コミケのこと・鉄道趣味と博物館雑感など
とりあえず喫緊の告示として今週末の件。
先にお伝えしたとおり、MaIDERiA出版局は落選したので今回のコミケには参加致しません。但し在庫の委託を3日目(日曜日)の東ポ-48a「原辰徳前監督」にて行います。といっても置くのは『英国絵入諷刺雑誌『パンチ』メイドさん的画像コレクション 1891~1900【改訂版】』だけですが。在庫が幾らでもある、と思っていたら、数えたところ5,60冊程度まで減っていました。改訂版を出してから1年間、結構ご愛顧いただいたようで有難い限りです(売上ペースが改訂前の旧版時代と比べ落ちていない)。でももう増刷することは多分ないと思いますので、ご関心のある方は是非どうぞ。
なお小生は、今週末はどうしてもよんどころない家庭の事情で帰省せねばならず、会場にはおりませんので何卒ご諒承下さい。
今回のコミケは久しぶりにメカミリ分野、つまり鉄道趣味者や軍事マニアの連中の出展日が3日目に戻ったようですね。鉄道趣味はマンガ『鉄子の旅』成功とアニメ化のせいか最近妙に脚光を浴びることがあるようで、昨日もテレビ東京のWBSにてブームの背景を探るという企画で取り上げられていました。
一般論としては裾野が広がることは結構なことだと思いますが、といってWBSでビジネスとして云々と取り上げられると正直あまり嬉しい気分ではありません。そのニュースでは、昨今「オタク」ビジネスが脚光を浴びた結果、古くからある鉄道も表に出てきたみたいに纏めていました。なんだかなあ。
昨年閉館した交通博物館に代わって大宮にJR東日本が建設している鉄道博物館(10月開館予定)では、交通博物館より学芸員の人数が減らされたために、所蔵している文書史料類を図書室で公開することが難しくなっているそうです。元々交通博物館でも図書室は日曜日しか開いていませんでしたが、これは人手が足りなかったからだそうで、それが改善されるどころか逆方向になってしまったのは、やはりJR当局が交通博物館をテーマパーク的に利益を出そうとしていて、そういった「博物館」的機能に無頓着だからのようです。
なるほど鉄道趣味が「ビジネス」ならそうすることになるのでしょうが、博物館の機能はテーマパークとは異なると思います。短期的な利益を追いすぎると、かえって長期的には好ましくない結果を招くことになるのではないかと。日本の鉄道は、博物館で過去の業績を蓄積しておくだけの価値は世界的に見ても充分あると思うだけに。
まあJRにおねだりばかりしても埒が明かないのなら、鉄道博物館はそういったことに手を出さない、と割り切って所蔵文書は国立公文書館に寄せるという方法もあるかと思います。本音を言えばそうしてくれた方が嬉しいです。大宮は遠いし、電車代もかかるし(苦笑)。
※追記:鉄道博物館を開館前に見学した記事はこちら