『ルーズベルト陰謀説』を主張する“リビジョニスト(修正主義者)”の本が出るんです。新進のもの書きが名を売るために、もっとも手っ取り早いテーマだからです」と、ばっさり切り捨てています。ハル・ノート陰謀論も、まあよくあるパターンであろうと思います。
で、いまいち新味のない、歴史修正主義的陰謀論の本の広告が、なんでこんなに目につくのか、小生は不思議に思い、まずは何はともあれ、このやたらと目につく広告を集めてみようと思い立ったのです。
ところがこれが大変で、30種類ぐらい見つけたところでキリのなさに精神がぐんにゃりして打ち止めにしましたが、まあだいぶ集めたので、少しは検討材料にはなろうかと思います。
それでは実物(のスクリーンショット)を見ていきましょう。
まず、この本の広告には、大きく分けて画像つきと文字のみのものとがあります。最初は、地味な文字のみのものを。
見てのとおり、夕刊紙『日刊ゲンダイ』のオンライン版のサイトで見つけました。これは記事本文の右側に、文字だけとはいえ大きく掲出されています。
同じゲンダイでも、別バージョンを。
これは記事のヘッダーのように掲げられている、細長い広告です。同じ紙面でもあっちこっちに出没しているわけですね。それにしても、基本的に「権力者を叩く」という方針で一貫しているゲンダイ、メディアが最近まですっかり安倍政権に丸め込まれていた我が国の現状では、けっこう路線を固守していることに感心していましたが(すっかり韓国・中国叩きの「ネトウヨ」化した『夕刊フジ』と比較して)、だからゲンダイは現政権と近い歴史修正主義には批判的だと思うのですが、広告の方はどういう仕組なのか、ちょくちょく見ました。
他には、ネットニュースのBuzzFeedでも見かけています。
地味な文字だけの広告はひとまずこれだけにして、よく目に付く画像つき広告を見てみましょう。
まずはこちらから。
これは「リテラ」という時論サイトから採ったものです。リテラは権力に対し批判的なスタンスを取るサイトで、まあ話半分くらいで聞いておいたほうがいいような記事も多いですが、歴史修正主義についてははっきり批判しています。にもかかわらずこの本が広告に載っているとは、何とも困ったネット広告の仕組です(広告にしたって、「リテラ」読む人はこの手の本を手に取る可能性は低いから、効果が薄いと思うんですけど・・・)
で、一見、太平洋戦争の日本軍機の写真を掲げて、太平洋戦争についての本であることをアピール・・・しているように見えるんですけど、どうも引っかかります。小生はそれほど軍用機マニアではないですが、この写真の飛行機に該当する日本海軍機が思い当たりません。97艦攻は引込脚だし、固定脚の99艦爆は風防がもっとコンパクトです。他に単葉単発固定脚の海軍機というと・・・あ、練習機の白菊の太い胴体が似てなくもないけど、でも白菊の脚にスパッツはついてないようです(機の任務からしてもいらなさそうですね)。念のため調べたら、二式陸上中間練習機というのが単発単葉固定脚でありましたが、これも胴体がもっとスマートですし、エンジン回りも違います。
考えてみると、こんなもっさりというかがっしりした雰囲気の飛行機、日本軍機らしくなくて、むしろアメリカンな・・・。
(アメリカの博物館プレーンズ・オブ・フェイム所蔵、墨東公安委員会撮影)
というわけで、これはおそらくアメリカで映画「トラ!トラ!トラ!」撮影時に製作された、BT-15練習機改造の99艦爆もどき、と思われます。脚がそっくりで、風防も同じようですし、小さい尾輪やエンジン周りも似ています。この飛行機を見た際のことは、このブログでかつて旅行記をアップしましたので、ご参照いただければ幸いです。それにしても、何気なく撮った写真がこんなところで役に立つとは・・・。
それにしても、「太平洋戦争はアメリカの陰謀だ!」という本の宣伝写真が、ホンモノの日本機ではなく、アメリカ製の映画撮影用レプリカというところに、皮肉にもこの本の性格が露呈しているようにも感じられるのです――ちょっと見れば分かる程度のニセモノである、という。
あ、余計ですが念のため一筆しておくと、映画のために同時代製の練習機を改造してレプリカをこしらえ、それを飛ばして映画を撮った関係者の努力については、小生も賛辞を惜しむものではありません。
この写真を使った広告は、他の媒体でも目にしました。一例を挙げましょう。
これは何と、天下の毎日新聞のサイトで見つけたものです。しかも、画像入りのバージョンのみならず、下には文字のみ広告もあるという念押しぶりです。
またリテラでも、他のパターンの広告がありました。
これはさすがに、かつての日本軍の写真と思われます。
この写真を使ったパターンの広告も、数多く見られました。今度は、日本では誰もが知っているといっていい著名サイト・食べログに掲載されていたものを。
さっきと同じ写真を使ったものですね。食べログでは他にも、このテンプレートで異なった写真を使ったものを見ました。
小生も食べログは折々使いますが、そんな時にこんな広告を目にしてしまうと、食べる前から飯がまずくなる思いです。しかし、食べログでも少なからぬバリエーションが展開されていたわけでして。
一方、新聞だの食べログだのといった大手サイトに限らず、マイナーな(という言い方が適切かは難しいですが)サイトにも、この本の広告はこまめに顔を出しています。小生も、何かで検索した際だったか、毒にも薬にもならないような食べ物関係の内容の薄い情報サイトにたどり着いたときにも、この本の広告を目にしたのでした。それは大き目の画像と、大きな文字とで構成されたもので、他ではあまり見た覚えのないパターンでした。しかも時間が経つと、文字がスクロールして変わり、三種類の言葉を表示するという凝ったものでした。以下に一例を挙げましょう。
とまあ、三段活用(?)しているわけです。この写真は真珠湾の奇襲後ですが、何度もリロードしてバージョンを集めたら、今までに挙げた99艦爆もどきだとか、小旗の日の丸だけ赤い日本軍のだとか、海中の97艦攻?の残骸だとかの写真を使ったものもありました。その他、これまでに挙げていないのですと、以下のような事例が集まりました。
さらに折れそうになる気力を掘り起こしながらリロードを繰り返すと、何と写真ではなくイラストを使ったものが見つかりました。これは今のところ1パターンしか発見しておらず、なぜイラストなのかはよく分かりませんが、特異な例として以下に挙げておきます。
何だか微妙な出来のイラストですが、むしろ訴求力は大きいかもしれません。
ただ、この「三段活用」広告、どうも妙な印象があります。というのも、この広告をクリックすれば、確かに『太平洋戦争の大噓』のサイトに飛ぶのですが、だったら何で、三段活用の最後で「藤井厳喜『太平洋戦争の大嘘』」と、タイトルと著者をでかでかと掲示しないのでしょう? 何で出版社の名前やサイトのURLばかりが大書されるのでしょう?
考え出すと妙なことは他にも次々と思いつきます。そもそも、これだけネットに広告しまくっているようなのに、正直ネットで話題になっている印象はありません。ツイッターで検索してみましたが、著者による宣伝と、読者の賛辞が「ぽつぽつと」見つかる程度で、それらも大した数RTやFavされているわけでもないようです。広告が失敗しているのか? でもそれにしては結構長いこと見かけている気がします。
そもそも、この本のサイトが自体に、どうも奇妙な点があるのです。ちょっとスクリーンショットを挙げてみましょう。
「\1,980のところ送料だけでどうぞ!」です。173ページの本といいますから、それほど厚くはないにしても、送料だけで配るというのは気前のいい話です。しかも、そんな送料のみの配布の本のために、ネット上に大量の広告をばら撒いているのです。一体どういう成算あっての活動なのでしょう?
著者の藤井厳喜氏が、自分の主張を広く知らしめたいと、身銭を切って政治活動として行っているのでしょうか? でもだったら、いっそ無料でデータを公開するなり配布するなりした方が、安価でかつ主張を知らせる効果も大きいように思われます。出版社が一枚かんでいるのは何のためなのでしょうか?
そこで問題のダイレクト出版のサイトを覗いてみると、どうもビジネス書をもっぱら出している出版社のようです。歴史修正主義本や中韓ヘイト本とかを出している、という商法ではないようです。どころか、ダイレクト出版の既刊を見ても、『太平洋戦争の大噓』は掲載されていないのです。あれれ? でも同書のサイトのヘッダーには、上掲画像のように確かに「DIRECT」の文字が入っています。
該書サイトのトップページはなるほど、藤井氏個人の商売のサイトのようですが、下の方に「Copyright © Direct Publishing,inc All Rights Reserved.」との文言が入っています。ダイレクト出版は、会社全体としてはウェブのマーケティングとかをやっているので、その関係なのでしょうか。にしても、よく分からない関係です。
と、いろいろリンクをたどっていくうちに、ダイレクト出版のフェイスブックにたどり着きました。そこの口コミを見て、鈍い小生にも、やっとこの事業のからくりが見えてきました。まず、フェイスブックのスクリーンショットを挙げましょう。
ダイレクト出版は、書店に本を置かずに「ダイレクト」に読者に届ける、というビジネスモデルだそうです。なるほど出版不況対策の一案なのでしょうが、それは早い話が、「カモ」と見た読者を囲い込み、書店の店頭やネット書店のサイトで他の会社の本に目移りさせず、自社の本を独占的に売りつけるという商法というわけです。いやはや。
同社はサイトで、
ほとんどの人は本を買うときに、その本がどこの出版社のものなのか、あまり気にすることはないでしょう。などと書いていますが、本好きの目からすれば笑止です。本好きであれば、出版社やレーベルがしばしば決定的な判断基準となることは周知でしょう。こういう宣伝文句が通じるということ自体、本の良し悪しを見極められない読者を囲い込み、ブロイラーとして飼われている読者を「自分は書店に並ばない“特別な”本を読んでいるのだ」と自己満足させる、碌でもない商法といえます。まあ、フェイスブックの不評を見る限り、結構バレているようではありますが・・・。
でも私たちの本を買ってくれた人の多くは「ダイレクト出版から買った」「自分はダイレクト出版の顧客だ」と言ってくれます。
そういえばこれは、「教科書に載っていない真実だ!」と称して、歴史修正主義の本を売りつける商法と、どこか似通っているようにも思えます。
以上の話を総括して小生が感じたことは、「ビジネス本」を売りつける読者、ありていに言えば「カモ」を集めるのに、歴史修正主義が有効と見られている、という実態が存在する、その危機です。
あしざまに書いてはしまいましたが、本を読んで仕事に生かしたい、という熱意自体は結構なことです。それが歴史修正主義に絡め取られる事態がある、ということは、歴史学(それも経済史や経営史と関係が深い分野)に関わる者として、深刻に受け止めなければなりません。そして憂慮すべきは、仕事のために情熱を燃やす、というメンタリティが、もしかすると学問的心理を追究しようというメンタリティよりも、歴史修正主義的な言説に親和性を持っているのではないか、ということです。しばしば財界人の歴史に関する言説を見るにつけ、そういった懸念を抱かざるを得ないのです。「仕事ができる」ということは、その人が「積み重ねられた知的な体系を理解し尊重できる」ということを全く意味しないのです。経営学や経営史が、こういった危険な連関を断つことに、何か貢献できないかとは思っているのですが……。
しかし当面は、冒頭に記したように、せめて小生の声が届く学生諸君にだけでも、歴史修正主義は危険だということを、折に触れて説いていく、身近なところから着実に、教育にも邁進していかねばと思っている今日この頃です。
最後に余談ですが、小生がなぜこんな本の広告にこだわったか、その理由となるスクリーンショットを掲げておきます。
こういう事態を避けるには、有料コースに切り替えるしかないのかなあ……うーん。
ただ、私にはそれほど目立って歴史修正主義の広告が目立って表示されません。
管理人さんから歴史修正主義の広告が目立つのは、リターゲティング広告というものだと思います。
一度そういった広告をクリックすると「このユーザーは歴史修正主義だ」とクッキーに記録され、他のサイトを訪問した時も追いかけるように表示されます。
>「歴史学は『日本が悪い』というばかり」というのが、
>歴史学の蓄積を理解しない思い込みによる、現象の平板化といえます。
と書かれているのですが、では、何故「歴史学は”日本が悪い”というばかり」という印象を持つ人が多いのかということについても、探ってみる必要があるのではないでしょうか?
成程そう言うカラクリだったのですね
かつてメイロマさんがキャリアポ○ノとよんで人生の無駄とした書籍を読む層と愛国ポ○ノを読むそうは
同じとする「ダイレクト出版」と言う出版社の分析なんだな
これはおそらく正しいだろう
このダイレクト出版という会社はつまりは自社の出版社の読者は馬鹿ばかりだとみなしてこういうマーケテイングをしているのだろう
映画用の九九艦爆とは脚の位置が違うので、広告のものはこの二号艦攻ではないでしょうか。
レプリカの写真でないからと言って広告の価値が上がるわけではないですが一応
写真の機体は二号艦攻とは風防や尾翼近辺の形状が異なりますし、九九レプリカとの一致点が多いですから。
「二号艦攻のレプリカ」として作っていたのなら、ある意味感心しますけど(笑)
お読みいただきありがとうございます。
連動する広告があるというのは知っていましたが、リターゲティング広告という言葉は寡聞にして知りませんでした。ご教示ありがとうございます。
旅行に行こうとしてホテルとか検索すると、連動することがよくありました。
連動とすれば、この広告をクリックして調べたのは、この記事を書こうと思った時が初めてですので、それ以前の閲覧履歴ということになります。何で引っかかったのやら・・・。
同じハンドルネームのコメントが続いていますが、IPから判断して1日17時10分から19時14分までの投稿者は同一の方と思われますので、まとめて返信します。
はっきり申し上げますが、貴殿のような冷静中立ぶった言説こそ、今の日本を腐らせている主要因であります。
「否定的に見るばかりでなく」といいますが、歴史修正主義は妄想を現実に押し付けようとする詐術に他ならず、何ら肯定すべき点はありません。
そこを、「賛成であれ反対であれ」「キモイ」などと称するのは、糞味噌の区別もつかぬ愚かさの露呈に過ぎません。
かかる過てる相対主義は、実は物事の価値を判断する基準を自分の中に形成しえず、ただ世の中で「流行っていそう」「偉そう」なものに流される、長いものに巻かれる事大主義でしかありません。
何を以て「正しい」と考えるのか、その基準を自分なりに、しかし普遍性を保って形成することが、知的な営為には必須です。
さもないと、インチキな商法に引っかかって怪しいビジネス本を売りつけられるのがオチなのです。
前の方と同じハンドルネームですが、20時15分投稿の方はIPが異なるので、別の方として返信します。
この広告を良く見たという声をお寄せいただきありがとうございます。
同様のご意見はツイッターでも少なからずいただいております。
ネット広告の仕組みは小生もよく知らないので、技術的なカラクリはより専門の方にお願いしたいところです。
ただ、相当の金をかけて展開していて、それを回収できると考えている、ということは、かなり確からしいと思われます。
コメントありがとうございます。
面白く思っていただけ、嬉しい限りです。
「愛国ポルノ」とか「キャリアポルノ」と同類の表現に、「感動ポルノ」なんてのもありますね。
当ブログでは以前、自己啓発キャリアポルノの世界にはまってしまった天ぷら屋のてんやわんやを大長編で(苦笑)記したことがあります。
https://bokukoui.exblog.jp/20989681/
こういったものが蔓延する一方で、先のコメントのような冷笑的態度が事大主義を招きかねない例も少なからず、何とも難しい世の中と思います。
まとめてで失礼します。
実は小生、この広告の飛行機の写真を一目見て、「あ、前にアメリカで見たレプリカじゃ?」と直感しました。
なので、まずレプリカとの共通点を先に調べて、これは同一と確信してから、記事を書くため他の機のデータを当ったという順番です。
念のため確認しましたが、脚の位置は広告写真とレプリカで同じように見えます(塗装が違うのでちょっとややこしいですが)。
練習機改造の日本軍機もどきは、テキサン改造とかもあるので、これと違うレプリカもあると思います。
97式2号とは、りゅうのすけさんご指摘のように風防などが異なりますし、尾輪の前にヒレがあるかないかという違いもあります。
やはりこれは、BT-15改造のレプリカで間違いないと確信しております。
しっかし,著名サイトのwebバナー広告って月額数百万するはずですが,カモを捕まえるビジネスモデルってそんな儲かるんですかね?
感じが悪いのは確かですが、しつこく追尾されると実際にCVする方も多く費用対効果も高いため、今ではごく一般的な手法です。
問題点としてはいわゆるフィルターバブルになり、自分の好みの広告に囲まれ、思想的な深みにどんどんハマる原因にもなり得る事です。
ダイレクト出版について私の知ってる限りですと、思想的にどうのこうのというのは一切なく、「儲かれば何でもやる出版社」、そしてゼニ儲けがとても上手い出版社です。
ご教示ありがとうございます。なるほど、うまいアプリがあるのですね。もっとも、何だかネット自体が広告で儲けたり広告ブロックで儲けたり、マッチポンプみたいな世界ですね…。
コメントありがとうございます。やはりそのようですね。もっとも、「歴史」でターゲッティングするのはいいにしても、それで歴史修正主義が引っかかってくる構造が、危ういものです。
広告費は相当かかっているはずです。で、ダイレクト出版は「月刊ビジネス選書」なる、毎月本を送りつける商法もしているようです。かつての円本のように、これで固定客を囲い込めれば、相当儲かるのかもしれませんね。
ご指摘ありがとうございます。その辺はまあ、ブログ作成者の面倒くさがりのなせる業で…。すみません。今後は画像次第で留意します。
たびたびありがとうございます。
ツイッターとかでも、自分好みの人ばかりフォローしてると深みにはまるといいますが、ネットは全体に、そういった陥穽に落ち込みやすいですね。「ネットで真実を見つけた!」というより、新聞を読んでいた方が何ぼかマシな事例が、あまりにも目につきます。
ダイレクト出版についてのご指摘、まったくその通りと小生も感じております。
歴史修正主義者の、またはありていに言ってネトウヨに訴求するビジネスの一端が垣間見えた気がします。
ダイレクト出版といえば関連会社に「経営科学出版」なるものがあり、ここが自称経済評論家「三橋貴明」の本を出しておりまして。彼が経済学を理解しているかどうかもそもそも怪しいですが、日本経済に関する怪しげな本をここから出していたりと、関連会社も似たり寄ったりで「カモ」となる層を引き寄せようとしているようですね。(ついでに言うと三橋は従軍慰安婦の存在や強制性の否定など歴史修正主義者も兼ねておりますし、藤井の本と読者層が被っていそうです。)私も手持ちのブラウザやスマホで藤井と三橋の広告が上下に並んでいるときがありましたが、頭抱えてしまいました。
にしても最近の、弁護士に対する大量の不当懲戒請求事案(「余命三年時事日記」とかいうブログによる扇動)などもありましたが、騙されやすいネトウヨ層がこれだけいるとなると、この手のビジネスもかなり儲かっているだなぁと思いますし、逆にこのあおりを受けて、真っ当な歴史書などが売れなくなって益々大変なことになりそうだ、と素人ながらも懸念しております。
つまりグーグルやヤフーがほとんど審査をしていない事の現れですね。
ググってみたら案の定歴史修正主義者のネトウヨが著者でしたと
それで送料だけで本送り付けてくるとか完全に情弱共の住所探しのためのある種詐欺のやり口じゃんと思って調べたらこのブログにたどり着きました
自分の思ってた疑問や日本会議や統一教会やらとずぶずぶの自民党に対して抱いてきた不信感は他の人達も同じように感じてるんじゃないでしょうか
歴史学者にも生まれた国や立場があって全ての歴史学者が思惑抜きに公正な研究をしていたなんて事はないんだから。
もちろん都合のいい歴史だけピックアップする右も左も同じくね。
批判してる人達って・・・
政権があるから倒したくなる。
この様な広告は、大抵の場合キーワードが設定されています。「日本」「歴史」「アメリカ」「政治」などのワードが設定されているようです。
歴史修正主義などについて調べるときは、GoogleやYahooに検索履歴が分析され、アカウントに結び付けられてその手の広告が出ることがないようにプライベートモード等にした方がいいかと思います。
ちなみにこの記事にもその広告が掲載されていました。
なんと新バージョンでした(笑)
マルチ商法ですよ
真珠湾基地は1950年の5月にサウスウエストに展開していた太平洋艦隊を日本の眼と鼻先にあるハワイの真珠湾に突然移してきて、しかも終戦後にまたアメリカ本土に戻してるんでしょ。
状況的にも大恐慌の最中でブロック経済で日本、ドイツ、イタリアだけが植民地も持っていなかったはず。
ルーズベルトは法律で大統領は二選までと決まっていたにも関わらず、戦争をやらないという公約で三選目。
しかも、ポーランド、フランスはドイツに占領されてイギリスはドイツと交戦中。当時のイギリスはアメリカに参戦を打診していた。
この状況は確かだろう。
それでどうして日本から仕掛ける必要があったんだよ。
普通に考えたら全て罠だろう。
例えば、稲作は中国から日本に渡来したと信じられてきましたが
近年における遺跡の研究で、日本から大陸に渡来したことが判明しています。
また、弥生人という面長の人間が弥生時代に渡来したと信じられてきましたが
2万年以上前にできた遺跡から、面長の人骨が発掘され
面長の弥生人が稲作技術を持って渡来したという仮説が覆されました。
縄文人と思われるD1b型のY遺伝子は、日本人の役6割から検出されました。
このように、歴史とは願望や妄想ではなく「科学」であり
エビデンスに基づいて研究していくものです。
ゆえにあなたのいう「歴史修正主義」という叫びは空しい。
ガリレオガリレイに天動説を押し付けた宗教家と同じです。
あなたは単に、自分が信じた世界が崩れるのが怖いだけ。
エビデンスがあるなら
「歴史修正主義者(笑)」たちにエビデンスを送り付けて
公開討論すればよいではないですか?
例えば、稲作は中国から日本に渡来したと信じられてきましたが
近年における遺跡の研究で、日本から大陸に渡来したことが判明しています。
また、弥生人という面長の人間が弥生時代に渡来したと信じられてきましたが
2万年以上前にできた遺跡から、面長の人骨が発掘され
面長の弥生人が稲作技術を持って渡来したという仮説が覆されました。
縄文人と思われるD1b型のY遺伝子は、日本人の役6割から検出されました。
このように、歴史とは願望や妄想ではなく「科学」であり
エビデンスに基づいて研究していくものです。
ゆえにあなたのいう「歴史修正主義」という叫びは空しい。
ガリレオガリレイに天動説を押し付けた宗教家と同じです。
あなたは単に、自分が信じた世界が崩れるのが怖いだけ。
エビデンスがあるなら
「歴史修正主義者(笑)」たちにエビデンスを送り付けて
公開討論すればよいではないですか?
まさか稲作起源説を主張するとは…
琉球で農耕を始めたのは12世紀以降
遺伝子の割合も間違ってる
考えないB層を騙して誘導するには
似非科学や歴史修正はもってこいなんだろうな
>ハプログループD1bと改訂され、
>さらに2019年6月には系統名称は
>ハプログループD1a2と改訂された。
>ハプログループD1a2(D-M55)は、日本列島で観察される。
>日本人の約32%~39%にみられ、
>沖縄や奄美大島では過半数を占める。
>アイヌの80%以上もこれに属する。
慰安婦像大賛成派。
文在寅支持。習近平支持。金正恩支持。
寄生虫のような特亜3国が大好きな日本人?
辻元清美の北朝鮮NO.2とのツーショット
通名やめよう。堂々と本名で!
福島瑞穂・土井たか子etc.,
鳩山は右翼という勢力。
北朝鮮の主体思想=チュチェ思想の本を
税金で購入しないように言ってください。
長年税金が北朝鮮に流れています。
その事をブログに載せた方が日本の為です。
寄生虫の仲間の寄生虫が日本政府に寄生している限り
日本は良くなることはないでしょう。残念です。
2004年シムミジャ祖母をはじめとする日本軍慰安婦被害者とする12人が「韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)とナヌムの家が日本軍慰安婦としておばあさん6人に大金をかけて、中国から輸入して利用した」と主張した事実が明らかになった。
芯おばあさんなどおばあさん12人が2004年、ソウル西部地裁に挺対協・ナヌムの家相手に出した「募金活動やデモ動員禁止仮処分」申込書によると、「被申請人挺対協が主導する水曜集会に参加する被害おばあさんは10人内外に過ぎない。中国から輸入してきた正体不明のおばあさんを動員して水曜集会を維持している」と書かれている。
申請書には、おばあさんの一部がメディア・デモの現場などに露出を拒否しナヌムの家から追い出されたという話も出ている...(略)
引用元ソース
中央日報韓国語版 2020.05.20 午前7:30
https://m.news.naver.com/read.nhn?mode=LSD&sid1=001&oid=025&aid=0003002111
どうしても主観は排除できませんよね。
>学者の研究成果を尊重することは重要だと思います。
指針、参考として尊重するだけにしておいたほうが良いですね。
今後、その成果が覆る可能性は否定できませんから。
「立場が変われば主観が変わる」歴史というのはそんなものでしょうね。
ただ、私も最近の日本最高、Japanese最強的な流れは違和感を拭えませんが…
歴史を変えたいなら戦勝国になって塗り替えれば…そんな極論に行きついちゃいますねw
日本人の大半は反省なんてしてないですから。
日本なんかまともな国じゃないですよ。
アジアの中でも豊かでギリギリ独裁じゃないってだけで。
中身は自浄能力のない国なんですから。
罪は認めていかないと。
歴史修正主義といいますが、当方は騒ぐほどのものではないと考えます。
今、日本人の名誉ってそんなに辱められてますか?
ご貴殿のお住いの墨田区のとある知る人ぞ知るクラフトBEER BARで英国紳士と飲みましたが、反日の空気はなく、むしろこのようなことを蒸し返す空気ではなく気さくにお話してましたよ。
ということから考えると、これが真実とか事実とか思いつめず、ムーなどの情報の娯楽として俯瞰できるように成れば良いことだと考えます。
眉をひそめて「歴史修正主義ガー」と声を荒げると、どうでもいいことでも針小棒大になって、言ったもの勝ちとなるといえるので、気にしないで、鬱陶しいと思ったらバナーは無視する。これに限ります。
各サイトで表示される広告の内容は、サイト管理者の一定の方向性は与えられるものの、通常は閲覧者のGoogleアカウント、ブラウザの広告識別子等により広告管理会社が閲覧者のサイト閲覧傾向を診断し自動的に選定する物です。
つまり懐疑的ななスタンスをお持ちのbokukoui様がワールドフォーキャストについて調べれば調べるほど興味があると判断され、広告が表示されるようになります。
これが嫌なら広告識別子の提供を拒否するか、プライベートブラウズモードを使う必要があります。逆に言えば、これらの手段を使わねば広告の表示頻度など調べるべくもありません。
私はWFや藤井さん、歴史修正主義に対して肯定も否定もしませんが、上記の仕組みを理解された上で再度投稿を見なおされることをお勧めします。
どこの研究だよ(笑)研究すりゃそれが正解かよ(笑)
>秦郁彦先生が「アメリカでは何年かおきに、『ルーズベルト陰謀説』を主張する“リビジョニスト(修正主義者)”の本が出るんです。新進のもの書きが名を売るために、もっとも手っ取り早いテーマだからです」と、ばっさり切り捨てています。
正にこれ。
普通に考えれば歴史修正主義者もサイト主様も結局同じ。
それと、理系も文系も論文はトンデモ主張が繰り返されているもの。
小生は法学であったが、0と1のハッキリした物が無い文系の場合、
結果として外野の憶測が確定的事実として決定してしまう事がある。
刑事事件で被告は「悪意はなかった」と事実主張しても、検事の考察を基に
判事には「被告は悪意を持ち、用意周到に犯罪に及んだ」と現場に居たわけでも無い者が
確定判決を下し、それが官報に、そして公文書として「被告は悪意を以て、事件を成したる」と残る。
これが歴史でも同じであるが故に、同著書やサイト運営主のような
煽り文言でアドセンス収益や著書の販売を行っているので質が悪い。
そもそも多数ある学説の歴史を肯定する人も否定する人も
結局本質等どうでも良いのだろうと感じ得ると同時に、そういった物で稼げる現代は厄介である。
コメントの面々を見ても、ちっとも中立等いるわけもなく
誰かの意見を「これぞ真実」と思う者や「とんでもない」と言う者に溢れている。
間が抜けているとしか言いようがない。
こういった主張を見る度に草が生える。
自分の考えも無く、ただスコンと刹那的に入ってきた主張に
乗っかって自分が賢くなった、頭が良いと思いたいのであろう…。
かつてゼミで私が感じていた爽快感であるが、後にそれが恥ずかしいと思ったわけであるが
コメントを寄せている方の中にも恐らく暫くして「なぜこの主張に熱く乗っかったのだろう。匿名で良かった」
と思う人も居るだろう…。
中立等この世に存在等しない。
寧ろ文理関係なく人類は対立によって成長している。
中立等と言う存在は主張する者の養分でしかない。
小生は「送料のみ」というのは見た事がありませんが、
仮に12万分も発送しているようならば送料は550円もしません。
というのも当方は通信販売を営んでおります。
書籍専用の特約ゆうメールであれば、書籍の発送など全国一律150円程度でしょう。
宅配便でも「A5判サイズ程度の書籍だけ」で契約すれば本州、九州、四国充てに350円程度でしょうね。
仮に特約ゆうメールで送っているのであれば400円の儲けですから
結局googleアドセンス費用を払っても儲かる算段なのです。
恐らくは1クリック20-30円程度で契約しているでしょう。よほど大量クリックされなければ黒字です。
(ちなみに同一ユーザーの連打クリックはカウントされませんので
苛立ちを持って頑張ってクリックしても2-3カウント程度までしか課金されません)
あくまでも製本コスト無視ですが…。
あー、そうか私もやけになってしまえば
煽って出版やアドセンスで稼げば良いのか…。
ネット黎明期にとある中国のロボットが、ある大学生のサイトで
掲載されてネット上で流行り、当時大学生だった私は、そのグッズを買って
冷静な御仁達に「まんまと大学生とその取り巻きの養分になったんだな」
と冷笑されたものですが、いつの世も変わらぬのだなぁ…。と思うばかりです。
私もこれらの広告をよく見ることがあり、きつい言葉で煽ってクリックさせようという気アリアリでウザイなと感じておりました。インターネットの雰囲気を悪くする害悪だと思います。
私にとってグロ画像を無理やり見せられているのと変わらないです。人の心の中のグロいものを無理やり見せられているような。
人を嫌な気持ちにさせるインターネット広告は、テレビ同様取り締まり可能にして欲しいです。
電子タバコの広告も、ウザイです。
自分達に都合が悪い情報や言動を敵視して排除する、事実、歴史上何度となく国家レベルであるいは民間レベルでそういうことがあったわけで(中道ぶって真実がどうのとうるさい彼らがなぜかそういう真実はちっとも広めようとしないところも、さもありなんですが)
「史料に基づいて確からしいことを積み上げていくよりも、自分が「正しい」と思うことはまず「正しい」と決めつける世界観」の持ち主達には、その「自分が正しいと思うこと」を科学的学術的に否定する歴史学(そりゃ否定されて当然だが)は「敵」なのでしょう、反知性主義とはよく言ったもので
そしてそういう連中には、公文書や議事録も、都合が割るければ「消すべし変えるべし」なのでしょう
その世界観を危険だと感じる「嗅覚」としての教養や人間性を磨くこともまた教育のめざすものなんですが、言われているように、いまや忌むべきことに教育への圧力というか侵食はかなり・・・
非難するなら、せめて読んでからにすべきではないですか?内容も読まず非難するなんて、雑すぎですね。
修正主義?
どこをどう修正したのか、読まなきゃ分からんのじゃないですか? 私は読んでないので、肯定も非難も出来ません。読んだのであれば、どんなヒドイ内容だったのか書いて欲しいです。
当然なんじゃないかな?間違いを修正出来ないのは
脳死状態にある人間か、修正されたら都合の悪い人達
でしょう。
後半の商売のやり方は面白いとは思いましたけど
500円やそこらで情報集めても何ら旨味は無いと思いますし、違和感を感じますね。むしろバックになんらかの存在が居て啓蒙活動をしたいんじゃないかと考えます。
「米でも唱えている人がいる」のは事実だとして、「日本人の主張とは違う」のは御存知なのでしょうか?
日本で広まっているルーズベルト陰謀論は、「ルーズベルトは真珠湾攻撃を知っていた→被害者は日本人」という主張です
他方米のルーズベルト陰謀論は「被害者は米市民」で、誰も「日本人は被害者」といってないんですよ
どうしてこういう齟齬が起きたかですが、米で広まっている「ルーズベルト陰謀論」を知った日本人の陰謀論者が日本に輸入
その際「日本で売れる」ように、内容を改変したのです(マスゴミは信用できませんw)
つまり同じルーズベルト陰謀論でも、内容はまったく違うってことなんです
ちなみに「操られたルーズベルト」(プレジデント社)は、オウムの機関誌「ヴァジラヤーナ・サッチャ」でも引用されています
さらに米の版元であるリバティ・ロビーは有色人種差別書を刊行する、ネオナチと関係がある(「ホロコーストはなかった」と主張したことで、生存者から際銀を起こされて敗訴)などの理由から、米政府から反社会的団体だと認定されています
この辺りをしっかり踏まえておかないと、「南京虐殺はあった」論者とは戦えません
個人的には「なかった」説を支持しますが、ルーズベルト陰謀論を信用している人たちとは共同戦線を築けないんですよ
あくまで「被害者は米市民」であって、「日本」ではないのです
米大統領は、米市民の生命と資産を守る責任はあっても、敵対している国家=日本を守る道理などありません(ひどい比喩ですと、大規模無差別殺人事件後に被害者側が警備体制の不備を指摘するのはまだしも、犯人側が口にするのどうかと)
つまりこの段階での歴史修正学に、南京もホロコーストも出てきていないのです
この修正学の主張に飛びついたのは、反ルーズベルトの強硬論者である共和党右派であり、米のネオナチ信者でした
「ルーズベルトは米市民を守らなかった(裏切った)→悪いのはルーズベルト」となり、「被害者はナチスドイツ」とすり替えたのです
以降修正主義という「母屋」を、この人たちが乗っ取っちゃったんですね(修正主義自体は悪くないのに、悪質な人たちが支持してしまった)
ここで「ホロコーストはなかった」と飛躍し、1995年のマルコ・ポーロ事件に発展したんですね
こうした米の(歪んだ)修正主義を、80年代に渡米した日本の陰謀論者=実名を挙げますと武田崇元(オカルト出版社八幡書店社長、元学生運動家)、馬野周二(技術者)、太田龍(評論家)といった人たちが買い漁り、日本語に翻訳しました
その際日本で売れるように「超訳」し、「被害者はナチス→被害者は日本」と再びすり替えたんですよ
もはや最初に唱えられた修正主義とは、似ても似つかないものになりました
「真珠湾は陰謀」なのだから、「南京大虐殺もなかった」という論理になったのです
それを聞いた左系の人たちが、「修正主義は危険」と叫び出したんですね
結局右も左も修正主義であり、真珠湾陰謀論の源流まで踏み込んでいないんですわ
また真珠湾、ホロコースト、南京はそれぞれ別個の問題であり、個別に考えるなのべきです(当方は「真珠湾攻撃でルーズベルトの陰謀ではない」、「ホロコーストはあった」、「南京はなかった」という立場ですが、なにか?)
ところが双方ともに、自説に都合の良い部分を強引に結びつけてるだけなんですね
90年12月にSF作家の荒巻義雄が「紺碧の艦隊1(アラビア数字は巻数)」(徳間)を発表してベストセラーになりました
ところが古くからのファンほど出来のひどさに立腹し、正誤表をつくって送付した人間まで居いたそうです
荒巻は新規ファンに媚びるため古いファンを斬り捨てたのですが。その際「4」で「本作品の基本仮説は歴史修正主義」と宣いました
「お前らの知らない、最新の学説を使ってんのやぞ」と脅したわけですな
そして95年1月17日、2つの大事件が起きました
阪神淡路大震災と雑誌マルコ・ポーロの「ホロコーストはなかった=歴史修正主義」の記事ですね
同年3月、外伝の「旭日の艦隊11」が刊行され、作中の世界では「突然神戸で地震が起きた(フィクションリの政府の復興対策は早かった)」とあったのに、自分が「歴史優勢主義は基本仮説」と述べたことには触れずじまいで
97年8月に両シリーズの謎本「落日の艦隊」(ベストブック)が刊行され、「同じ日に起きた阪神淡路は作品で使ったのに、歴史修正学に触れないのはおかしい」と指摘
そればかりか「紺碧4」で引用した「操られたルーズベルト」(プレジデント社)の米の版元は、ネオナチや人種差別主義者と極右団体であると暴露されました
「落日」を紀伊國屋札幌旧本店で手にした荒巻は店内に響き渡る悲鳴を上げたばかりか、その場で×禁、脱×までしたといいます
参考資料として使ったのはいいとして、信憑性をまったく確認していなかったようですね
結局荒巻は「紺碧」20巻、「新紺碧」8巻、「旭日」16巻、「新旭日」17巻…と述べ600万部刊行されましたが、読者はおろか、編集者や他の作家、軍事ライターなどから、一言も「おかしい」との声が上がらなかったとか
まず意外と賢くない人間が多いw
洞察力に欠ける作家、専門家ほど、(楽して稼げる)この種の小説に参入したがる
続いて「強い人間とは戦わない」というか、「責任を持って行動できる人間がいない」(こういう人たちほど「旧日本軍の人事システムの問題」をしたり顔で述べるw)
そして重要なのは、ブレーンが大物だったと
呉大和ミュージアム館長の戸高一成が変名を用いて、援助していたんですね
(戸高は自らも別の変名を用いたり、自分の弟子筋の作家たちをこの種の小説に参入させています)
本来ならば、専門家であるはずの戸高は、こうした「ひどい小説」の流行に歯止めをかける責任があるはずですが、平然と見逃しているのはおかしな話です
別項でも記しましたが、戸高という人間はかなり胡散臭い人物でw
一見まともな歴史家のようですが、79年に「迷宮」3号というオカルト雑誌に連載予告が掲載(同号で休刊となったため、連載されず)
続いてオカルト雑誌「ムー」82年12月号に「邪馬台国はエジプトだった」と寄稿
そして83年3月、85年5月、01年9月と八幡書店というオカルト出版社から、オカルト本を刊行しています
勘のいい人はお気づきでしょうが、迷宮の編集長、ムーの編集顧問、八幡書店の創業社長は武田洋一(崇元)という同じ人物です
さらに戸高は、自らが雇われ社長だった戦記専門出版社、今日の話題社の経営権を八幡書店に譲渡(現在2社の住所、ビル、階数は同一)
おまけに武田が「迷宮」の前に編集長を務めていた「地球ロマン」(絃映社)の愛読者が荒巻義雄
戸高の連載予告が載る前の「迷宮」に寄稿したのが、「紺碧、旭日」と同様のSF戦記を執筆した檜山義昭(いわゆる未練学派で、京大史学科院で指導教官とトラブる)
また83年に「ムー」の編集者だったO(存命なので伏せ字)は、学研が同様な小説を出した際の編集顧問
ついでに80年頃から八幡書店に出入りしていたのがオウムの麻原彰晃
85年に「ムー」に空中浮遊した写真を掲載した号の編集長がO
さらに荒巻が作中で引用した史料が悉く同じであるばかりか、読者と疑似国家を形成したところまでそっくりです(「紺碧1」ではクーデターを決行して日本の主導権を握るというのも、どこか暗示されています)
「いままで、歴史は何度も修正されてきた」というのは、誰も反駁できません
しかしだからといって、「歴史修正主義は正しい」ことにはならないんですね
かなり昔のアニメの、悪役たちのテーマ曲に「俺たちゃ天才、頭いいぞ」というフレーズがありました
冷静に読めば、おかしな文ですよね
「天才、頭がいい」は同義語で、反復されているんです
普通作詞家は「同義語の反復は、二重表現になるのでよくない」と教育を受けるものです、がこの作詞家はそのタブーを逆手にとって、わざと二重表現をしているのです
つまり同義語が反復されることで、悪役たちは頭の良さを強調しているようで、実は負の方向に強調されている=「悪役たちは、自分たちが思っているほど頭が良くない」ことを、視聴者に伝えてるんですね
実は、歴史修正主義も同じなんです
「いままで、歴史は何度も修正されてきた」のは事実ですが、修正してきたのは必ずしも歴史修正学者ではありません
歴史修正学者が毛嫌いしている、普通の歴史家たちが修正してきたのです
つまり右だろうが左だろうが、歴史家は「地道に証拠を集めることで、歴史を修正しようとしている」のです
その意味で、「歴史家は、全員修正主義的な要素を持っている」んです
先のアニメの歌の同義語の反復と同じで、「自分たちだけが、歴史を修正しようとしている=他の歴史家は、修正しようとしていない」と強調したいのです
ところが前述したように、「歴史家は、全員修正主義的な要素を持っている」ことは無視しています
「歴史修正主義者の修正だけが正しい、他の歴史家の修正は正しくない」など、ありえないんですね
歴史修正主義者はアニメの間抜けな悪役たちと同じで、正しさを強調しているようで、実は負の方向に強調されているのに気付いていません
要は簡単な話で、「歴史修正主義者は、普通の歴史家の土俵に上がれない=歴史家には勝てない」んです
「自分たちは土俵に上がれない」のに「自分たちは正しい」と言いたいから、「普通の歴史家の考えは間違えている」と相手を貶めるしかできないんですね
私も「南京虐殺はなかった、慰安婦は存在しない」には修正主義者に同調しますが、「ルーズベルトの陰謀」は「なかった」という立場にいます
今後新たな証拠が見つかれば「ルーズベルトの陰謀はあった」のを立証できるのかも知れませんが、その証明は歴史修正主義者たちには無理でしょうw
歴史家の土俵に立つことを否定している修正主義者は、歴史家をや一般人を納得させることはできないのです
本当に「陰謀があった」のを証明できるなら、歴史家と同じ土俵に立って、納得させられるってことですからね
「歴史修正主義を用いなくても、歴史の修正はできる」んですよ!
一度手にするとターゲットにされてしまうのは他の方のコメント通り。
本の内容はどれも浅く「ああそうですか」程度のもの。
焚書にしても「アジア歴史資料センター」にアクセスすれば原書で読むことが可能。
問題は集金方法。
2178円問題である。
「ダイレクト出版 2178円」でググれば正体がわかる。
西鋭夫 Follow the money