停電の日に仕事も停滞
そして腕はまだ上がりません。疲労が残るとはだいぶ年食ったな。
ところで停電といって思い出したのですが、戦前の日本に「帝国電灯」という電力会社がありました。もともとガスエンジンを利用した小規模な発電システムではじまり、小規模な電力会社が幾つも合併して出来た会社で、最盛期は日本で確か三番目くらいの大電力会社になりました。ところが、小会社が矢鱈とくっついて出来た会社だったため、営業地域がバラバラでスケールメリットを生かせず、合併の連続で財務内容が水増し状態になって、結局経営が行き詰まり、日本最大の電力会社であった東京電灯に吸収されてしまいます。東京電灯は吸収後、北海道やら京都やらの飛び地を各地方の電力会社に譲渡し、大整理をしました。つまりそれだけバラバラだったというわけで。
さて、現在の「東京電力」のことを「東電」と略しますね(戦前なら「東京電灯」ですが)。また、昔「帝国人絹」という会社がありましたが、この会社は略称を正式名称にして、今は「テイジン」になっています。
では、この理屈で「帝国電灯」を略称で呼ぶと・・・「帝電」、つまり「ていでん」になります(笑) そんな社名が祟ったから潰れた、というわけでもないだろうけど。「帝電」の略称は当時の経済誌などを見ていると出てくるので、実際そう呼んでいたようです。
ヨタはともかく、一応MaIDERiA出版局サイトの更新はしました、といっても同人誌の在庫情報を少し直した程度です。
コミケの詳細報告や同人誌の感想なども書きたいところですが、まだもう少し先になりそうです。すみません。大体同人誌でなくても買って読んでいない本の山が50冊の危険水域に達しつつあるというのに・・・やはりコミケは魔の空間ですな。
最後に、一応メイド系サイトのブログらしい当ブログに相応しそうな話題を一つ。
リアルなメイドさんを中国で雇ってみた
雇う方が面倒なところも多いのです。それはメイドの歴史をある程度知れば分かることですが。
ところで、これを読んで、使用人に遠慮がないのは社会主義的教育の悪影響だ! とか電波を飛ばす奴がいたらやだなあとか思いつつ、そもそも根本的に、「使用人」のいる「社会主義」とは何なのだと小一時間問い詰めたいところです。使用人なんて連中は剰余価値を生まないんだから(以下略)
教育の面倒さを考えると「引き継ぐ」というのは上策かと思われます。まあ、「口減らし」という言葉に象徴されるように、女中奉公というのは社会における所得の再分配機能みたいな面もあるのでしょう。だから日本のような社会には必要性や存在意義が少ないわけで。
それはともかく、機会があれば近いうちに書籍を返還したく(前からですみません)。
>ゆん様
「洗濯は電気洗濯機が二台ある。私はかような文明の利器をそれまでにいじくったことがない。これに汚れ物をぶちこんで粉石鹸をまきちらし、電機を通ずれば忽ちガッチャンガッチャンと廻りだし、アブクはカニが癲癇を起したごとく盛りあがる、飛沫はとびちるで、その勇ましきこと限りがない。私は感服していつも多大の時間を費やしたから、日本につくころにはシャツがあらかたボロボロになってしまった」(北杜夫『どくとるマンボウ航海記』1960)
きっと、中国の田舎から出てきた女中さんは洗濯機に感服するあまり、半世紀近く前のマンボウ氏同様多大な時間を費やしているのではないかと思います。