2008年 07月 16日 ( 1 )

碓氷峠の鉄道文化財について思い出したこと

 前回の記事で、岩手・宮城内陸地震から一ヶ月ということで、この地震で亡くなった岸由一郎さんのことについてなど書きましたが、実は昨日、岸さんを偲ぶ会がありまして、小生も末席に連ねさせていただきました。改めて喪ったことの大きさを感じた一夜でした。
 いろいろと故人の業績に関係したお話をその場で伺ったのですが、一緒に仕事をしていた方々の無念の言葉はまだあまりに生々しく、このような場で書くことはまったくふさわしくありませんので、今は小生の心にとどめておくことにします。

 その代わり、といっては何ですが、最近世界遺産に落書した日本人観光客のことが世間を騒がせたこととも関係して、日本における遺跡と落書について。
 少し前のことですが、友人と一日出かけ、碓氷峠の信越本線廃線跡など見てきたときの写真です。
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碓氷峠の有名な煉瓦アーチ橋

 これは有名な橋なので、皆さんもご存知かと思います。
 で、この橋は観光地として整備され、横に道と階段があって橋に登れるようになっているのですが、その途中道が橋脚の横を通るところは・・・
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落書だらけの煉瓦の橋脚

 この写真はクリックすると拡大します。落書の状況が良く分かろうかと思います。 
 一枚目の写真の黒丸のところには、落書を戒めるこんな看板が立てられています。
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 しかし効果はどうなのでしょうか。
 落書といいつつ、実際にはこれは煉瓦を尖ったもので削ったり彫ったりしているため、消すことも出来ません。パテか何かで埋めることは出来るかもしれませんが、それは原状をかなり損なってしまうともいえます。壁で囲ってしまえば話は簡単ですが、このような構造物を身近に感じる機会を失ってしまいます。煉瓦は積み方や目地の工法なども見る点ですから、なるべく近くで、触ったりして観察できた方が望ましいんですよね(煉瓦の積み方の話とかはこのブログで前にやりましたな)。

 この近所(というほど近くも無いが)の富岡製糸場(ここも前に結構細かく見る機会がありました)は世界遺産登録を目指しており、その際関連する近代遺跡ということで、この信越線の煉瓦アーチ橋も入っているそうです。「世界遺産」になっても、いやここはなってませんけど(個人的には日本ローカル文化の平泉より、非西欧が西欧近代技術を取り入れて世界の産業に重きをなしたという点で、富岡の方が世界的普遍性を有すると思うのですが・・・)、観光地化するということはこのような問題を避けて通れないのでしょう。
 で、その対策は、・・・地道な教育しかないのでしょうか。でも通じない馬鹿者は一定数いるわけで・・・うーん。

(おまけ画像)
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by bokukoui | 2008-07-16 23:09 | 鉄道(歴史方面) | Trackback | Comments(7)