書物雑話
とまあ色々忙しかったので、体力的・時間的限界から行けなかったこのイベント。誠に残念。
これまで数度にわたって話題にのぼせてきた(1・2・3)青木栄一『鉄道忌避伝説の謎』、遂に3刷だとか。おめでとうございます。吉川弘文館のサイトでも大きく取り上げております。
ちなみに吉川弘文館のサイトにはなぜかgooのブログ検索がくっついていますが、そこをクリックしてみるとうちの書評は上から三番目でした。一番上はアクセス解析なので措くとして、二番目に来ているブログの方は
蒸気機関車から排出される煤が田畑に悪影響を与えるから云々という話は聞いたことがありますが、鉄道が忌避された理由はそういう実利的(たとえそれが根拠の無い想像であっても)な動機からではなく、まったく没交渉であった他地区へ直接つながる駅という存在、言い換えれば異界への入り口(岩泉駅なんて正に「異界への入り口」なロケーションだ)への拒否感からではないか?という説を長年信奉しているので、そこらへん含めてキッチリ反証しているのか?が気になる。実利的な動機を一つ一つ検証し潰しているんであれば、それは的外れなんで金と時間の無駄だわなぁ。と書かれていますが、道徳的な話題は触れられていないわけではないけれど重きを置かれていないので、この人にとっては「金と時間の無駄」かもしれませんね。もっとも誘致に積極的だったということが反証になるかもしれませんが。
鉄道の文化的役割は重要ですが、根本の経済的技術的要因をほっといてそっちばかり注目するのはどうかなと思います。それは原武史氏のような問題ある議論に繋がりかねないので。
・・・あ、原氏の書物の検証企画、2ヶ月前からほったらかしだ。どないしたもんかな。
鉄道と書物といえば、『負け犬の遠吠え』で著名な酒井順子氏の『女子と鉄道』を先日購入。そのうち読んだら感想でも書くことにします。
その前に積んである本の山を、ひいては部屋の清掃の続きを何とかしないと・・・って、これも一月前から持ち越していますね。でも掃除の前にバイトの仕事と某学会に送る原稿と某お役所の調査と・・・
課題を碌に片付けられずに2007年も2月。とほほ。