どなたかキャッシュあったらご提供いただけませんか?
とりあえず記憶に頼って書き直します。面倒だ・・・
本記事は 「極私的オタク論」の「その1」・「その2」で扱ったネコ・パブリッシングの話題をいまさら蒸し返そうというものです。
ネコ・パブリッシングが発行している鉄道雑誌は『Rail Magazine』といいます(他にも出してますが、これが一番有名)。
さて、その昔小生が鉄研の先輩と駄弁っていた時、鉄道の冗談ネタ同人誌を作ろう、という話になりました。それはファッション雑誌の煽り文句を鉄道雑誌に当てはめてパロディ化するというもので、早速ネタ出しを始めました。
ところが、ネタ出しをしているうちにはっとあることに気付いたのです。
「これって、『Rail Magazine』の煽り文句と一緒じゃん」
かくてこの企画はおじゃんになりました。
『Rail Magazine』の煽り文句の具体例については、特集の表題などならここの通販屋さんのが見やすいでしょうか。続きもあります。
「EF65にぞっこん!」とか「いま、「国鉄」が好き!」とか「国鉄王国「山陰」は今が旬!!」とか、どう見てもこれはファッション雑誌のセンスに良く似ていますね。
しかし、このような煽り文句に乗せられるということは、マニアの沽券に関るように思われるのです。
ネコP社の特徴というのは、もともと自動車などの趣味誌を発行していた会社が鉄道分野に参入したというところにあります。それまでの鉄道雑誌の多くが、まずその雑誌を発行したいという人がおり、その人を中心に協力者や人・資金が集まって雑誌が発行される例が多かったように思われる(蒸気機関車ブームの頃など、既存の出版社が参入した例もありましたが、現存する雑誌はありません)のとコントラストをなしています。後者の例としては、『鉄道模型趣味』の山崎喜陽氏、『鉄道ピクトリアル』の本島三良氏、『鉄道ジャーナル』の竹島紀元氏などが挙げられましょう。しかし、最近の若いモンは、川島令三は知っていても本島三良を知らないんだよなあ。
それはともかく、鉄道趣味誌の多くはこのようなマニアの中のマニアのような人材が核になって生まれたわけで、それが雑誌の性格にも反映していました。この点では『Rail Magazine』もまた名取編集長(この方は法政大学の鉄研出身だそうです)の影響力は大きいのではないかと思いますが、しかし、日経の記者が注目したのは社長であって編集者ではありません。ここが小生の感じた違和感の一つの原因であろうと思います。
「オタクに鍛えられた」云々を話題にするのであれば、読者と直接向き合いコンテンツ作成に関る編集の方が重要であって、それが経営をも動かせば、「(読者である)オタクに鍛えられた」と言えるでしょう。が、どうもネコP社の場合はそうとは言えなさそうです。
ネコP社は猫の趣味の雑誌を出しています。その名も『NEKO』。
成程、猫の雑誌を出していたからネコ・パブリッシング・・・ではありません。逆に、「社名がネコなんだから猫の雑誌を出せば」と思いついて創刊したんだって。
経営上はそれでいいのですが、しかしそれは「オタクに鍛えられた」というより、「供給者が商品を提供して市場を作り出」すというパターンにより類似しているように思われます。
元の記事より分量が増えた気がしますが、まあ大体こんなこと書きましたっけ。
そして上に続く。