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筆不精者の雑彙

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お気楽アメリカ紀行(1)~オレンジエンパイア鉄道博物館への道

 先週のアメリカ旅行の顛末をなるべく簡単に、写真を取り混ぜて述べてみようと思います。
 それなりに回数を費やしそうな企画。

 (1)オレンジエンパイア鉄道博物館への道(この記事です)
 (2)オレンジエンパイア鉄道博物館・その1
 (3)オレンジエンパイア鉄道博物館・その2
 (4)パームスプリングスのロープウェイ
 (5)パットン将軍記念博物館
 (6)フェニックスからセドナを経て
 (7)フラッグスタッフからグランドキャニオンへ
 (8)プレーンズ・オブ・フェイム(アリゾナ分館)I
 (9)プレーンズ・オブ・フェイム(アリゾナ分館)II
 (10)フーヴァーダムを経てラスヴェガスへ
 (11)デス・ヴァレー国立公園
 (12)ヴェニス これが本当のネオ・ヴェネツィア

 この度はH氏のお誘いで割りと急遽、という感じでアメリカに行くことと相成りました。そもそもは氏が鉄研の同級生であるK氏とレンタカーでアメリカを廻ろうと計画しておられ、かかる経費を安くするためもう一人誘おう(人数が一人増えてもレンタカー代やホテル代はあまり増えないので、一人当たりの負担はかなり減る)ということで小生が参加させていただくことになった、そんな次第です。
 で、H氏は航空会社のマイルを貯めて自在に使いこなす海外旅行の練達者であり、K氏はK氏でバックパッカー歴を相当にお持ちの方で、要するに旅馴れた人二人にくっついていけばいいということで、この旅行記を「お気楽アメリカ紀行」と題した次第です。

 アメリカまで乗った飛行機は、格安航空券の都合で往復とも大韓航空でした。成田空港ではマイルを貯めているH氏の手引きにてノースウェスト系列のラウンジに入り込み、酒を飲みつつ出発を待ちます。塩味のプレッツェル(ブッシュ大統領が喉に詰らせた?類の菓子)がなかなか旨かったのですが、この旅行中出会ったアメリカ製の食品の中ではこれがもっとも旨いものだったのかもしれません。
 大韓航空のボーイング777にてロサンゼルスまで太平洋を横断します。機内は時差の調整のためにもなるべく寝て過ごします(日本を午後出発し、日本時間の深夜=現地の朝到着になるので)。
 最初に目にしたアメリカ大陸の土地は、サンフランシスコよりやや南方、おそらくモンテレー附近でした。山並みが茶色っぽく、乾燥した土地であることをうかがわせます。
 やがてロサンゼルスに近づくと、流石にアメリカ最大の郊外住宅地らしく、どこまでも続く家々が眼下に広がります。機内からその様子を観察しているうちに、飛行機は無事にロサンゼルスに着きました。
 最近のアメリカは入国審査が厳しく、指紋と写真をとられますが、前世紀末に台湾に行ったきりの小生のパスポートは特に入国審査官の関心を惹かなかったようで、すぐに解放されました。パスポートのページが足りなくなって補充ページをつけたほど世界を廻り、シリアなど中東諸国のスタンプが押してあったK氏は少し手間取ったようでしたが。

 頻繁に巡回しているレンタカー会社の送迎バスに乗り込みます。H氏が日本から手配してあった自動車はこちら。
お気楽アメリカ紀行(1)~オレンジエンパイア鉄道博物館への道_f0030574_22471356.jpg
 アメ車です。小生は自動車にはあまり詳しくないのですが、それなりに高級車であるらしいリンカーンでございます。車内は広く、排気量は4リッター以上ある由。手配したH氏曰く、トヨタのカムリなんぞは人気車種で費用などの問題があり、これにしたそうです。広いアメリカを廻るのには、大きなアメリカ車のよさを生かせる点で好判断であったと思います。結果的には燃費も結構悪くなかったし。ただ幅が広いので、運転時には多少気を使いました。あと前後も結構突き出しているので、駐車の際も要注意。

 さて、H氏もK氏も旅馴れた方で、アメリカにも過去何度も来ていたそうですが、お二人ともアメリカでの運転ははじめてだったようです。結局最初にハンドルを握るのは、アメリカでのドライブを楽しみにしていたK氏となり、いざ出発。
 最初の目的地は、小生が行きたいと思っていた、オレンジエンパイア鉄道博物館 Orange Empire Railway Museum です。この博物館は公共交通機関で行くには極めて不便で、結局ロサンゼルスから車で行くのが手っ取り早いようです。そこでH氏はレンタカーによる今回の旅行を発案され、ついでに自動車の方が廻るのに便利なグランドキャニオンなどの観光地を組み合わせて、今回の旅程を立てたとのこと。
 で、その博物館ですが、ロサンゼルス中心部から東に百キロ余り行った、ペリス Perris という街にあります。街の位置はこちらのGoogleマップ参照。
 Googleマップにはけしからんことにこの博物館が載っておりませんが、抜かりのないH氏はミシュランの北米道路地図を事前に用意しており、これを手がかりに博物館に向かいます。このミシュランの地図は、博物館や史跡の類をかなり数多く載せてくれており、のちのち大いに役立つことになります。

 さて、ちょっと検索してみた限りでは、この博物館に行った日本人の鉄道趣味者の方は少ないようなので(最初レポが見つからないと書いたのは誤報。失礼しました)、今後同博物館に行ってみたいという奇特な邦人の方のために、自動車でここに行く方法を以下に書いておきます。

1.州際高速道路215号でペリスに行く。街の近くでは右手に鉄道が併走しているので、脇見運転に注意。
2.ペリスで州際高速道路を降りると、そのまま道なりに行けばペリスの街に入る。(※北から来た場合)
3.そのうち青地に白字で"Railway Museum"と書かれた案内看板が出てくるので、それに従う。

 いい加減だなあ(笑)。でも、こういってはなんですが、ペリスの最大の名所が同博物館らしいので、これで充分です。

 ペリスに至るインターステートハイウェイは鉄道と平行しており、沿線は工場用地として開発されているらしく、ところどころに引込み線があったり、貨車やディーゼル機関車が停まっていたりして、否が応にも気分が高まります。走っていたのは確かバーリントンノーザンサンタフェ鉄道の機関車だったと思いますが、貨車は塗り替えをまめにしていないのか、合併前の名前のままのものが幾らも見つかりました。線路沿いの空地には看板が立っており、「工場用地販売中 引込線つき」みたいな意味のことが書いてあり、アメリカでの鉄道貨物輸送の重要さをうかがわせます。
 後部座席でそんなことを小生がお気楽にも観察してるうちに、州際高速道路を降りてペリスの街に入りました。引込線は相変わらず右手に見えていますが、ふと気がつくと線路に架線が張られています。都市の地下鉄や路面電車の類ならいざ知らず、今や電化路線なんてあろう筈もないアメリカの田舎町で架線、ということはこれは電車を所蔵するオレンジエンパイア鉄道博物館に至る引込線では? と博物館が近いことが察せられました。そして案内看板に従って無事到着。もっとも最初は自動車でどこに入れば良いのか分からず(自動車で入れそうな門が閉ざされていたため)ちょこっと迷いましたが、入口附近の広大な空地に車を停めておけば良いようです。
 この博物館は先述のようにGoogleマップには載っておりません(博物館に至る引込線も記載なし)が、航空写真で様子が分かるのでご紹介しておきます。地図に切替えれば厳密な位置も分かります。
お気楽アメリカ紀行(1)~オレンジエンパイア鉄道博物館への道_f0030574_1515858.jpg
 入口はこんな感じです。人の出入りに関しては改札の類もなく入場無料。
 で、いよいよ博物館に入るのですが、博物館紹介篇はそれなりに長くなりそうなので以下次回。
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by bokukoui | 2007-05-18 23:57 | 鉄道(その他) | Comments(0)